サーファーさん
クチジロ74.5cm 屋久島
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愛竿を前に、 潮騒の鼓動に想いを馳せる時 奴との出会いが脳裏をかすめる。 突然の前当たり。 心臓が高鳴り 回りの風景が視野から消去される。 かすかに震える手をそっと竿に添える。 スーと押さえ込まれる竿先に 腰が思わず浮きかける。 「いけ、入れ!・・・・」 呼吸を止め、間合いをはかる。 スーっと戻る穂先。 数十秒の沈黙の時間。 ふと我に返り、焦燥の自分に苦笑。 「エサをとられたかな・・・・」 肩の力が抜ける。 と、次の瞬間グーっと竿全体が押さえ込まれ そのまま息をつく間もなく リールシートの上から海面へ竿が伸びていく。 「いった!!」 ピトンから竿を抜き 渾身の力でアワセを入れる。 ドシンという衝撃、そして至福の時・・・・。 まるで昨日のように鮮明な思い出。 よし! 今週は、久し振りにあそこをやってみるか。 |
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