子育て講座6月『子どもの顔を見つめてみよう〜デジカメ写真講座』レジメ
    2010.5.23
 今年度6月の子育て講座に『デジカメ写真講座』を設定してみました。初めての試みですのでそこでどのような道筋で話をしたらいいのか僕自身整理をするためにレジメを書いてみました。デジカメの長所を生かした子どものスナップ撮影はきっと楽しい子育て時代の思い出をいっぱい残してくれると思います。この講座が「子どもの笑顔がどうしても撮れない!」というお母さん達のヒントになってくれたらうれしく思います。そう、子育てはもっときっとうれしいはず、楽しいはず。

T.(コンパクト)デジカメの長所
@ 文字通りコンパクトなこと:世の中で一番高性能なカメラは人間の肉眼、目玉です。だから優れたスナップカメラの条件は小さいこと、軽いこと、じゃまにならないこと。いつもそばにいる子ども達をいつでも撮れる、撮りたい気にさせてくれるコンパクトデジカメは絶好のスナップカメラなのです。
A ピントの合う範囲が広いこと:デジカメはレンズが小さい(焦点距離が短い)のでピントの合う範囲が広く取れます。だからピントを一生懸命合わせなくても大体あわせてやればちゃんとピントが合うのです。この特性を生かしてピントをマニュアルで合わせておけばいつでもシャッターが切れる状態に出来ます。僕は通常0.6〜1mでピントを設定しておいて子ども達のスナップを撮っています。デジカメの短所はシャッターボタンを押した時すぐにシャッターが切れないということ。でもこうして前もって準備をしておけば笑ったその瞬間に写真が撮れるのです。もうひとつ、AFロックも有効です。
B 無駄撮りができること:デジカメは基本的に写真(画像)に対してランニングコストがかかりません。だから無駄撮りができる。だから僕のデジカメ得意技は『ノーファインダー撮影』。つまりモニターを見ないでシャッター切ること。だめなら消せばいいからできるデジカメの特技です。

U.この長所をどう使うか
@ カメラを自分の体の軸にセットする:カメラを持った腕を固定し、レンズの向いている方向と自分の体の向いている方向の軸を合わせる。こうしておけばファインダーを覗かなくても被写体をカメラの画面内に捕らえることが出来るようになります。
A 覗き込むのはカメラでなく子どもの表情:小さいファインダーやモニターを覗きこんでいるのでは子どもの表情は分かりません。ピントを合わせておいて、子どもをファインダーの枠の中に入れておいて、後は子どもと面白話。笑った瞬間にシャッターを切ればそれでナイスショット。「わらって!」ではなく『笑わせる』ことが大事。子ども達としっかりコミュニケーション取りながら声をかけながら写真を撮ってみましょう。
B 動いている子どもに応用:ブランコやすべりだいなどに夢中になっている子ども達の表情は格別。言葉で笑わせるよりもう一歩上の素敵な笑顔を見せてくれます。これは子どもを写真の枠の中に捉えるのが難しくなりますが、そこは『無駄撮り』覚悟でいきましょう。数を撮っているうちにだんだんタイミングを体が覚えてくるものです。

V.デジカメ応用編
@ ちょっとカメラのお勉強:カメラにあるモード、ナイトや風景などそれを選ぶとカメラはなにをするのか最後の方にちょっとだけ一緒に勉強してみましょう。それが分かればモードが使いこなせるはず。
A ちょっと物理のお勉強:ブランコに乗っている子どもは動きが早くて大きいので撮るのが難しいと思います。でも物理をちょっと思い出してみれば上手に撮れるポイントがあるのです。ヒントは最高地点=速度ゼロ。
B ズームは使わず自分が動く:カメラのズームは使わずにワイド端固定で使ってみましょう。そうすれば画面内の子どもの写る大きさで被写体までの距離がだんだん分かるようになります。また自分が動けば背景が変わります。背景をきれいに処理することで写真の表現力は数段上がるのです。
C 光を感じて:AEロックと日中シンクロフラッシュ。光を感じて光をコントロール。光を表現に使いましょう。色温度補正やキャッチライトに有効です。
D デジカメを使い分ける:デジカメにはコンパクトタイプと一眼タイプのものがあります。今回のようなスナップにはコンパクト、ポートレート(肖像画)のように撮りたい時には一眼デジカメと使い分けてみたらいいでしょう。ポートレートでは背景をぼかして整理することによって被写体を浮かび上がらせる手法がよく用いられます。これはコンパクトデジカメの逆の長所ですが理屈が分かったなら今度はこちらに挑戦してみましょう。

 以上のような内容を実際にカメラをいじったり写真を見たりしながらお話してゆきたいと思っています。当日(6月25日(金)13:00〜14:00)、自分のいつも使っているデジカメと説明書、それで撮った写真を持ってきてもらえたなら、時間の許す限り実技指導もしたいと思っていますのでどうぞよろしくお願いします。


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