子育て講座10月『音楽で遊ぼう〜ギター・ピアノ弾き語り講座3』  レジメ
    2012.9.16
  今年2回目の僕の子育て講座は『弾き語り講座』をやってみたいと思います。これは『音楽を通して子ども達と関わり遊んでみよう』と言う僕のシリーズです。内容はそんなにたいしたことないものですが、やってみれば『目からうろこ』なんてこともあるかも。「楽器が出来ませんから」と言うお母さんにも『音楽を楽しむこと』を知って欲しいと思うのです。『ちゃんと演奏すること』が目的ではありません。楽しいリズムと素敵なメロディーに彩られた音楽は『僕らの想い』を子どもに伝える『お手紙』。そこからやり取りが始まったり、その子の想いがくみ取れたり、正攻法の『直球』ではなかなか見向きもしてくれない子ども達に投げかける『スローボール』で子ども達の『打ち気』を誘ってみたいのです。そんなこんなお話を音楽を交えながらしてみたいと思います。日時は10月31日(水)13:00〜、是非また遊びに来てください。

T.「もーいーかい?」
 今年はお手伝いで入っているばら・たんぽぽ組ですが、礼拝前に『手洗いうがい』を済ませて席に座りみんなを待つように促すのが僕のお仕事になっています。『一斉指導』が苦手で子ども達に「何々しなさい!」と言うことを聞かせるのが下手な僕。そんな時は『リズム&メロディー』の力を借りて子ども達の気を引きます。まずはピアノで「ドーミーレ」。僕の『ドーミーレ』は「もーいーかい?」のメロディだと言うことを知っている子ども達は、「もーいーよ」と返してきます。オクターブあげて行きながら「ドーミーレ」を繰り返して行けば「もーいーよ」を返してくる子ども達が段々増えてゆきます。そして鍵盤の端っこまで行ききってしまった後に一番低い音に戻って「ドーミーレ」。今度は『ミ』の音にフラットをかけてマイナーコードにしてやれば、低音の迫力と相まってちょっと怖い「もーいーかい?」。そこで初めて声に出して「もーいーかい?」とおどろおどろしい声で歌いかければ子ども達は「きゃー!」。せっかく静かになってきた「子ども達を騒がせてどうするんだ」と言う想いもありますが、そこでもう一度最初に戻ってメジャーコードで「もーいーかい?」。子ども達も一度「きゃー」で発散した後で、にこにこ声で「もーいーよ」と返してくれて『もーいーかい?遊び』が終わるのでありました。『ドミレ』のたった三音ですが、これだけの表現をつけることが出来、子ども達とやり取り出来るのです。言葉で「座りなさい」と言ってもなかなか聞いてくれない子ども達に投げかける、僕の打ち気を誘う『スローカーブ』の第一球です。

U. 言葉遊びの音楽達
 『もーいーかい?』遊びが終わると次は席に座っている子ども達に向かって手拍子を打ちながら「おっ茶、のんだ?」と投げかけます。「おっちゃ、のんだ?」とそのまま返してくる子、同じリズムで「のっみました」と返事する子。子ども達も音楽やリズムがコミュニケーション手段であると言うことをよくよく感じてくれているようです。「おっちゃ、のんだ?」を2回繰り返した後、リズム変えて「誰がおっちゃんじゃー」とやれば子ども達も笑いながら「誰がおっちゃんじゃー」とやって返します。解説すれば実にマヌケなことになるのですが『おちゃ』と『おっちゃん』、韻を踏んだ言葉遊び。言葉で言えば『おっさんギャグ』と言われてしまうつまらない言葉もリズムに乗せれば『ラップミュージック?』。リズム遊びで集中しながら最後は落としてリセットしながら、準備の遅いお友達をみんなで待って遊んでいます。

V.今年もちょっとコードネームのお勉強
 最近の子ども達との歌ネタはEテレの『0655』。僕も朝のこの時間になかなかテレビに向かうことは出来ないのですが、朝の準備をしながらこの5分番組を時々見ています。『朝が来た!』から始まって『あたし、ねこ』『わたし、犬、いぬ』、「♪カブトムシ」「♪やーめなはれ」などなど、ちょっとピアノでメロディーを弾いてやれば子ども達が乗ってくる歌が目白押し。僕も楽譜を持っている訳ではないので、ギターやピアノでコードを当てながら手さぐりで曲を弾いています。そこで肝心なことは曲を聞きながらキーを探し当てること。『これはkey=C』などと分かってしまえば、その音を主音にそこから『ドミソ』『シレソ』『ドファラ』などコードを当ててゆけば、この辺の曲は割と簡単に弾けてしまいます。
 またキーがちょっと面倒くさい音にある曲、例えばB♭などにあるものは一音上げてCから始めたり半音下げてAにしてしまったり、そんなことも出来るのです。音楽は移調と言って全部の音を平行移動させてしまえばキーは変えながらメロディーラインを同じにすることが出来るのです。TVやCDに合わせて弾こうとするときにはその音とずれてしまうのですが、自分で歌う場合には大丈夫。「むずかしい、弾けない」とやめてしまうよりむしろ簡単にして楽しく弾いて歌ってみたらいいと思うのです。そう、右手のメロディーだけでもいいでしょう。縄跳びの『ゆうびんやさん、お入んなさい』のように楽器を弾きながら子ども達を言葉でなく音で「さあ歌いましょう」と誘ってみましょう。CDをかけて「さあ、歌ってみて」よりきっと素敵な子ども達の歌が聞けるのではないでしょうか。子ども達に音楽のボールをふわっと投げかけてみてください。きっと何か楽しいリアクションが返ってくるはずだから。


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