2013.5.18
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今年度も6月の子育て講座は『デジカメ写真講座』を設定しました。子ども達を見つめるもう一つの目、それがカメラやビデオです。普段気付かないことによくよく気づかせてくれる、そんなことがあるものです。また上がってきた写真を見つめる時、特に時間を置いたり2枚の写真を見比べたりした時に自分の想いに訴えて来るものを強く感じたりするものです。だからカメラ・ビデオは子育てを支える必須アイテム。その役割は記録のみに留まらず、その写真を見ることによって自らの想いも省みることが出来るから。 僕は自分の写真を振り返るたびに「この時の僕は、この被写体は」と色々なことを思い出します。そしてその反芻の中で、撮影当時には気づかなかった自分や想いに出会うことがあるのです。それが次の撮影の糧や課題になるから、いつまでも写真と言う趣味を続けることが出来るのでしょう。子育ての中にもそんな要素が多分にあるのではないでしょうか。まずは子どもにカメラを向けて声を掛けてみましょう。子ども達の写真を撮りましょう。一番うれしい笑顔をもって、きっとこの子達は応えてくれるはずだから。 今年も実践編を盛り込みながらやってみたいと思います。皆さん、日頃お使いのデジカメを持って園庭に集合して下さい(あるなら取り扱い説明書も一緒に)。6月26日水曜日、13:00〜です。当日、雨が降りませんように(雨の場合はお座敷集合です)。 【実践撮影会】 まずは今年も子ども達の写真を撮るところから始めましょう。撮ってゆくうちに「ああしたい、こうしたい」と言う作画のイメージが膨らんでゆくはず。『どうしたい』さえ分かればあとはそのためのテクニックを勉強すればいいだけです。自分達で撮った写真を見せ合いながら「こういう風にしたいの」と声をかけてみて下さい。僕の経験則ですが、お役に立つこともあるでしょう。 <出来上がりのイメージを作りましょう> 写真では同じ被写体を撮影しても、表現方法によって印象が大きく変わるものです。どんな場面の写真をどんな感じで撮りたいか、イメージを作って行きながら撮りすすめていきましょう。 @ 時間をコントロールしてみましょう カメラはシャッタースピードを変えることによって被写体の動きを表現することが出来ます。動き回っているものをピタッと止めたり、逆にぶらして動感を出したり。基本のPモードからスポーツモードなどに変えて自分のイメージにあった表現を探してみてください。 A 奥ゆきをコントロールしてみましょう レンズには絞りと言ってカメラに入る光束を調整する機構があります。一般的にそれを絞れば写真のピントの合う範囲が広がり開ければ狭くなります。この特性を利用して写真の奥行きの表現を変えることが出来ます。スナップのように周りの状況も説明したい時には絞りを絞って、逆に肖像画のように被写体を浮き上がらせたい場合には絞りを開けて撮影します。これも基本のPモードから変えてそれぞれスナップモード・ポートレイトモードを選ぶことによってカメラが絞りの制御を自動的に行ってくれます。これも試してみてください。 <ピントを合わせて待ちましょう> カメラの露出モードを決めたら、ピントを合わせてシャッターチャンスを待ちましょう。どんなカメラもタイムラグと言ってシャッターボタンを押してからシャッターが切れるまで1秒弱の時間の遅れが生じます。その間に子ども達は表情を変えベストショットを逃してしまう原因になっています。そのタイムラグを減らすためのテクニックがAFロックです。これはピントを先に合わせてシャッターチャンスを待つ技です。デジカメはレリーズをちょっと押し込む(カメラ用語で半押しと言います)とピント合わせを始め、ピントが合ったところでファインダー表示と「ピッ」と言う電子音で知らせてくれます。その状態で待ちながらシャッターチャンスの瞬間に更にレリーズボタンを押しこめば、少ないタイムラグでシャッターが切れるのです。まずはレリーズを半押ししてピントを合わせてから、子ども達に声をかけたり話をしたりしながら素敵表情と出会う一瞬を待っていてください。それって実は我が子の心と一対一で向き合えた至福の瞬間なのかもしれませんよ。 【お話会】 今回はこのようなことを取り上げながら撮影してみたいと思います。その都度また説明してゆきますので、カメラを手に参加してみて下さい。その後、お座敷部屋で写真などを見ながら補足説明もしたいと思います。幼稚園から卒園生に送っている個人宛の卒園写真集やHP等もご紹介したいと思います。写真は撮った後も活用の仕方で素敵な思い出や記念品となるものです。お母さん達がこれまで撮りためた写真達も新たなアイディアとインスピレーションから素敵な宝物・そして最高傑作作品へと生まれ変わるかもしれません。 実践で分からなかったことや日頃疑問に思っていることなどありましたら質問してください。色んなお話を皆さんとしてみたいと思っています。おたのしみに。 |