2013.9.26
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10月の子育て講座は僕の『弾き語り講座』です。これは『音楽で遊びながら子ども達とも遊んでみよう』と言う僕のシリーズで、日頃子ども達が興味を示してくる歌や音楽を題材にお母さん達にも音楽を楽しんでもらおうと言う企画です。 僕達の周りには素敵な音楽達が一杯あふれていますがお母さん方は『音楽は聞くもの』と受け止める側になりきってしまっていませんか。それはきっと『上手・下手』や『他人の評価』が気になってしまうせいでしょう。今の時代、きれいに作り上げられた音楽が商品として僕らの耳に届けられています。でも子ども達にとって初めて触れる音楽・聞こえてくる歌は、お母さんの子守唄であり童謡であり機嫌のいい時についつい口ずさんでしまう鼻歌なのです。子どもにとってはお母さんの鼓動と同じようにお母さんから静かに伝わってくる音楽は、きっときっと心地の良いものに感じられることでしょう。そう、お母さんの音楽はきっと子ども達に伝わるものなのです。 音楽の基本は自分が楽しむこと。僕らが楽しげにやって見せる物事は、きっと子ども達の心に引っ掛かります。こちらが強いずとも「ぼくもやりたい!」ときっと言い出すことでしょう。まずは自分の好きな音楽を・子ども達の好きな歌を自分の好きなように演奏し歌ってみましょう。子ども達の顔を見つめながら。 そんなこんなお話を、音楽を交えながらしてみたいと思います。日時は 10月23日(水)13:00〜、是非遊びに来てください。 T.「ド・レ・ミ・ファ・ソ・ラ・シ・ド 、ミードーラー♭ラ・・・・」 今年の流行りはやはり『あまちゃん』でしたでしょうか。ピアノでこの「ドレミファソ…」を弾き出しただけで子ども達、口々に「あまちゃん!」と目を輝かせて口にします。更にはまっている子においては「ちゃらっちゃっちゃっちゃ、っちゃっちゃちゃらちゃちゃん!」と宴会で与太っているおじさんのような節回しで先を続けます。でも子ども達の音楽の捉え方とは、このテレビから聞こえて来た音「ちゃらっちゃっちゃっちゃ…」で、その音から自分の耳で音楽を抽出し、自分の口で再構成・音楽として表現しているのです。 9月のお誕生会ではこの曲を全体のテーマ曲として用いることを、本番3日前に急遽『今月の誕生会担当』となった瞬間に思いつき、キーボードで録音しました。TVの『あまちゃん』オープニングを何度も聞きながら耳コピーしたのですが、楽譜も何もない所での耳コピーだったので、家族からは「なんかちがう」とダメ出しもされてしまいました。確かによくよく聞いてみれば『合いの手』で入るブレイクのメロディー等がどこか違う、僕の耳コピーで再現出来なかった旋律だったと言うこと、ようです。しかし「これが僕のあまちゃんなんだ」と開き直り、子ども達に披露してみればその瞬間に「あまちゃん!」とみんなが言ってくれました。そう音楽はそう言うもの。自分で弾きもせずに「違う!」と言ってあきらめるより、自分の身体と想いを通して出てきたものこそが輝きを持っているのだという事を信じて挑戦すべきものだと思うのです。僕のへたくそなピアノに子ども達が大喜びしてくれたように。この曲はハ長調の楽曲なのでピアノで弾きやすくなっています。どうぞ一度、自分自身の耳で聞いたあまちゃんメロディーを、ピアノの旋律で表現してみてください。きっと子ども達、「あまちゃん!」と嬉しそうに言ってくれることでしょう。 U.『とんぼのうんどうかい』をテキストに お誕生会でやった『お話』をなぞりながらその時の様子を再現してみたいと思います。原作にはない礼拝の風景を台本の中に入れたり、日土幼稚園の『うんどうかいのうた』を盛り込んだり、実にやりたい放題。でもそこに子ども達に伝えたいものがあるからこそその『お話』をするのであって、人が書いた台本をその通りにやって見せても教育的意義も意味もありません。そんな想いで好き放題に自分色に、日土幼稚園の保育の色に染めた『とんぼのうんどうかい』となりました。 その中で「うんどうかいのうたを歌いましょう」と言うくだりがあったのですが『それは劇中の中での話』、僕達大人ならばそう解釈して静かに聞いているものでしょう。でも子ども達は違います。僕が前奏を弾きそれに続いて歌い出せば、いっとき間を置いてから皆が続いて歌い始めたのです。セリフの「歌いましょう」を自分達への呼びかけだと聞き違えたのかも知れません。しかし、僕が歌い出したのに続いて…と言う所から推察するに、子ども達は自分達が好きな歌を僕が歌い出したから、歌い出してくれたのだと思うのです。それが歌で伝わる人の想いなのです。劇を止めて「僕が歌い出したら一緒に歌ってね」とお願いした訳ではありません。でも「この場面で一緒に歌ってくれたら素敵だな」と僕が思い願っていたのは事実。その想いが伝わったのだと、歌っていて本当にうれしい気持ちになりました。音楽にはそんな力があるのです。だからお母さん達も、何も言わずに子ども達に自分の好きな歌を、そしてこの子達が好きな歌をそっと歌いかけてあげてください。きっと伝えたい想いに子ども達は素敵な想いを重ねて返してくれることでしょう。 今回はこんな感じで子育て講座を進めて行きたいと思います。ご質問やリクエストなどもお待ちしていますので、どうぞよろしくお願いします。 |