2023年度 2月の幼稚園

2月第2週

2月5日 たんぽぽ組
たんぽぽさんがいよいよ満を持して
練習にホールに乗り込んで来ました。
お部屋では絵本の読み聞かせから始まって、
ちょっとずつストーリーを学んで来たこの子達。
突如現れた眞美先生作の『おべんとバス』に大喜び。
機嫌良く先生の呼びかけに
応えていたものでありました。

劇中の『大型バスに乗ってます』のくだりでは、
ノリノリでやってくれている子
まだひとつ乗り切れない子と
その素振りは様々ですが、
本番に向けて想いを上げて行ったなら
弾けるパフォーマンスを見せてくれることでしょう。
ひよこクラブでお母さんと一緒にやって来たこの
『大型バスに乗ってます』。
あの時はお母さんと一緒の嬉しさも相まって
お調子なほどに張り切ってやっていたこの子達。
「この一年の学びをここでプレゼンするのね」と
眞美先生の年間計画に
改めて感心させられたものでありました。

そんな中、
先頭に立って引っ張ってくれる子の姿に励まされ、
「僕も!」と言う想いでがんばっている子も見られます。
それぞれの所作の中に
今の想いを精一杯顕してくれているこの子達なのです。
でもでも最後、
バスに乗って「バイ!バイ!」のシーンでは
どの子も笑顔で手を振ってくれていて、
「僕はやらない!」って子は一人もありませんでした。
そのことがなにより嬉しかった
今日のステージ上のこの子達でありました。


2月5日、6日 もも・ばら組
今日のももばらさんは劇の練習をしている風景です。
ホールで練習を始めまして
毎日少しずつ修正をして来ているこのクラス。
振りや動きは勿論なのですが、
その時々に使う小道具もこの時点からかなり作り込まれており、
それも不具合が出る度に一晩で改良し直して来てくれる美香先生。
この姿勢には脱帽、
「さすがだなぁ」とつくづく思ったもの。
大道具・小道具の準備はなかなか練習に追いつかないのが常なのですが、
やっぱり実物があるとモチベーションが上がるこの子達。
高いやる気を持って練習に挑んでいる姿が伝わって来ます。
また事前に準備して臨んだなら
子ども達の実際の扱い方や仕草によって
小道具が上手く機能しない所なんかも見つかって、
どんどん手直ししてゆけます。
『改良』と一口に言っても
美香先生のがんばりの賜物なのですが、
上手く行くようになったなら子ども達も嬉しくなって
「またがんばろう!」って言う気にもなれる好循環。
なんか『上手くゆくためのお手本』を見ているようで、
ちょっと嬉しい想いで見つめているこの子達の練習風景なのです。

そうは言ってもなかなか伝わらない言葉もあって、
指導中は大わらわの美香先生。
そんな時には言葉を変えたり表現を変えたりいたしながら、
『どうしたら子ども達に伝わるか』を考えての大奮闘。
「なんで分からないの!」と怒ってしまいそうになるのが
『大人と子どもとのやり取り』なのですが、
「『子どもに寄り添う』ってこう言うことなんだよね」と
先生の姿に沢山学ばさせてもらっています。
ただ「いいよ、いいよ」とハードルを下げて
出来ないままにしておくのではなく、
先生自身が身体も一杯に動かして・声も大きく張り上げて
『子ども達に伝えたい』と言う熱情を持ちながら、
『どうしたら伝わるか』を極めようとしている自己研鑽のこの姿。
『どこがどう自分のイメージと違うのか』
『どうやったらすごく良くなったのか』、
子ども達に一生懸命伝えようとがんばってくれています。
『的確で具体的な指示の重要性』と『一緒に喜んであげることの大切さ』を
そんな姿から強く感じた僕でありました。

当の子ども達はと言いますと、
段々と声が大きくなって来たり
役になり切った顔になって来たり、
先生のがんばりを受けてちょっとずつ変わって来たみたい。
上手に出来る・出来ないはその時々のものだけれども、
結果に関わらず『やる気』だけはどんなものよりも見る人に伝わって来るものです。
『こんなに一生懸命取り組めるようになったんですよ』
と言うところを見てもらうのが発表会の意義と意味だと信じている僕。
そう言う意味で言ったなら、
この子達は本当に大きな成長の螺旋階段を
只今登っているところだと思うのです。
どうぞこの子達のそんな姿と・この誇らしげな良い顔を
お楽しみにしていてくださいね。


2月5日 すみれ組
すみれさんは合奏練習の風景。
ひとりひとりみんな違った楽器で挑む今回の合奏。
誰も頼りにしたり蔭に隠れたりすることは出来ません。
指揮する実祐先生の方も、
両手両足と体全部を使いながら
7人の子ども達に指示を出しています。
「本番ではこの指揮出来ないよね…」
と思いもしたのでありましたが、
子ども達が自分のパートやリズムを分かるまで
自分なりのやり方で何度も何度も
付き合ってくれていた実祐先生でありました。

実祐先生相手ならリラックス出来るのか、
おふざけ・わちゃわちゃのこの子達。
そんな姿に僕らから何度も
「もう始まっているんだよ!
ちゃんと指揮を見るところから始めないと!」
と言われてすぐに凹みモード。
すぐ調子に乗るくせに、
言われるとすぐにシュンとなるこの子達。
そのせいなのか、
自分の譜割りがまだまだよく分からないのか、
叩く音がなんとも自信なさげ。
打楽器はしっかり叩かないと良い音が出ないのに、
なんとも躍動感のない音が聞こえて来て「・・・」。
「これが君達の課題だよね」と
そんな風に思いながら見つめた情景でありました。

その気になって取り組めば
何でも出来るようになって来たこの子達。
それがこの一年の一番大きな成長だったと思うのです。
『楽譜や指揮通りに叩ける』と言うのは
目に見える成果だとは思うのですが、
それはあくまで結果。
『その気になって取り組める』
『自分の想いをもってがんばれる』
それこそがこの発表会で僕らが見せて欲しいところ。
それが先生とのやり取りの中で
どう体現されてゆくのかと言うことを
期待しつつ見つめている僕なのです。
練習量はどこのクラスにも負けないこの子達なのですが、
それでも上手くいかない現状に対して
ギアを入れ替えて挑むのも一手。
小休止・気分転換も大事です。
がんばっているのは分かっているけれど、
『違うがんばり』を見せて欲しいと
そんな風に思いみつめた
今週のすみれさんでありました。


【今週のスナップ 2月7日】
今日はたんぽぽさんの自由遊びの風景です。
朝イチで発表会の練習をやり遂げて、
それから今日は『のんびりモード』で遊んでいたこの子達。
すると突如『おべんとバスごっこ』が始まりました。
イスを並べてバスを整えるところから始めたのですが、
早速どこに誰が座るかでちょっとひと揉め。
「やっぱりたんぽぽさんだよね」と思ったのですが、
でもそこでしゅーっと収束。
「ここぼくだよ」「・・・」で和解して
何事もなかったように遊びが続きます。
別に強い口調で押し切った訳でもなく、
我慢を強いられて替わった風でもない、
「(あ、そう?)」って無言の吹き出しが
頭の上に立ったようなやりとりを
感心しながら見つめた情景でありました。
言われた子も『自分が後から来た』と言う自覚があったのか、
特にその席に固執するのでもなかったか、
そんなこの子達のコミュニケーションを
「へー、上手に替われるのね」
と思い見つめた僕でした。

小さい子ばかりでなく僕らもそうですが、
相手の言い方によって
心の中では「そう」と思いながらも
感情的に「ちがう!」と相手を拒絶してしまうことってありますよね。
それがこの子達のやり取りの中には
そんな邪念が感じられないから本当に不思議。
5月の入園からその時々の現場で上手に
『お友達との関わり方の作法』
を教えてもらって来たんだなっ…て
なんだか嬉しく思えたシーンでありました。。

当の遊びの方も面白く発展してゆきます。
電話を持った『ツアコン』さん達が
『次はどこどこに行きます』と定時連絡を取りまして、
御一行さんをご案内しています。
「はい、アンパンマンミュージアムです!」
とアテンドしたかと思いきや、
「こちらはトミカ博!」と
それぞれが手にして遊ぶおもちゃに関連付けて
行き先を案内してくれるから
見ているこちらも楽しくなってしまいます。
自分が体験した『楽しかった思い出』を
遊びの中で再現してみせてくれるその姿に
「この子達、すごいなぁ」と思ってしまいます。
みんなで関り合って遊ぶのが大好きな今のこの子達。
去年の春はまだ『並行遊び』で
それぞれの遊びが独立していたのに、
今では『みんなで遊べるようになった嬉しい成長』を
見せてくれているこの子達。
そのことを感じ嬉しく見つめた
今日の自由遊びの情景でありました。


今週の顔
もも組のこうがくん、ブランコ乗ってお調子モード。
調子に乗れると大活躍してくれるこうが君。
でも乗ると『乗り過ぎ・やり過ぎ』で失敗しちゃうし、
乗れないと存在感まで消えてしまうし、
なんとも悩ましいところです。
でもでもやっぱりお調子に乗ってこそ
こうくんの明るさと元気が生きて来ます。
発表会では目一杯の大ハッスルに期待してます。
ばらさんのいとちゃんです。
おっとりおしとやかな いとちゃんが、
オオカミになった途端すごい怖顔になれるから
見ている僕らもびっらこ。
『ばらっ子3人オオカミチーム』で
劇を大いに盛り上げてくれています。
表現のセンスとアイディアが素晴らしい
素敵なお姉さんになりました。
たんぽぽ組のりょうが君です。
トミカをずらっと並べた『りょうちゃんワールド』を
嬉しそうに見せてくれたりょうが君。
「そう、トミカはまず並べるところからだよね」
と僕も大いに共感しちゃったものでした。
お友達とのやり取りや譲り合いも上手になりまして、
貸したり借りたり楽しそうにやっています。
ぐーん!とお兄ちゃんになったりょうちゃんです。
たんぽぽさんのあつむ君、
今週お誕生日で3歳になりました。
ってそこで初めて気付く
「まだ3歳じゃなかったの?」。
身体も大きい大型新人のあつくんですが、
只今幼稚園生活のリズム履修に奮闘中。
でも遊んでいる時はこんな笑顔でご満悦なのです。
お誕生日、おめでとう!



2月第3週

【2月16日 日土幼稚園発表会】
今年もこの日がやって来ました、
『日土幼稚園発表会』の日。
この一年間、更には入園からの三年間、
幼稚園で色んなことを学び挑戦して来たこの子達。
今日は『〇〇が出来るようになった』と言うスキルの話ばかりでなく、
色んなことを受け入れられるようになった子ども達の心の成長を
顕して見せてくれたお披露目の場となりました。
入園当初、「ようちえん、いやぁ」と朝はお母さんと離れられない子がありました。
人前が苦手で舞台に立つとくねくねしちゃう子もありました。
『みんなで踊りましょう』と言うとカタクナに身体をこわばらせる
そんな子ども達もありました。
それがまたこんなにも大勢のお客さんを目の前にして挑んだ発表会。
緊張で声も体も凍り付いてしまいそうになるところを、
それを吹き飛ばすように大きな声とパフォーマンスで
嬉しい成長を僕らに見せてくれたのでありました。
色々とあった発表会本番ですが、
子ども達も先生達もそれをしっかり受け止めながら
先へと進んでゆく『対応力』を見せてくれたのも嬉しかったこと。
『上手に・失敗なく』ばかりが発表会の成果と思われてしまうところがありますが、
どんなことがあってもこうやって全てを受け止め全力で自分を顕すこと、
それがなにより大事な『保育参観の場』なのです。
そう言う意味では前日までお休みさんが一杯で、
久々の舞台だったり・『新たな変更』に対してぶっつけ本番となった子もありましたが、
みんなその状況をしっかりと受け止めながら
最大限のパフォーマンスを体現して魅せてくれました。
そんな素敵に成し遂げることの出来た今年の発表会。
もいちど皆さんと共に振り返って参りましょう。
<歌・合奏の部>
『てをつなごう』

開演のご挨拶に続きまして
トップバッターに立ったすみれ組のこの子達。
準備に準備を重ねて挑んだ本番だったのですが、
キーボードの設定が違ってしまって
練習より3度も高いキーで歌い始めたこの子達。
それを気合で歌い切ったこの子達はすごかった。
一番上の音はGと言う
僕でも出るか出ないかと言う高い音でしたが、
この子達のやる気とパワー・
そして難関なる局面を乗り越えてゆく『対応力』を
嬉しく見させてもらったものでありました。
みんなほんとによくよくがんばりました。
『さんぽ』

ばら・もも組の合奏。
この子達に『アンサンブル』を求めることは
ほんとに本当に難しいこと。
調子に乗った時には超抜群、
自分のことにも張り切れる、
でも集中力はウルトラマン並みの短時間。
そんなこの子達を辛抱強く導いて来てくれた美香先生。
その先生の想いを受けて、
リハーサルを含めこれまでで一番の
演奏で応えてくれたこの子達でありました。
一番嬉しかったのは美香先生だったはず。
さすがのばらももさんに拍手!
『ビビディ・バビディ・ブー』

すみれ合奏。
練習当初はなんか覇気の感じられない
この子達の合奏だったのですが、
本場は一人一人が思いっきり楽器を鳴らして
「わたしはここにいるよ!」としっかりアピールしてくれた
そんな合奏となりました。
実祐先生の前ではお調子出来るのに、
舞台上ではちょっと遠慮モードになっちゃうこの子達。
そんな自分自身に打ち勝った
素晴らしい合奏でありました。
<劇の部>


『おべんとバス』

たんぽぽさん達の劇。
リハーサルでは「これ着るのいやぁ!」と
舞台に上がれなかった子もあったのに、
この日はみんな御機嫌笑顔で舞台に立って、
眞美先生の呼びかけに
「はーい!」と応えてくれたたんぽぽさん。
沢山のお客さんが見に来てくれて
嬉しかったのでありましょう。
『見てもらえる』ことの嬉しさを
一番良く知っているようなたんぽぽさん達。
そこには恥ずかしさや『どうしてやろう』と言う目論みはなく、
喜んで『自己顕示』してくれる嬉しい姿がありました。
このまま素敵に大きくなって行ってくれることを
願いつつ見つめたこの子達のステージでありました。
たんぽぽさん、よくよくがんばりました。


『ふしぎなキャンディーやさん』

ばら・もも劇。
みんなが揃って挑んだリハーサル以降、お休み続出。
久しぶりにみんなそろったのがこの本番となりまして、
なんか『ぶっつけ本番感』一杯の舞台となりました。
僕らにとっては不安材料満載の本番だったのですが、
当のこの子達は僕らの期待以上の
素晴らしいパフォーマンスを見せてくれました。
これまでばらさんの大活躍に
お尻を叩かれていたももさん達。
本番の舞台では逆にももさんが支えているようなそんな場面が
あちらこちらで見ることが出来、
「やっぱりももさんだね!」と
改めてその実力と存在感を感じさせられた発表会となりました。
ばらさんとももさんが
お互いに切磋琢磨し合いながらがんばって来たこの一年。
その姿をしっかり顕して見せてくれた
発表会の『ふしぎなキャンディーやさん』でありました。


『ブレーメンのおんがくたい』
すみれ劇。
実祐先生がこだわりにこだわって、
何度も何度も繰り返し練習して挑んだこの舞台。
それでもそんな一生懸命な先生の姿に
しっかりついて来てくれたこの子達。
どっちも本当に偉かった。
これまでダンス好き・パフォーマンス大好きの女の子達に
引っ張られて来たこの子達だったのに、
今回はそれに加えて男子のがんばりに
『このクラスの完成形』を見せてもらった気がしたものです。
入園当初はダンスひとつするのもイヤだったのに、
今回の舞台では誰よりも大きな声・大きな動きで
仲間達を鼓舞していた男の子の姿がありました。
この子達、本当に大きく大きくなりました。
『てをつなごう』(歌)

オープニングのハプニングを受けて
「もう一度やらせて下さい!」と直訴の実祐先生。
そこで『アンコール』として
すみれ組のこの子達にもういちど
『てをつなごう』を歌ってもらう場が設けられました。
先の劇の素晴らしさも相まって、
そのままの衣装でもいちど歌った『てをつなごう』は
なんとも感慨深く聞こえたものでありました。
この子達の伸びやかな歌声が響き渡り、
先生の想いもホールにいた人達の心に
きっと届いたことでしょう。
最後の最後に素敵な歌をありがとう、すみれさん!



2月第4週

2月19日 すみれ組
今日すみれさんは卒園記念樹の植樹をしました。
先週やり遂げた発表会の興奮冷めやらず、
今日はちょっとひゃっひゃ!していたこの子達。
それでも一手一手スコップで土をかけているうちに、
『卒園』の二文字が自分達のこととして
感じられるようになって来たのでしょう。
植え終わる頃には
ちょっと神妙な顔つきに変わっていたこの子達でした。

『卒園』への第一歩を踏み出したすみれさん。
卒園式までちょうどひと月となった今日この日。
みんなで植えた『はるか』の苗木を
愛おしそうに見つめておりました。
「この若木達が健やかに育ちゆき
豊かに花を咲かせたその頃に
また帰って来てくれますように」と
祈りつつ見つめていた僕でありました。


【2月19日 ひよこクラブ&たんぽぽ組】
今月のひよこクラブ、
一名のひよこちゃんと7人のたんぽぽさんで楽しんだ回となりました。
先日の発表会ではお休みだったかほちゃんを迎え、
お母さん達の目の前でもいちど『おべんとバス』を再演。
すっかり十八番となったおべんとバスを
本番を終えたリラックス感とお母さん達を前にした嬉しさも相まって
御機嫌にやっていたこの子達でありました。

『おひなさまをつくろう!』と題した今月のひよこクラブ。
皆さんにプラコップでお雛様を作ってもらいました。
お母さんと相談し合いながら
マイカスタムのお雛様作りを楽しんでいた子ども達。
出来上がったお雛様にお菓子も入れてもらいまして
御機嫌笑顔でバスに乗り込み手を振っておりました。

たんぽぽのお兄ちゃん・お姉ちゃんの姿を見つめながら
ひよこちゃんも同じようにして見せてくれるから嬉しい限り。
勝手知ったる幼稚園のたんぽぽさんと違い、
まだお母さんの後ろに隠れたり出て来たり
初々しいところを見せていた女の子。
きっと来年の今頃はこの子達と同じように
はつらつ元気で大活躍してくれているんだろうなと
嬉しい想いで見つめていた僕でした。
そんな素敵な賑わいの2月のひよこクラブでありました。


2月20日 すみれ・もも・ばら組
『今週はずっと雨模様』と言う天気予報だったのに、
晴天を与えられまた急に3月だの4月だの並みに暖かくなったこの日。
子ども達の身体も心も温まっているのを見た清家コーチは
実践に近いマンツーマンの『ボール取り』から練習を始めました。
でもそんなミッションにもすぐぱっと対応出来るようになったこの子達。
思えば4月・5月頃は「やるのいやぁ!」から始まっていたばらさんも
「やるよー!」と言われてぱっと出来るようになった姿を見つめながら、
その成長を嬉しく感じたものです。
それって『導入遊び』を飛ばしてもサッカーに向き合えるようになったこの子達の
『対応力』の分化だと思うのです。
「やるよ!」と言われてやるのが嫌な子、
ボールを取られるのがイヤな子、
『イヤ』の元にある想いは様々ですが
それを越えた楽しさを感じ見出すことによって
こんなゲームにも喜んで参加出来るようになってゆくのです。
そう言う意味でもこの子達にとって「良い一年だったなぁ」と
想い見つめた情景でありました。

少人数の幼稚園。
『みんな仲良し同士』と言うのは僕らの自慢です。
でも『切磋琢磨』とか『闘争心』とか
そう言うものに触れる機会が少ないのはデメリット。
そんな経験がない所に
ポンと自己実現が叶わない場面を突き付けられたなら
「やるのいやぁ!」となってしまうもの。
でも『これはゲーム』『取ったり取られたりでいいんだよ』
と言うことをこのサッカー教室で大いに体験し、
『取られたって大丈夫、ゲームなんだから』とか
『取り返したらいいんだよ』
『みんなでゲームするの、楽しいよね』
と言う想いを感じ受け入れてもらえたなら、
色んなことが大丈夫になってゆくのです。
普段は『黙って取ったらダメ』と仲良しを奨励されているこの子達も、
『ゲーム』と言うルールの枠の中で
そうやって遊ぶことで心と身体を鍛錬してゆくことが出来るのです。
そんなことを改めて感じた今日のサッカー教室でありました。

さてさてテンポよく進んだ今回の教室は
紅白戦にもたっぷり時間を当てることが出来ました。
その中でもそれぞれのハッスルプレイが光ったこの日。
熟練のすみれさんが素晴らしい個人技を見せてくれたり、
この間までイヤイヤ言ってたばらさんが
ボールをインターセプト&カットインで
数メートルの独走を見せてくれたり、と
見所満載の回となりました。
見ている僕らが『良い試合』と思えるサッカーをしてくれる
今年の子達は本当にすごいと思います。
ここまでこの子達を導いてくれた清家コーチ、
そしてその指導をフォローしてくれた先生達に心より感謝です。
あと一回となりましたサッカー教室。
今から来月が楽しみです。
「お天気をどうぞお守り下さい」と神様に祈るばかりです。


【今週のスナップ】
今週は時間時間の合間を縫って
『お楽しみ劇ごっこ』をして遊んだこの子達。
他所のクラスの劇だって
本当によくよく覚えていて、
驚かされたものでした。
一方で劇が停滞する場面などを見ると、
本番に挑んだ子ども達が
どれだけ練習に打ち込んでやり込んで
出来るようになったかと言うことを
改めて感じる機会ともなりました。

いずれにしても本番をやり遂げたこの子達は
今『劇楽しいモード』が全開で、
「僕はやらん!」って子が誰もいなかった
そんな嬉しい劇遊び週間となりました。


【今週のスナップ 2月20日】
季節はいつの間にか進みゆき、
椿が咲き誇る時節となりました。
一晩の雨風で砂場に一杯落ちて来た椿の花。
それをいそいそと拾い集めるすみれお姉さん達を横目に、
雨水の貯まったブール―シートに投げ入れ浮かべて喜ぶ子ども達。
彼女達の『目的とストーリーを持った遊び』と彼らの『官能的な遊び方』の違いを
興味深く見つめたものでありました。
水たまりチームはその水辺までやって来て
手を伸ばし水面に花を浮かべます。
「おちるなよ!」「おちるなよ!」と声をかけながらも、
上手にボディバランスをもって対処しているこの子達の姿に
大いに感心してしまった僕。
一昔前ならこんなところ恐くて近寄れなかった様な子が、
足腰もしっかりしてバランスも上手に取りながら遊んでいる姿に
「大きくなったねぇ」と嬉しい想いで見つめた情景でありました。

一方のお姉さん達は集めた椿を『トースターでチン!』とお料理したり、
カップにきれいに盛り付けて
「はい!ケーキです!」と持って来てくれたりと、
自分達の『椿まつり』を大いに楽しんでおりました。
いよいよこれから椿に菜の花に早咲き桜と
春の本格的な訪れがやって来る日土幼稚園。
今ならではの自然に一杯触れながら
この子達と一杯楽しんでゆきたいと願っています。


【2月21日 お誕生会】
今日は2月のお誕生会が行なわれ、
二人の子のお誕生日をみんなでお祝いしてあげました。
たんぽぽさんのあつむ君。
『人の話と言葉を本当によくよく聞いているなぁ』
と感心させられるほどの
インタビューコーナーでの美香先生とのやり取りに、
最後に入って来たとは思えない『ビッグルーキー』ぶりを
改めて感じさせられたものでした。

今回のお楽しみは『大人のおべんとバス』と言うことで、
たんぽぽさんががんばってやって見せてくれたおべんとバスを
お父さん・お母さん・そして先生達で挑戦してみました。
お面を被った大人の『おべんとさん』に子ども達も喜び。
即興で楽器演奏も披露してくれまして
愉快で楽しい大人のおべんとバスを体現して見せてくれました。

さてさて、その日のメインイベントは『コマ勝負大会』。
お正月から取り組んで来たコマ回しに挑戦し、
クラス毎に『コマチャンピオン』を決める催しです。
いつもは一番よくよく回るのにこう言う時に限って回らない子、
逆に本番だけにめちゃくちゃ強い子と、
様々な人間模様を見せてくれた子ども達。
優勝者には美香先生から優勝メダルをプレゼント。
その中にはお誕生日さんのこうちゃんが入っていて
ダブルでうれしいお誕生会の日となりました。
こんな盛り沢山で過ごしたこの日のお誕生会。
潤子先生と僕もお誕生月と言うことで
みんなにお祝いしてもらって嬉しかったです。
遊びに来てくださったお誕生日さんのお家の方にも感謝です。


【2月21日 子育て講座】
今日は子育て講座が行なわれ、16名のお母さんが集まって来て下さいました。
今年度の子育てフォーラムの代替事業と言うことで、
今回は潤子先生にお話をしてもらいました。
日土幼稚園の成り立ちや95年にわたって園を支えて来てくれた先達との関わり、
また自分自身の仕事と子育てについて
その想いを語ってもらいました。
普段からそれぞれに自分の子育てや仕事との兼ね合いについて、
「どうしよう」と一生懸命考えがんばって来られたお母さん達。
『何が良い悪い』と言う一義的な思考で型に押し込めるのではなく、
自分の与えられたその状況において
いつも一生懸命生きることが
なにより大事で素晴らしいことなんだと言うことを
感じてもらえたなら幸いです。

終わった後に卒園写真の閲覧会が行なわれ、
95年分の歴史と懐かしい顔を
探して笑いあったお母さん達。
卒園写真に知っている人の姿を見つけ、
「のんちゃん!あいぴーそっくり!」なんて声も上がっておりました。
『あいピーがお母さんそっくりなんだけどね…』と思いつつも、
そんなやり取りの中に幼稚園を続けて来れたことへの感謝や
今につながっていることの幸せを
感じ見つめた情景となりました。

皆さん、本当にお忙しい中、
こんなに集まって来て下さって本当にありがとうございました。
コロナ禍等によりまして
なかなかみんなで集まることが出来なかった母の会でしたが、
年度の最後にこのような時を与えられ
本当に感謝でありました。
皆さんがこれからもこの日土幼稚園につながっていてくださることを祈っています。
卒園しても・大人になっても、
みんながここで過ごした大切な時と思い出に
また会いに来てください。
『95年間にわたるアフターケアー継続中』の日土幼稚園です。



2月22日 すみれ組
週頭の記念樹の時にはあんなにひゃっひゃしていたこの子達だったのに、
今日はみんな神妙な面持ち。
『洋服を汚したらいけないから大人しくしていて』
と言う僕らの言葉によるものだけではないようです。
『今と言う時』をそれぞれに受け止めて、
段々と近づいて来た卒園までの日々を
大いなる喜びとほんのちょっとの淋しさも感じながら
歩んでいるすみれ組の子ども達です。

でもこう言う場になるといつも確かにしゃんとして見せてくれるこの子達。
その辺はさすが、
もう小学校に送り出しても恥ずかしくありません。
楽しむ時には心から想いを発信し、
ちゃんとすべき時にはこんなにちゃんと出来るようになった、
今年のすみれのこの子達。
だから礼服を脱いだ後は
またあの楽しい賑やかな子ども達に戻ってくれて
嬉しく思ったものでした。
また一歩、卒園に向けて歩みを進めたこの子達。
春・旅立ちの時はもうすぐです。

【今週のスナップ 2月22日】
忙しい合間をつくろって
お雛様を出してくれた先生達。
「はい、出しておいたよ!」ではなく、
『子ども達と一緒に』と言うところが嬉しい心遣いです。
ひとつひとつ解説をしながら
子ども達に人形を手渡し置かせてくれた美香先生。
こう言う体験がなによりの教育課程となることを
よくよく知っていて実践してくれていることに感謝です。

来週は幼稚園のひなまつりで
この前で写真を撮ると知らされた子ども達。
今取り組んでいるお雛様の製作にも
また違った想いが込められることでしょう。
「お雛様。出してもらって、ほら嬉しそう!」と
先生が言えば、
「ほんとう!」と声をあげて喜んでいたこの子達でありました。



2月第5週

【2月26日 一日入園】
今日は来年度の新入児さんをお招きして一日入園が行なわれ、
3名のひよこちゃんが幼稚園に遊びに来てくれました。
今年は説明会や面接も事前に終えていたので、
今日は『在園児のお兄ちゃん・お姉ちゃんと一緒にたっぷり遊んじゃいましょう!』
と言う日になりました。
砂場に繰り出した大きい子達に交じって臆することなく遊んでいる子、
お兄ちゃんの後ろについて回り
年長さん達と一緒に遊んでいた子、
お母さんのおしりの後ろに隠れたり出て来たりいたしながら
『集団生活』の感触を確かめていた子などなど、
それぞれに自分の居場所と『嬉しい想い』を探しながら
機嫌良く過ごしておりました。

そんなひよこさんを迎えて在園児の子達もちょっと張り切りモード。
「小さい子が入って来たから僕はお兄ちゃん!」
って顔でがんばり奮闘している子ども達に、
「実は同級生なんだけどね…」と思いつつも
うれしい想いで見つめていた僕でありました。

一年の間にあまり園児の出入りがなく安定して過ごしている幼稚園。
でも自分達の成長を感じ喜び合えたその後に、
本当にたまにではありますがこうした『変化』を迎えたそんな時には、
それはまた次へのステップや想いの覚醒のきっかけなるんだな…と言うことを
改めて感じさせてもらった今日の一日入園。
こうしてお互いにまた一歩
成長の実感を踏みしめたより良き日となりました。
来週のひよこクラブ・そして4月の入園と
新入りさん達を心よりお待ちしています。
どうぞまた元気に来てください。
今日はお忙しい中、
一日入園にお越しくださりありがとうございました。


【2月27日 ジャガイモ植え】
今年もジャガイモ植えを幼稚園の畑で行ないました。
また畑を耕すのと畝作りを和彦さんと久保田さんがしてくださり、
当日は眞一さんが植え方指導をしてくれました。
皆々さんにお世話になりながら
子ども達に学びの時・体験の時が与えられていること、
心より感謝です。
たんぽぽさんからすみれまで
畝切りをしてもらった畑に座り込み、
一生懸命種イモを植えてくれました。
長い冬を経て、久々の『アグリ活動』となったこのおイモ植え。
一年を通して何度もこう言う場面を体験して来たこの子達は
その先にある収穫の喜びを知っているからか、
このジャガイモ植えも嬉しそうにやってくれました。

収穫は5月末から梅雨前頃。
また成長を見守りながら
その時を待ち望みたいと思います。
すみれさんは同窓会の時に食べられるかな?
また幼稚園に遊びに来るたびに、
このジャガイモ達を見てくれたなら嬉しいことです。
お世話くださった皆々さん、
おかげさまで今年もジャガイモ植え体験をすることが出来ました。
本当にありがとうございました。
またみんなで様子を見に来たりお世話したりして行こうね。


【今週のスナップ 2月28日】
今日は今年度最後のクッキングの日。
『お好み焼き&おにぎり、デザートのプリン』と言うメニューに挑戦した子ども達。
こちらも幾度か挑戦して来たクッキング、
この子達も慣れたものです。
さっさと身支度を整えてももばらの部屋に集まって、
早速お料理開始と相成りました。
今回はキャベツの千切りに挑んだ大きい子達。
たんぽぽさんは粉溶きマゼマゼを一生懸命やってくれました。
お好み焼きの種が出来上がったら、
お次に挑むはおにぎりニギニギ。
今年は出来なかったおもちつきのもち米を使って
おこわとお赤飯を焚いてもらい、
それを『ラップおにぎり』にして結んだ子ども達。
粘土やキンキン団子はお手の物なのに、
おにぎりに悪戦苦闘していた子ども達。
両手でほっこり包み込むように
きゅっきゅっきゅと握るのが出来なくて、
手に力の入らない子がいたり、
両手のバランスが取れずに手で覆い尽くせなかった所から
『うにゅー』っとご飯が出来てたり。
『たかがおにぎり』と言うなかれ、
「やっぱりこのようなコツや作法を体験として学ばないと握れないんだな」ってところを
僕らに見せてくれたこの子達でありました。
やっぱり日頃お手伝いしている子、
お母さんと一緒に台所に立っている子は違います。
彼女達はほいほいほいっととても上手にリズミカルに
ほんわかおにぎりを握ってみせてくれたのでありました。

それからたんぽぽさんはプリンも作ってくれました。
粉を入れてマゼマゼしてくれたこの子達。
眞美先生の『お料理体験をさせてあげたい』と言う想いから
ひとりひとりのマゼマゼにお付き合いしながら、
なんとか無事に溶きあげることが出来ました。
自分でやり遂げた満足と甘く漂うバニラの香りに、
「いいにおいー」と嬉しそうに声を上げていたたんぽぽさん達でありました。

さあさあ、先生に焼いてもらったお好み焼きも出来上がり、
みんなで美味しくいただきました。
先生達は本当にお料理上手。
ほわほわほわのお好み焼きと
美味しい味付きおにぎりを、
大喜びで食べていた子ども達。
また準備からなにから大変だったと思いますが、
先生達のおかげさまで素敵で美味しく楽しいクッキングを
今回もみんなですることが出来ました。
先生達、ありがとう。
美味しかったです、御馳走さまでした。


【2月29日 市尾さんへお買い物】
今日は来週の『お別れ遠足』のお菓子を買いに、
喜木の市尾商店さんまで行って来ました。
本当なら歩いてゆく計画だったのですが、
今年もこの日は雨模様。
と言うことで、園バスを出してのお買い物となりました。

いつもはお留守番のばら組さん。
でも上がちょっと多いのと今日は雨模様と言うことで、
お買い物バスを二便にいたしまして
彼らも連れて行ってもらえることになりました。
そうは言ってもあまりに大変だったら先生が嫌がると思うのですが、
今年のばらさんは本当によくよく出来た子達で
その信頼度から今回は連れて行ってもらえることとなりました。
大喜びだったばらさん達、
がんばっていると良いことあるよね。

さて一便はすみれ組。
嬉しさ余ってバスの中もちょっとハイテンションだったのですが、
お店の中ではお行儀よく振る舞えるから
「この子達、すごいなぁ」と思ったもの。
計算の方も概ね上手にしておりまして
『もうじき一年生』の姿を嬉しく体現してくれておりました。
そんなすみれさんと入れ替わりにバスに乗ったももばらさん。
最近『進級』を意識して考えたり行動したりすることを
この子達に投げ掛けている僕ら。
その言葉と想いがちょっとずつ、
彼らに届くようになって来たみたい。
ちょっと嬉しい変化と成長を感じさせてくれた
この子達のお出かけでありました。

さっさっさとお買い物を済ませて帰って来た切符のいい女の子、
はたまたなかなか決まらず後から来た子に追い抜かされても
またこだわり粘っていた男の子と、
それぞれの性格も垣間見せてくれたこの子達。
でもそれだけ本気だったと言うことでしょう。
どちらさんもお買い物を終えた後は大満足で
自分の品定めしたお菓子のプレゼンテーションを
雄弁に語ってくれたものでありました。

今回もバスをお店に着けさせてくださったり、
子ども達一人一人に寄り添うように対応してくださった市尾商店さん。
本当にありがとうございました。
デジタルとバーチャルが席巻している世の中にあって、
やっぱりこう言うリアルな体験は本当に大事。
『良き学びの場と時』を与えて下さったことに心より感謝です。
皆さん、また子ども達と、市尾さんにお買い物に行きましょう!


【3月1日 ひなまつり】
今日は幼稚園のひなまつり。
ももばらの部屋にみんなで集まり、
『桃の節句』をお祝いしました。
眞美先生に絵本を読んでもらったり、
みんなで『うれしいひなまつり』を4番まで歌ったり、
ひなまつりムードが盛り上がってゆきます。
そしていよいよお待ちかねの
『おひなさんになって記念撮影』の段になりまして
みんなの想いも最高潮となりました。

女子の少ない幼稚園ですが
一人のお姫様に複数男子が手を上げる『ねるとん方式』ではなく、
一組一組丁寧にカップルを成立させて
挑んだ写真撮影会となりました。
なので二度も三度もお呼びがかかり
自分の『モテ期』にちょっと御機嫌な女の子もありました。
「何度も着替えるのは面倒なんじゃない?」
なんて思う僕はやっぱり朴念仁。
「またぁー?」なんて言いながら
何度も『おひなさま衣装』に着替えては、
嬉し笑顔を見せていた女の子達でありました。
『幼くとも女心と言うものは、そう言うものなんですね…』と
気配りが出来ない自分を反省した僕でした。

そんなこんなで沢山の『面白ドラマ』が繰り広げられた本日のひなまつり。
お家でも嬉しい『桃の節句』をみんなでご一緒に
お祝いしてあげてください。



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