山田総子行政書士事務所
ISO
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ISO基礎ガイド

T.ISOとは

ISOとは「国際標準化機構:International Organization for Standardization」の略称で、世界経済の発展に伴い、世界共通の規格をつくっています。これまでに1000以上の国際規格、基準を制定しています。 現在では「ISO9000:品質マネジメントシステム」と「ISO14000:環境マネジメントシステム」の普及が進み、日本国内におきましても、業界を問わず多くの企業が「ISO9000、14000」の認証取得が進んでいます。



(ISO9000とは)
自社の製品およびサービスの提供が「お客さまを満足させる仕組みがしっかりできているか?」を管理する規格が「ISO9000シリーズ」です。
つまり、顧客の声を聞く手順(プロセス)や、それを商品やサービスに反映させる仕組み(システム)を企業全体の協力を得て作り上げ、その仕組み(システム)が企業の中でキチンと実行されているかどうかを外部である第三者機関の公平な審査により公表される認証制度です。


U.ISO認証取得に関するQ&A(アイビービーによせられた中小企業経営者の質問)
Q1 ISOの認証を取得した企業で、運用面・維持管理で困っているケースを聞いたことはありませんか?
A1 そうした問題の理由の一つに「認証(マーク)さえ取ればいい」という考えのもと、取得しているケースが 多いようです。 ⇒ISOは取得後、組織内で維持運営していくことが大切です。
Q2 ISOは取ってしまえば、会社を廃業しない限り継続される?
A2 ISOは取った規格がしっかり運用されているか確認するために、1年毎に継続審査、3年毎に更新審査を第三者機関によって受審しなければなりません。
⇒ですからコンサルタントに丸投げして、認証取得をすると維持するのが大変です。
 ※社員にISOの教育して、独自の仕組(システム)をつくり、その上で
   つくり上げた仕組(システム)を継続的に運用し続けることが重要です。


Q3 ISOは製造業が主体であり、当社のような非製造業では必要ないのでは?
A3 ISO9000を例に考えますと、1994年版から2000年版に改定され、それに伴い今までの「品質向上」に 「顧客重視」のマネジメントシステムが新に加えられたことで、これまでの製造業、建設業にとどまらず、サービス業、医療機関、小売業などあらゆる業種でISO9000の認証取得が進んでいます。
⇒ISO9000の「品質管理」とは、「品質(サービス)を管理するための仕組全体」を作り上げることで、顧客満足度の向上および重視を図る上で重要となる中核を担うものです。


ISOとは組織の経営および人材育成に非常に役立つシステムです。

今後のリスクマネジメント(危機管理)をつくる上でも重要なポイントです。


V.ISO9000品質マネジメントシステムの文書化とは

ISO9000では「仕事の流れを文書化(マニュアル)」し、その文書を見れば誰でも業務の流れが分かるようにし、その文書に基づいて作業を推進していきます。また必要な記録を残すことで、常に企業内部の最新の情報がいつでも見られるようになります。 そのためには、企業のそれぞれの立場における業務を「文書化」する必要があります。下記に企業における「文書化の体系図」をまとめましたので、ご参考にしてください。
―――ISO9000文書化体系図―――


経営改善に役立つ
ISO9001(品質マネジメントシステム)
ISO9001を導入した企業の具体的な経営効果とは、
 

■■■ ISO9001は企業の広告宣伝として最適および効果的 ■■■

@ 例えば、ある企業でプロジェクトメンバー7名を編成し、ISO9001を導入した場合、認証取得から維持審査までの3年間のコストは約360万円(内訳は下記のとおり)

コンサルティング料金 ・・・・ 約180万円(条件により変動)
審査登録費用 ・・・・ 約85万円(条件により変動)
その他(継続、更新審査)費用 ・・・・ 約100万円(条件により変動)

総費用:360万円を3年間で割りますと、月あたりの費用は約10万円。
A

ISO9001を導入して、どんな宣伝効果があるのか?

・ 長年取引のある得意先はあるが、新規開拓がうまくいかない。
・ いいところまでいくが、最終的には自社の信用等で、他社に負けてしまう。

こ ん な 経 験 あ り ま せ ん か ?

◆ ISOを取得することにより、得意先はもちろん、新規取引先からの信頼も勝ち取れます。
    
※大手企業、各自治体など、あらゆる業界でISO(国際規格)の取得が取引条件となっております。ISOを取得することにより、品質(サービス)の信頼性はもちろん、取引をする際の「パスポート」として活用することも可能です。


ISOを活用した広告宣伝効果が、パート社員1名の経費で実現します。

■■■ ISO9001は後継者育成に最適な経営ツール ■■■

オーナー(経営者)によるカリスマ(トップダウン)経営から、システム化された経営へひとつの企業を例に、導入前から導入後の効果をお教えします。

<IBB方式により、ISO9001認証取得に取り組んだ 建設業者>

創業:約30年のこの企業は、地元を中心に建設/土木業を営み、従業員数:30名、
    公共事業と民間工事の割合は、およそ半々です。

  ISO9001導入前の業務の手順
  積算業務は、すべて専務が担当し、各工事の責任者は、専務の積算データに基づいた
「材料の発注」や「工事の日程」などで決めていました。
 ◆ ISO9001導入後の業務の手順
  ISO9001を導入後、積算業務は、それぞれの工事責任者が行なうことで、「材料原価の削減」、工事日程の見直しによる「日数の短縮」に努める結果となりました。 こうした取り組みにより、各担当者の責任と権限が明確になり、同時にすべての従業員のやる気にもつながりました。

≪ISO9001導入後の、同社の役割と責任の略図≫
(専務のコメント)
ISO9001導入により、業務の手順を各担当者に理解させることができ、同時に責任と権限が明確になると同時に、社員の能力開発を図ることもできました。
コスト面では,材料費の削減や工事日程の短縮により、年間:約3000万円の経費削減も達成。
ISOのマニュアルにより、今後の後継者育成の問題もクリアできました。
 
上記の企業の例がしめすとおり、ISO9001は後継者育成には最適なツールです。

■■■ISO9001は、トップ(経営者)の方針が
組織の末端まで行き届く経営システム ■■■   

ISOの仕組み(システム)ができれば、組織内部の問題点、課題が把握でき、更に、改善することもスムーズになる。

<IBB方式により、ISO9001認証取得に取り組んだ 部品メーカー>

この企業は、経営者自らが取得した特許をもとに、製品を開発/製造を行なっている。
大手電機メーカーなどにも、納入するなど発展めざましい創業20年の企業です。
従業員は20名、ベンチャーからスタートしたこともあり、経理のスタッフ:2名以外は、すべて技術者であり、営業/総務といった業務は、経営者が兼任して運営してきた。

 ◆ ISO9001導入前の問題点
  良い意味で、経営者のワンマン経営であったため、従業員も自分が担当する業務以外は、すべて経営者任せ。問題/課題が棚上げにされ、結果として、経営者自身が通常業務に加え、そうしたトラブル解決に「ひとり」で駆け回ることになることも少なくなかった。
そのため、「これまでにも、多くのビジネスチャンスを逃していたかもしれない」(経営者の意見)と考えることも多々ありました。
 ◆ ISO9001導入後の効果
  ISO9001への取り組みにより、組織の業務がどのように運営されているのか?
経営者自らも、改めて再確認すると同時に、全社員が個々の担当する業務が組織運営上、どのように機能しているのか、理解することができた。 更に、これまで経営者任せだった 「担当外の業務」についても、ISO9001を導入することで、手順を把握し、組織の業務(骨格)構築を実現することができました。
(経営者のコメント)
ISO9001導入に取り組んで、初めて うちには「どのような機能」が必要なのかを知ることができた。更に、そうした機能を うちに定着させるには「どんな職務能力」が求められるのかが明確になった。
今後は、私自身がすべてを対応するのではなく、他の社員に任せることが、社員の能力開発および問題/課題の早期対応、今後の人材採用など、あらゆる面で、組織にプラスになると実感しています。



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