清 戻る
明王朝が滅亡してのちの二十年ほどの間は、動乱に明け 暮れた。清朝になって国家の形体は大きく変化した。明末 から清初にかけて法帖を主体とする書道は広く行われた。 阮元の北碑南帖論という小論文にあるように、碑は真蹟を じかに石に刻したものでその真実性は高いのに比べ法帖 はいくたびかの模写を重ねて原型の失われた版本の文字 で原型からは遠ざかっているものが大部分で碑が古人の 隷意を伝えているのには及ばないとするのがその論旨であ り、確かに理にかなった説として広く支持され北碑の篆・隷 の書の美しさの新しい発見と相まって、清の時代に大きく取 り上げられるようになった。 |
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