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実写幕張り@
頭が回らない時はムリせず体を動かして……ということで、幕を整理したついでに廃棄候補で実写の幕張りをしてみましょうか。これで2〜3日分のネタにならんかね(汗 しかしこれ張るの何年ぶりだろう。ウチの会社は出張施行だから会館みたいなテーブルはないけど、それでもキリスト教式も仏式もテーブル専用幕を作ってるから水引で巻くことはまずありません。それと私の主義として、アイテムやシステムで時間短縮できるところは短縮して、その分ご遺族のサポートに時間と労力を振り向けるほうがいいと思っているので、わざわざ苦労して張ろうとも思いませんし。その意味でも葬祭ディレクター試験の実技はハードからソフトへという時代の流れに逆行してるよなぁ……と、まあそんなことは幕張のヘタな私のイイワケですが(汗 んじゃまあボチボチいきましょう。 工程その1 6尺テーブルと押しピン、適当な長さの水引幕を用意する 6尺テーブルは角があんまり欠けてないのがいいんですけど、まあ適当にあるものでいいです。 押しピンは短ピン(普通の画鋲)。やや足の長い商品もありますけど、逆に張りにくいので普通のほうがいいです。前面のヒダだけで36個はいるので、まあちょっと余裕めに用意しましょう。 幕の長さはそれぞれの工程で説明します。 工程その2 水引幕のシワを取る シワのいってる使い古しの水引幕ではひだがキレイに取れないのでアイロンかけて…… …え?そんなことしなくても新しい幕を切ったらいいんじゃないかって? こンのブルジョアがぁっ!!! ι(
`ロ´)ノ ムッキー! 練習に新反切るのはモッタイナイですが、会社がいいってんならまあ適当に(汗 アイロンかけてたら、幕の一部に歴戦の勲章が。(→) 誰かが張ってる最中にピンで指を突いて血で染まってるんですね〜(痛 工程その3 天張りを張る 天張り用幕の長さは「テーブル長+テーブル幅」ぐらいが適当。つまり普通の6尺テーブルなら7尺半(約225cm)ぐらい。これより少し長めならピンが両側1個ずつ省略できる(両ミミを1個で留める)けど、長すぎて「テーブル長+テーブル幅×2」(およそ9尺)を超えると側面に収まらないので注意。 天張りにたるみがなくなるように、幕を軽く引っ張りながら側面の両角を留めます。角からの45度線の内上を留めないと、折り返しが引っかかります。右角では赤○の位置にピンがあるということです。 まあこのへんは、1級試験の練習をしてみようなんていう人には当たり前すぎることですけど…… 一応このシリーズ、初心者向けですから。私が初心者なんで(汗 工程その4 側面下地を張る 床スレスレに高さを合わせて側面下地を張ります。これ、わざとテーブルトップとの間に隙間を作っています。トップで張るとこの後のヒダのピンと干渉しちゃうし、厚ぼったくなるんですよ。 側面下地は正面以外は隠れるので、長さは写真ぐらいで大丈夫。8尺(約240cm)ぐらい。むしろ後ろまで行くと時間も幕もモッタイナイ。 前半おまけ工程 スケール(巻き尺)を仕込む この後のヒダ取りではいちいち幅なんか測ってられませんので、テーブルの角に巻き尺の0線を合わせてピンで留め、ビヤ〜っとテーブル横断させときましょう。 百均の巻き尺では1.5mぐらいしかないので、手芸屋さんとかで2mの布巻き尺を買ってひとつ持っておくと案外使い所があります。ご遺体が棺に入るかビミョーな時に、コッソリ身長を測ってみたり(爆 |
お詫び:本日の昼過ぎまで画像が正常に表示されない不具合が発生していました。修正しましたが、もしこれでもうまく表示されない場合は、お手数ですがWindowsの場合はマイクロソフトアップデートでお手元のPCのシステムをアップグレードしてみてください。こちらでも修正前からアップグレード済みのPCでは正常に表示されていましたが、未アップグレードのPCでは表示されませんでした。 工程その5 水引を半分に山折りして中央2コマを留める ヒダ用の水引の長さは「テーブル長×4+テーブル幅×2+余分」です。6尺テーブルなら28尺強(約850cm)ぐらい。けど今回はそんなに長い水引幕が余ってなかったので、2枚使って半分ずつ張ります。90ラインが長い幕の中央だと思ってください。 まず90ラインを中心に両脇1コマずつを留めますが、80ライン・100ラインともピンはライン上じゃなくてそのすぐ内側に留めます。 工程その6 テーブル正面の端にくる場所をつかみ、利き手と逆の手で纏め持つ 試験では真っ白の水引ですが、今回は裏表がわかりやすいように色の入った水引を使っています。 まず正面の端にくる場所、というのはテーブルの中心を起点に端までの長さの3倍の点です。これは右図のように、ヒダの重なりの部分が往復往で3重になるからです。 上の写真では左に伸ばしていますが、これは右半分を張る用なので、見えているのは裏側です。端にくる場所を、テーブルの高さに合わせてミミだけ折り返して持ちます。これをピンと張ってできるラインが、テーブルの上端に沿わせるヒダ幕のトップラインになります。 トップラインを弛ませないように中央に向かって段取りし、利き手と逆の手に纏めます。この際、初めの点を親指と人差し指で掴み、次から段ごとに中指、薬指、小指と掴んでいって、順番に離せるようにしておきます。 工程その7 ヒダを取ってゆく さて右側のヒダを取っていきます。 幕のトップラインをテーブルの上端に沿わせて左に返し、中央90ラインのすぐ内側をピンで留めます。 次にまた右に返し、2コマ先110ラインのすぐ内側をピンで留めます。 さらにまた左に返し、1コマ戻って110ラインのすぐ内側をピンで留めます。 工程その5で留めた100ラインのピンはラインの左側、今回のピンはラインの右側というように、ラインを境に隣り合って並んでいるということです。 工程その8 工程その7の要領で端までヒダを取り、残りの幕を後ろまで張る 工程その7の要領で繰り返し端まで張っていくと、右写真のような感じになります。 最後の1コマからそのままの高さで側面・背面へと水引幕を回していき、背面の中央を越えるところまで張ります。水引幕の長さが正しければ、中央を少し越えたところで止まるはずです。(左の写真は長すぎます) 巻き尺は最後に外すので、適当にピンを躱しておきましょう。 もう1日ぐらい引っ張ってもいいですかね(汗 |
工程その9 同じ要領で反対側もヒダを取る 今回は左右2枚の水引幕で張るので、返しのところからスタートします。写真で幕を手前に引っ張ってる点がテーブルの中央90ラインです。 左右の手は替えません。私の場合なら、左右どっちを張る時にもピンは右手、幕は左手です。 左右ともヒダが取れたらこんな感じです。色つき幕なのでわかりやすいと思いますが、張りだし点が短く仕舞いが長いこの張りかたでは水引幕の裏面はまったく見えません。 しかしやっぱりちょっとデキが悪い(汗 ヒダを取る時に、幕を引っ張る手に少し力が入りすぎてるみたいです。ピンのところから少し外側に引っ張られてますね。うまい人は弛まずキレイに直角に落ちるはず。 背面は閉じてればいいんだと思うんですが、中央で合わせるのが普通なのかな?現場ではわざわざテーブルの裏を見る人もいないので、どっちでもいいしべつに開いててもいいと思いますけど。受付テーブルなんかの場合はむしろ、イスを入れるのに開けておいたほうがいいでしょう。 これで完成。巻き尺を外すのを忘れないようにしましょう。テーブルの上にピンとかが残ってても減点ですよ〜 お ま け これまでの苦労をまったく無にするかのような出来合いのヒダ幕(涙 これはテーブル用じゃないから長さが合ってませんけど、サイズ違いなんていくらでも売ってます。しかしこれも何年も使ってないから、アイロンかけずに張ったらシワシワだなぁ(汗 最近はこんな単純なヒダだけじゃなくて、カラフルな幕や立体的なドレープ幕とかもたくさん種類があります。カタログを見ているだけでもなかなか面白いです。 逆に張りだしが長く仕舞いが短いように張ると裏地が見えるので普通はしないんですが、カラー幕ならあえて裏張りして色をチラ見せとかもアリかな、と思って張ってみました。もう1枚使って立体感を出そうと思ったんですが、中央のたくし上げがうまくできません。また誰か教えてください〜 張ってから思ったけど、9コマ取らずに15cm6コマとか中央付近は広くてだんだん狭くしていくとかしたほうが裏地の見える面積が大きくなってよかったかも。まあどっちにしろ裏張りとかしてる時点で邪道なんですけど(汗 あとやっぱり練習用ならアイロンかけた幕でいいけど、現場ではできるだけサラピンの幕で張ったほうがいいですね(汗 |