鳩レースと飼育について私個人的な思い


意識は自分の我が子を育てる精神

猛禽類との学習体験

人間もそして動物全てに当て嵌まることだと思いますが、複数回の経験と体験により学習する能力があります。鳩の訓練では猛禽類の出没が少ない環境で日々の舎外訓練をしている鳩舎は、猛禽類の襲撃を体験と経験させる事が重要だと思います。(猛禽類の襲撃から逃れる知識を学ばせる)。鳩舎から10k〜20k地点で猛禽類の出没が多い場所を選び放鳩を繰り返すことで猛禽類から逃れる学習を身に付けさせます(無論、若鳩には命がけの試練ですが)。鳩舎から余り遠い場所からだと、猛禽類に襲われた鳩は無我夢中でとんでもない方向に(鳩舎とは逆)飛んでしまい、自分の鳩舎を見失うことになりますので10k〜20k程度の場所ならば少々遠い場所に逃げても自分の帰還鳩舎を探し見つけることが可能です。この訓練は大きなデスクを伴いますがレース時に於いて複数回の猛禽類襲撃を交わす訓練となり交わし方を学習します。

猛禽類に襲われて単羽になった時に単独で帰還する能力を養い、方向反転能力を養う。鳩舎環境が常に猛禽類の出没がある鳩舎では、若鳩時から猛禽類の攻撃に遭遇しているために、猛禽類から逃れる術を自然とと学習していますのでレース時に於いて猛禽類の攻撃があつたレースでは案外と帰還率が向上します。

猛禽類に襲われた時にも、慌てずに落ち着いて強いパニック状態にならずに平常心を極力保ち猛禽類に襲われ難い行動を学習をすることです。(猛禽類より高度をとる事で安全を確保)鳩によって猛禽類から逃れるために、高度を上げて飛翔する鳩、地上に降りて身を隠す鳩、など様々な要因がありますが、これ等のことを何度も体験と経験させることで鳩は猛禽類からの一番安全な交わしへ方を学習します。(高い高度をとれない鳩は猛禽類の襲撃を受けやすい、また、集団から離脱した鳩も同様です、つまり猛禽類より高い高度をとる事で鳩集団は保たれ単羽になる危険が少なくなる)

(人間の世界でも同じです、突然のトラブルの際にはパニック状態にならずに落ち着いて平常心を保ち行動することが危険回避につながります) 無論これらは全て体験と経験から鳩自身が学習する以外にありません。読み書きが不可能な鳩にとっては特にその経験が重要です。

翼の筋肉強化と体力増強

鳩の筋肉は、巣立ちと同時に鍛えられて行く、鳩舎内では低い場所から高い場所に飛び上がる行動が巣立ち時の若鳩には最も筋肉、特に翼の力強い肩肉を作り上げてゆきます。例えば鳩舎内で床から150cm程度の台を作り、餌箱の直ぐ真上に飲水器を置くと飛び上がる力と筋肉が付き易くなる、普段から何でもない環境で翼の筋肉増強が自然と鍛えられて行く。また、少し風の強い日を選んで10k程度の舎外訓練を日常化し、風を逆手に取った羽根筋肉の増強を図る。

風のない晴天の時には、自由舎外をさせて鳩舎外で遊ばせる、物音やカラス、とんび等に嚇されて再々飛び立つ事によって強い翼の筋肉が増す。つまり飛び立つ瞬間の羽ばたきが最も筋肉増強には欠かせない

自分の寝床

其々の鳩には個々の決まった寝床を確保してやる。その事によって鳩は安心して休眠出来る、休眠する事が一番の疲労回復と体調管理と私は考えます。無論余計なストレス等の解消にも有効で、帰巣本能がより強くなる、そんな状況の中でレース前には恋愛をさせたり、また、卵を抱卵させたりして、その帰巣本能をレベルアップさせて行く。鳩は数日で記憶を失う鳩が多い

(生まれ育った鳩舎、帰還に経験した景色、ペアーになった相手鳩、抱卵中の現実など)そのために私は、レース10日ほど前からオーブス滑J発の記憶水と言う無害天然のミネラルを飲料水と共に与えています。

重い体重

親離れさせた若鳩は、良質の餌を与え続けて体重を増やす、50k前後の個人遠征訓練までは、しっかりと肉を付け体重を増やして置くことで重い体重で羽ばたき飛翔することで筋肉を付ける、重い体重で普段に飛翔させる事によって体力増強と翼の筋肉増強につながる。スポーツ選手が体に負担を掛ける重りを付けてトレーニングするのも、それと同じで筋肉の増強に繋がる。

公式レースの10日前後前から餌の配合と訓練の強化によって太った体重を絞らせ軽くしてゆくと、鳩は軽くなった体重のために飛ぶことが容易になり、羽ばたき回数も減り体力を維持出来る、また、翼に筋肉が付いているためにスピードが出る。長距離を飛ぶ際に筋肉疲労感が少なく体力維持に繋がる。日々の舎外は餌を与えてから行う、それは餌を食した分だけ重い体に

なっていると言う事で 空腹時の体が軽い状態での日々運動は、鳩自身がその体重に慣れてしまう

活力水の活用

水の研究所のオーブス蒲lのご協力により自鳩舎では常備「鳩活力水」「記憶水」を活用しています。その活用が原因で、此処3年程は300k、400k600k800kと毎年総合優勝の結果が出ておりますが、その活力水との因果関係は証明出きる物ではありません。

活力水は吸収性が強く、保水性にも脅威の威力を発揮。、一般的に数時間必死で飛ぶ鳩は人間同様に水分の補給がなければ脱水症状を起こします、人間が行うマラソンと同様です。脱水症状になると人間は走る事も歩くことも出来なくなる、無論、鳩も同様で脱水症状になれば羽ばたく力を失い落下することになります。レースの経路では鳩が突然空から落ちて来たと言う話しも耳にします、特に海岸などでは多くの鳩が海岸線に打ち上げられていると聞きます、これらは確実にその脱水状態が引き起こした結果だと思います。海上を飛ぶ鳩は普段以上の風抵抗を受けることによって限界の羽ばたきを要するもので、その激しい運動が脱水状態を引き起こすと推定されます。
鳩用活力水を与えることによって、その激しい羽ばたき運動で生じる脱水症状を緩和させると考えられます。無論全て活力水を飲んだ鳩が脱水症状にならないと言うことではありません、脱水症状に成り難いということです。そんなことから当舎鳩は粘さがあるのでは自称しています。無論、それは確かな因果関係が分かりませんので一概には結論を申し上げられません。

抜ける訓練

鳩には集団性があり常に複数の仲間と跳びます。レース時に於いて自鳩舎の位置方向を定め帰還する道程で大きな集団は自鳩舎に近づくにつれ各鳩は自鳩舎を目指し集団から離脱して行きます、この時、自鳩舎方向を認識して無い鳩は集団から離脱する事が出来ずに集団と共に飛翔し続け集団が略少数になった時点で自鳩舎位置を改めて認識し自鳩舎方向に飛ぶ、無論それは自鳩舎位置が分かった鳩のみで(帰還時間は遅れる)、分からない鳩は迷い鳩となり、他鳩舎へ飛び込む事態となります。 従って鳩の方向反転能力(自鳩舎確認)が弱鳩は能力不足となり、結果レース鳩としては失格です。さて、集団飛翔から抜ける訓練ですが、これは複数の鳩仲間との連結が必要です。自鳩舎が西にある鳩舎、東にある鳩舎など東西南北に位置にする他鳩舎と共に訓練を重ねる事が大切です。他鳩舎との抜ける訓練時には他鳩舎100羽としたら自鳩舎は5〜6羽前後の少数鳩にする、鳩は大きな数多い集団に引かれ易いので、産卵中、配合の恋愛中等の状況を与えると帰巣本能は高まり単独行動を取る勇気が生じます。鳩は全て臆病な動物ですので、その臆病さを打開してやる状況と状態を管理者が作ってやることが慣用です。
2017年の春レースで能代800k当日1羽帰りの快挙を成し遂げた「母の涙号」は、エリート血統でも無く私
自身も無マーク的な鳩でしたが、初めての初産抱卵から、この鳩は大きく変貌しました。
舎外に於いても殆ど飛ばない、鳩舎屋根に止まり入舎を焦る、強制飛翔を試みても少し離れた民家屋根に
止まり飛ぼうとしない、私の存在が無くなると直ぐに入舎し抱卵する、このままでは800kと言う長距離レ
ースに体力が持たないと思い20k〜30kの遠征訓練(40羽前後)を実施、その時に訓練モードにアティスをし
タイムを計測、そこで私が見た計測は他の40羽前後の鳩は略集団で帰還でしたが、その集団鳩から9分も早
く入舎タイムが記録されていました。30k前後の遠征で9分と言うのは異常な速さです、そしてその集団か
ら抜け出したと言う現実が、その5日後40kの遠征訓練を実施、結果は集団が帰還したタイムよりも10分以
上早く入舎しました。(無論、この時卵は擬卵) 初産の前のレース400kでは総合5位、そして600kでも総
合5位と能力と体力的には優れた鳩と言う印象でした。そして運命の800kレースに参加させた結果 当日の午後4時過ぎに帰還と言う数十年振りの快挙を成し遂げたのです。その時、帰還と同時に疲労感も見せずに抱卵する姿に、この鳩の異常な母性愛を感じました。帰りたいと願う帰巣本能を演出してやることの重要さを知りました。

この掲載文書は決して100lそうだと言うものではありません。私個人の考え方や思い、経験を元に明記したもので何かのお役に立てばと思い掲載したものです。山田善昭鳩舎





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