ついにこの日がやってきた。Jフット丸亀主催の『1Dayナイターリーグ・年忘れ大会』。ちょうど1年前のこの日、同じ大会でウルトラ・ドンキーズは公式戦デビューし、そして同時に惨敗を喫した。1年の時を経て今、リベンジに向かう―。
試合方式としては、この日集まった10チームが2つに分かれ、それぞれが総当たり戦。ウドンズはAブロックに組み込まれ、初顔合わせとなるチームばかりと対戦することになった。
まず初戦は、ちゃんこらFC戦。未知のチームだが、テクニックはウドンズより上。拮抗した試合となる。
立ち上がり、ウドンズはいまひとつエンジンがかからない。特に大きなミスがあるわけではないのだが、持ち前のスピード感がない。チームとしての形が作れないまま、試合は進んでいく。
ここで流れを変えたのが加賀宇だ。始めに位置していた下がり目のポジションから、前線へ。最前線でボールを追い回し、声を上げ指示を出してチームを盛り立てる。これで一変、ウドンズの動きが良くなる。その勢いのまま関が先制点を挙げ、試合の流れを引き寄せた。
しかし、ちゃんこらFCも反撃。1点を返し、同点に追い付く。そしてそのまま攻勢に出る。ウドンズはこの攻撃をキーパー田尾のファインセーブなどで防ぐものの、なかなか攻めに転じることができない。このまま同点で終わるかと思われた試合終了間際、それは起こった。
前線でボールを受けた関がペナルティーエリア内でファールを受け、なんとPKのチャンス。キッカーは関。関がシュートを放つ!しかしこれをキーパーが弾く!・・・万事休す。だが、その瞬間。こぼれ球に誰よりも速く反応して押し込んだ選手がいた。陶山だ。「こぼれたら押し込もうと思って、最初から詰めていた。関のシュートが強いからこそ跳ね返ってこぼれた。」背番号10を背負う男の値千金のゴールで、貴重な勝利。2−1でみごと白星スタートを切った。
第2戦は優勝候補、“カナリア軍団”とも称される、いけだ屋だ。
この最強チームを相手に、ウドンズは守備が崩壊する。序盤こそ集中して守っていたものの、味方ゴール近くでファール。素早いリスタートに反応できず、一瞬の隙を突かれてついに失点する。そこからリズムが崩れ、前半だけでなんと4失点。選手交代のタイミングが遅れたことも致命傷となった。
しかし後半、王者相手に必死に喰らい付く。関が1点を返し、反撃ムード。「あと3点!」の声が上がるなか奮戦するが、さらに1点を追加され、1−5で敗戦。力の差があるとはいえ、最近にはなかった大敗をしてしまう。
これで優勝はなくなった・・・が、この敗戦が意外にも選手の気持ちを奮い立たせた。「もう失点はしない。抑えてやる」。「あと2つ勝とう」。次々と挙がる声に、チームの気持ちは一つになる。
そして迎えた第3戦、香川看護専門学校フットサル部戦。この試合で、ウドンズは新たな歴史を作ることとなる。
相手チームは初心者チーム。“自分たちより弱い”チームとの対戦経験が乏しいウドンズにとって、取りこぼしが許されない試合できっちり勝てるかが不安視されたが、その不安は前半のうちに払拭される。
試合を重ねるごとにコンディションを上げてきた関が、ここにきて大活躍。1点、2点・・・と次々とゴールを決め、なんと4連続得点。ウドンズ公式戦初のハットトリックを記録する。さらには宮武が相手DFをかわして技ありのミドルシュート。前半だけで5−0と大量リードする。
だが後半も攻撃の手を緩めない。加賀宇と福井の2トップが冴え、加賀宇の公式戦5大会連続となるゴールや、福井のドリブルシュート2発で3点を追加。守備でも全員が高い集中力を保ち、最後まで無失点に抑える。
終わってみれば8−0の大勝。記録的な圧勝となった。
そして大会はついに最終章。ウドンズ2005年最後の試合が、大会準優勝の座を賭けて争われることになった。
最終戦の相手は蹴遊会。優勝候補・いけだ屋と引き分けた強豪チームだ。
このチームは強い。ウドンズはシュートチャンスが少なく、防戦を強いられる。だが何よりも、その防戦がウドンズの成長を物語っていた。関の前線からのプレス。滝口や福井や真鍋正のカバー。宮武のさばき。田尾のスーパーセーブ。本当にこれが、1年前に惨敗したチームと同じなのかと疑いたくなるぐらい、素晴らしい守備を見せていた。結果的に勝つことはできず、0−1で敗戦したものの、善戦に値する最高のパフォーマンスだったと言えるだろう。
結局、大会は3位で終えた。2勝2敗、得点11、失点7。たった1年が、ウドンズと他のチームとの差をここまで埋めた。怒濤の勢いで走り続けた2005年が、実を結んだ形だ。
振り返れば2005年、ウドンズフットサルを通じて多くの人々が知り合いになった。
フットサルは輪を広げる。そして誰かに喜びをもたらし、誰かを幸せにする。
これからもきっとウルトラ・ドンキーズは、いろんな想いを乗せて走り続けていくのだろう。
―2005年の思い出は消えない。
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