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弐拾  DoGAとの日々(2002/4/14)
拾九  ロストワールド(2002/4/7)
拾八  DVD/カッティング・プロッタ(2002/3/31)
拾七  年度末(2002/3/24)
拾六  貧乏性(2002/3/17)
拾五  印刷不調(2002/3/10)
拾四  WindowsXP HE(2002/3/3)
拾参  ADSL開通(2002/2/24)
拾弐  報告いろいろ(2002/2/17)
拾壱  ノート・パソコン(2002/2/10)
拾   ファイル・フォーマット(2002/2/3)
九   一日契約社員(2002/1/27)
八   近視手術(2002/1/20)
七   田中一光氏逝去(2002/1/13)
六   久闊(2002/1/6)
五   景気のいい話(2001/12/30)
四   バージョン・アップ(2001/12/23)
参   デジカメ選びの懊悩(2001/12/16)
弐   セキュリティ対策(2001/12/8)
壱   慶事と弔事(2001/12/2)


弐拾  DoGAとの日々(2002/4/14)
 数年前まで、ぬばたまもCGに取り組んでいました。シェアウェアの「DoGA」とPentiumProのコンビでモデリングやアニメーション・レンダリングを行っていました。「DoGA」は知る人ぞ知るのCGソフトです。詳細が知りたい方は、PROJECT TEAM DoGA をご覧下さい。

 そもそも京大と阪大のマイコン・クラブの面々が、日本初の本格的CGソフト開発という大目標を立てたところから物語は始まりました。X68000をプラットフォームに選び、X68000ユーザの幅広い支援を受けて開発が進みました。X68000ユーザのほぼ半数が正規ユーザだったそうで、「DoGA」の人気ぶりが窺えます。それもそのはずで、モデリングからシーン作成、アニメーションまでこなせるCGソフトは、当時皆無だったはずです(超高価格の業務用ソフトは別にしてですが)。このような偉業を、アマチュア・グループが成し遂げたということは感動的でさえあります。また、メンバーはNECにはたらきかけ、専用アクセラレータも開発販売されました。「DoGA」の活動は活発で、作品発表会も盛況に行われました。ここからプロ作家も数多生まれています。

 X68000の終了とともに、グループはプラットフォームをWindowsに移し、移植作業を開始しました。そして1996年秋、Windows版DoGAが公開されました。内容は「DoGA L-1」「DoGA L-2」「Poly Edit」です。L-XはLesson-Xの意で、機能レベルを表しています。

 3Dソフトは高機能であり、しかも難解なこともあってマスターするのが困難です。ぬばたまは「True Space」「SoftFX」の体験版を使用しましたが、もうひとつ乗れませんでした。メニュー項目の多さ、設定項目の多さを見るだけで、頭が混乱してきました。「Softimage」をセミナーで一日体験したこともあります。これはもう降参しました。凄いソフトであるのは認めます。高額な業務用ソフトの存在価値も認めます。前出のパーソナル3Dソフトとは、できることや表現の範囲がけた違いです。Intergraphのワークステーションとのコンビネーションともなれば、パソコン3Dとは一線を画しています(デュアルPentiumPro、ハードウェアT&Lボード搭載)。でもね、専業CG屋ならともかく片手間で取り組むのであれば、このソフトをマスターするには2〜3年は軽くかかりそうです。

 そこで「DoGA」のスタッフは、段階を経て慣れていくスタイルを導入しました。Lesson-Xのバージョンは、段階レベルを表しています。L-1は3Dのごく基本だけを取り入れています。それでもモデリングから、シーン作成までこなせます。特にパーツ・アッセンブラの手法を前面に出して取り組み易くしています。ぬばたまは、このL-1をマニュアル(ヘルプ)を見ないで操作できました。こんな3Dソフトは他にないでしょう。「DoGA」が初心者のためのCGといわれる所以です。L-1をマスターすれば、L-2、L-3へとステップアップしていきます。

 ぬばたまは、見事に「DoGA」にはまりました。それからの数ヶ月間、3Dアニメーションの魅力に取り憑かれ、睡眠時間を削り、休日ともなれば一日中「DoGA」を使っていました。次々にイメージが湧き、それを画面に構成再現していきました。CGの面白さというのは、映画づくりと似ています。違うのは、CGは一人ですべてコントロールできる点です−シナリオ、キャラクター・デザイン、背景、光源(ライティング)、カメラワーク、音楽etc。
 アニメーション・レンダリングは睡眠中に行いました。長尺シーンを大画面でレンダリングしたときは、朝になっても終わっていませんでした。やがて「DoGA」が手に馴染むと、モデリングを凝って作りこむようになります。すると、単なる画面描画にさえストレスを覚えるようになりました。年賀状用に戦艦をモデリングしたときは、完全に限界を感じました。当時のぬばたまのマシン−PentiumPro150/128MB/Stealth64(Vision968)−ではCPU性能不足です。描画についてもハードウェアT&Lの必要性を痛感しました。そこでCG遊びは一時中断し、マシンのパワーアップ後に再開しようと考えました。ところが、現在も中断したままです。今のメインマシンの雷鳥は、素晴らしいレンダリング・パワーを発揮します。「Ray dream studio」で複雑なレンダリングをすると、旧マシンでは停止したかと思うほどの遅さですが、雷鳥は見る間に演算していきます。友人のPentiumB/550と比べても2倍ほどのスピードです。マシンが速くなったかわりに、ぬばたまが老いました。CGに取り組むだけの元気がありません。CGと真正面から向き合うには、相当な覚悟と精力が要りますね。年老いたぬばたまはもう駄目です。

 数年前に作成したアニメーションは、AVIファイルで保存しています。シナリオに合わせて、編集ソフトで繋いでいます。中でも10分ほどの長編は自信作です。でも公開するのは恥ずかしいです。歳が歳ですし、オタクと間違われるのも癪ですしね。←間違われるようなものを作ったのか (>_<)

 「DoGA」は現在シェアウェアとなっています。以前はカンパ対応でした。寄付任せ、お心任せの善意に期待するスタイルでした。しかし、Windowsユーザは対価を払うことに慣れていないみたいで、殆どカンパが集まらなかったそうです。ぬばたまはちゃんとカンパしました。ちなみに登録番号L2-0100の正規ユーザです。X68000時代は、大半のユーザがカンパしてくれたそうです。淋しい話ですね。
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拾九  ロストワールド(2002/4/7)
 昨夜、TVで「ロストワールド」が放映されました。これを観るのは3度目です。3度目ともなるとさすがに馬鹿馬鹿しくて、TVをつけっぱなしにして別の用をかたづけていました。最初に劇場で見たときは、それなりに楽しませてもらいました。友人たちと酒を飲み、酔い冷ましがてらの観劇でした。観終わって、友人たちとボロクソにけなしました。
 ※あの島で多くの人命が失われたが、その原因を作ったのは主人公グループである。ところが、こいつらには自責の念が些かも感じられない。そのくせにヒューマニスト気取り。「なんだ、こいつら。頭を丸めて、被害者の家族に対して謝罪行脚をしろ」と、友人たちと意見が一致。
 ※サンディエゴに帰港した船の乗組員全滅の理由が不明。映画マニアの薀蓄によると、プテラノドンに襲われたとの裏設定が背景にあるそう。おいおい、そんな独りよがりの設定を観客に押しつけるなよ。第一、プテラノドンに人間を殺させるのは無理があるのでは。「ジュラシックパークV」でプテラノドンが人間を襲うけど、あのシーンはあり得ない。構造上、超低空でのホバリングなんかできっこない。ほとんどグライダー並の不自由さだろう。それとあの大型の体躯を浮上させるには、余程軽量化されていないと無理である。鳥類は骨が中空構造だが、プテラノドンは鳥以上に軽く仕上げる必要がある。そうすると強度や筋肉が意外に弱いはず。多分、人間の大人にも薙倒されるんじゃないかな。

 物語の杜撰さはおいといて、CGは見事ですね。前作から大幅にパワーアップされています。CGスタッフは約25名のアニメータ、30名の技術スタッフ、その他というところです。ソフトは各種使っていますが、恐竜のモデリングは「Softimage」「Alias」をメインにSGIのワークステーションを使用しています。
 仕事柄、映画を見るとついついCGに興味がいきます。「ロストワールド」も凄いCGですが、やはりなんと言っても「タイタニック」が最高でしょう。ジェームス・キャメロン監督自ら設立したデジタル・ドメインは「タイタニック」制作時が最盛で、250台のSGIマシン、NTチームは160台のAlphaマシンで並列処理させたそうです。
 タイタニックが航走するあの鳥瞰シーンのCGは、想像を絶するレンダリングをやっています。細部なんか手を抜けばいいのに、ほとんど判別できない人間一人一人にまで演技(CG)させています。求められるレンダリング・パワーは如何ほどであるか、気が遠くなります。ちなみに「スターウォーズ/ファントムメナス」は、細部や仕上げに手を抜いています。それでいいと思うけどなあ。

 パソコンの性能向上には目覚しいものがあります。しかしながら「タイタニック」を観ると、まだまだCPUパワー不足を痛感します。20数年前の東宝映画「さよならジュピター」のCGは、スーパー・コンピュータで制作されたそうです。ラストの木星爆発シーンがそれです。ちゃちな演出で、手描きアニメでやった方がよほど効果的だったくらいですね。技術は着実に進歩し、当時のスーパー・コンピュータより、現在のパソコンの方がはるかに強力です。この調子でいくと、いずれ「タイタニック」レベルのCGを、個人のデスクトップ上で処理できる日が来ることでしょう。案外、近い将来かもしれませんね。

 CGの話になったので、ついでにぬばたま自身のCG体験を書きたいと思います。続きは次回で。
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拾八  DVD/カッティング・プロッタ(2002/3/31)
 ぬばたまが現行マシンを買ったのは一昨年の8月です。ショップモノをBTOで構成しました。そのときCD-R/Wは載せずに、DVD/CD-ROMを買いました。DVDは雑誌付録のものを再生し、そのクォリティを確認しました。この画質で映画を見たら、どれほど美しいだろうかと期待が高まります。DVDで映画を見ようと、ショップへ行くたびにソフトを物色しました。そして先週、やっと初メディアを買いました。マシン購入から、19ヶ月目のことです。←俺って、本当に貧乏性。自分でもときどき嫌になる。

 買ったのは、劇場で見損ねた「CAST AWAY」です。これを22インチ・モニタ(1600*1200)フルスクリーンで再生すると、S-VHSなんざ霞んでしまう高画質です。誤解のないように断っておきますが、DVDメディアすべてが高画質というわけではありません。画質の良し悪しは、あくまでソフト個別の問題です。汚いソースはどう料理しようが汚いでしょう。「CAST AWAY」は正解でした。物語の面白さ、トム・ハンクスの好演は勿論ですが、きれいなソースであり、充分に満足しました。
 ところで、現在のデジタル・メディアの仕様はあくまで過渡的なものでしょう(長期間にわたるけど)。DVDが高画質といっても、あくまでデジタルの限界内での評価です。アナログとは比ぶべくもありません。RGBそれぞれの輝度情報が8ビットに制限されているうちは、アナログに置き換わるものではないでしょう。映画はやはり劇場が一番ですね。デジタルは、暗いシーンや暗部の再現が絶望的です。ぬばたまはモニタの輝度を上下させながら「CAST AWAY」を見ました。でも、根本的に情報が失われているため、つぶれは改善されません。フィルム映写機には遠く及びませんね。

 この点については、映像制作者側にも問題があります。最近は、照明効果を丁寧にセッティングすることが少なくなったように思われます。昔の映画は非常に手間暇をかけていました。制作スタッフの技術レベルが落ちたのも原因でしょう。昭和30〜40年代の旧大映の映画などは、まさに絶品です。夜のシーンでも明快なコントラストと諧調があります。これは、照明を充分使用しているためです。陰影をこれでもかと作りこみ、後でフィルムに着色処理を行ったりします。そのために、暗いシーンでも鮮やかなコントラストと調子が残っているわけです。
 「剣鬼」「ひとり狼」「眠狂四郎女地獄」「座頭市血煙り街道」などを観ると、ため息モノです。「忍びの者」は昭和37年の白黒作品ですが、まさに大映京都の精華です。若い映画ファンには是非見て欲しい傑作です。
 昭和40年代、カメラやフィルムの性能向上によって、シャープで明るい映像が簡単に撮れるようになりました。これが却って技術レベルを低下させたのではないでしょうか。


 先々週、念願のカッティング・プロッタを購入しました。RolandのSX-15です。昔からサイン類の頼まれ仕事が多く、必要性が高かったのです。従来は手でカットするか、時間の都合がつかなければ断っていました(文字数が多いと、膨大な時間がかかりますので)。それなのに、カッティング・プロッタは高価でなかなか買えませんでした。
 昔の製品は日本語が扱えなかったり、専用のソフトでないとハンドリングできなかったりで不便でした。カッタの制御も大雑把で、精密な切抜きができませんでした。

 SX-15は標準価格99,800円の安価モデルで、デスクトップ・タイプの小型です。381mm幅×1000mmまでしか扱えませんが、当方への依頼物であればこれで充分です。
 専用ソフトがついていますが、ぬばたまには無用です。「Illustrator8/9」に対応しているので、専らIllustratorで構成して出力しました。Illustratorは「用紙設定」でプリンタ設定をすると、「ページツール」でその用紙サイズ(エリア)をドキュメントに対して、任意の位置に合わせこむことができます。いや〜便利だ。専用ソフトであれば、余白を数値入力で計算しなければいけません。また、文字のアウトラインをとっての変形やパスの再構成も自由自在です。

 先週、頼まれていた看板の文字を早速出力しました。いやあ、仕事が速い。以前の手作業にはもう戻れません。でも、こうやって人間は駄目になっていくんでしょうね。
 欠点は長尺モノをカットする場合、本体の前後をシートが行き来します。そのとき、背面の電源コード、ACアダプタ、通信コードにシートが当たってしまうことです。引っかかったら最後、シートが斜めに傾いてしまいます。マニュアルには本体の前面スペースを空けておくように記述されていますが、背面も同じ理屈のはずです。ところが、そこには二本のケーブルとコネクタが居座っています。基本的な設計ミスですね。接続ポートは側面に設けるべきです。素人でも分かる理屈なのにね。仕方ないので機械系の同僚に、溶接棒を利用したシート送りガイドを作ってもらいました。Rolandさん、ご希望であれば教えますよ。製作時間20分の簡単な仕掛けながら、効果は文句なしです。
 ところで、本音をこっそり洩らすと、「こんなの、いらない」
 だってね、これでもう、仕事を断る口実がなくなっちゃったからね。迷惑だ、ゴルァ。
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拾七  年度末(2002/3/24)
 平成13年度もあと一週間になりました。
 たいていの職場では、この時期が一番忙しいでしょう。ぬばたまも年度末が嫌でたまりません。前年度の書類整備、来年度の計画・準備、そして人事配転に伴う職場環境のリニューアル等、煩わしいスケジュールがびっしりです。
 先週の金曜日、事務所のレイアウト変更を行いました。数年前まではPCもスタンドアローンでしたが、今はLANで利用されています。ハブが8台あり、LANケーブルと電話線が床を縦横にはっています。一応ケーブル・プロテクタでカバーしていますが、角プラスチック時代はしょっちゅう破損していました。特に年度末の配置換えによるデスク移動で破損しまくりでした。丸形樹脂カバーに替えてからは、それもなくなりました。机を移動する前に、電話とLANのコネクタを外します。それが床にころがりまくりの中で移動するわけですから、コネクタが踏まれて破損しないか気が気でありませんでした。幸い、今回はことなきを得ました。
 新しいレイアウトに合わせ、プロテクタ(配線)の位置も変えます。ついでにカスケード接続(3段目)していた一部のハブをメインのスイッチング・ハブに直接繋ぎました。ハブの不足が予想されたので、あらかじめ故障ハブを直しておきました。と言ってもぬばたまが修理したのではなく、電子系の同僚にお願いしておきました。故障の原因は、単なる接触不良だったみたいです。内部のハンダをやり直すときれいに繋がるようになりました。ハブは安くなっていますが、予算のない現状では節約が大切ですね。当方ではハブに限らず、TVやVTR、はてはエアコンからエンジンまで自前で修理して使っています。
 未だ2台のハブが3段目に接続されているので、何かの機会に2段に収めたいと思っています。
 ADSL導入時にネットワーク設定を変更したこともあり、LANは極めて快調です。接続がぐっと速くなっています。でも、ADSLは不調です。一日に何度も接続が切れます。数分で再接続しますが、ADSLはこんなに不安定なのでしょうか?まあ、この点は当方にはどうしようもないことなので諦めています。それに、ときどき接続が切れる方がセキュリティ面では安全かもしれませんね。←負け惜しみ

 事務所のデスク移動日、「サーバが見えない」「プリンタが繋がらない」などの苦情があちこちで上がり、ぬばたまはその都度チェックしました。ついでにPCを覗くと、あちこちのPCの「マイドキュメント」にファイルが溜まっていました。ホントに腹が立つ。個人PCをどうしようが文句はありません。でも、職場の共用PCのローカルにファイルを保存するのは禁止しているのになあ。そのうち大掃除しちゃる、覚悟せえよ>>不心得者めら。

 3/25追加:今日、デスク群のひとつの島がネットワークに繋がらないと言うので調べて吃驚。なんとハブが4段になっていました。こりゃあ、まいった。確か段数制限というのがありましたね。よく今まで問題が起こらなかったものです。しかもケーブルが重いキャビネットの下敷きになっていました。さらに笑い話ですが、ケーブルの一本は、なぜか電話線でした。そりゃ繋がらんわなあ ^_^;
 さて、のんびり構えていられなくなりました。昼間は手がだせないし。やっぱり夜しかないか、鬱だ‥‥


 3/27追加:今夜、同僚と一緒にチェックしました。ネットワーク不調の原因は複数ありました。まず、カスケード接続に使っていたケーブルのジャックが不良。そしてハブが不調。代替品を使って解決しました。ついでにすべてのハブをメインのスイッチング・ハブに直に接続し、すべて快調です。床のカバーもやり替えました。あ〜疲れた。
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拾六  貧乏性(2002/3/17)
 前回、プリントがらみでぬばたま所有マシンに触れました。読まれた方は、3台もマシンを使っているなんて贅沢な奴と思われたことでしょう。それは誤解です。
 今回は誤解を解くため、言い訳めいたことを書きます。
 まず、結論から言いますが、ぬばたまは典型的な貧乏性です。よく使われる例えに「金を払うか、あるいは金を出すのが嫌なら汗を流せ(知恵を使え)」というのがありますね。ぬばたまは後者のタイプです。田舎生まれの田舎育ちのため、何につけても“勿体ない”が先に立ちます。

 ざっと実例を挙げます。
 ぬばたまは車を2台所有しています。その1台は昭和62年式で、今年15年目に突入します。身のまわりに自動車整備の専門家が大勢いるので古くても困ることがありません。不具合があればすぐに修理をお願いしています。

 自室のTVはNECのパソコン用15インチモニタで、17年前に買ったものです。フォーカスが甘くなれば、フォーカス・スイッチを調整して高画質を維持しています。NECはさすがですね、今でも補修部品が手に入ります。少し前、回路が壊れて映らなくなりました。修理部品がなければ捨てるつもりが、おかげで今も現役です。

 オーディオはもっと徹底しています。LPレコードを聴くことはめったになくなりましたが、そのレコード・プレーヤーは学生時代にバイトで買ったものです。すでに26年経っています。ただし、手はかけています。ケーブルをカートリッジ出力端子からアンプに直結。接点を大幅に減ずるためです。また、ケース内部を区画整理し、間仕切りを設け、セメントを流し込んでいます。さらに重量増に耐えるのと振動遮断のため、インシュレータを硬式テニスボールに変更しています。←見た目はグロテスクながら、効果抜群。
 スピーカーもかなり古く、24年前にバイトで買ったものです。←なんか年が分かってしまうなあ。で、このスピーカーも製品とは別物に変貌しています。スピーカー・ケーブルはLC-OFC(0.32×50芯)をアンプからネットワーク基盤に直結、内部配線材はPCOCCに変更、アッテネータをシンプルな自作スイッチに変更、コンデンサーをVコンに変更、ユニットのフレームをブチル・テープでダンプ。ここまでやるとオリジナルとは異次元の高音質になります。メーカー普及品がいかに妥協の産物であるかが実感できます。
 ピン-ピンは6Nの高純度銅線で自作。
 オーディオ・キャビネットは廃材を張り合わせて自作。けっとばしてもびくともしません。
 自室のTVボックスは鉄板で自作。ブラウン管のドット・ピッチが小さいのに、筐体が樹脂製でシールド不足でした(通常のTVは蛍光体のサイズが大きいので、地磁気の影響でビームが偏向しても収まる)。そこで地磁気を遮断するため、鉄板でシールド・ケースを作りました。これはさすがに機械系の同僚にお願いしました。ちなみに最近のパソコン用モニタは、ビーム経路を完璧にシールドしています。職場のSONYのモニタを修理したとき、シールド・フレームを外すのに苦労しました。
 スピーカー台は、コンクリート・ブロック研磨→空洞に石膏充填→表面にプラスチック・パテ→研磨。で、低域の解像度が大幅アップしました。

 ノート・パソコンを買ったのは1年前のことです。それまではシャープの書院を10年間愛用していました。文書作成程度であれば、これでも充分です。プリンタ部が故障したのでやむなくノートを買ったのです。

 ここまで読んだ方は「おまえ、本当に貧乏性だなあ。おまえみたいなのがいるから、消費が冷え込んで、日本経済再生が芳しくないんだぞ」と眉を顰めることでしょう。ごめんなさい、小泉総理。
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拾五  印刷不調(2002/3/10)
 昨日(つい先ほどまで)、自宅でA3ドキュメントにトンボをつけたもの30数枚を印刷していました。Illustrator8.0Jで作成したものをEPSON/PM3000でスーパーファイン印刷です。

 実は昨年のこの時期にも60数枚を印刷しました。昨年は平日であったため、徹夜になりました。最初はメイン・マシン(雷鳥900MHz/512MB/Win2000)で快調に印刷していました。一枚5分前後のペースで進み、これなら夜半には終わると読んでいました。
 雷鳥パワーは凄まじく、印刷しながら次のファイルのスプールが可能です。旧マシン(PentiumPro166MHz←150MHz/128MB/Win98)でそんなことをすれば、どちらかのタスクが停止してしまいます。職場のG4Mac(400MHz/192MB/OS9.2.2)でもそれは同様です。雷鳥は両方の仕事を高速でスイッチし、まるで同時にこなしているように見えます。OSの仕様上の違いもあるでしょうが、旧マシンでNT3.51/4.0を使っていたときも無理でした。

 こういうときに悲劇はやってきます。およそ1/4片づいたところで、半面ほどしか印刷されなくなりました。ドライバの再インストールや設定をいろいろ変えても直りません。仕方なく、旧マシンに繋いで印刷しましたが、遅〜い。終わったのは朝の9時でした。おかげで仕事は遅刻です。まあ、その出力は仕事だったので文句は言われませんでしたが。

 今年も同じ出力仕事の時期がきました。この一年、プリンタの不調を直さなくてはと思いながら手をつけずにいました。そこで一昨日、直らない場合にそなえ、職場で使っているノート(PentiumB700MHz/192MB/Win2000)を持ち帰りました。案の定、ドライバの再インストール、新しいドライバの手配、設定変更、テンポラリの変更、いずれも駄目でした。そこでプリンタを共有にして、ノートから出力するとばっちりでした。しかし納得がいきません。何故メインマシンで駄目なのか?
 なにはともあれうまくいきました。雷鳥側でスプールしているみたいなので激速です。これなら旧マシン側から出力しても速いはずだと、安心したぬばたまは寝ました。
 翌日(昨日)職場に所用で出勤するときノートは持っていきました。帰宅してから、旧マシンでのプリンタ共有を試みましたが、何故か繋がりません。2時間ほどあれこれやってはみましたが、お手上げでした。泣きました。ノートは職場。仕方なく去年同様、旧マシンにプリンタを繋ぎ、ノロノロ亀速度の出力をしました。
 ほんと俺って馬鹿。今年こそは早く片づけるぞと意気込んでいたのが、結局去年の二の舞です。

 来年はヘマをすまいと心に誓っています。でも直るかなあ。不調の原因は何なのでしょうかねえ。スプール・エリア不足で、ドキュメント全体のビットマップ生成ができないというのでもありません。プリント用TMPには3GBのボリュームを専用に割当てています。Illustrator9.02Jでも同じ症状です(アッ、アップグレード版だから、二つインストールするのはいけないんですね。見逃してください m(__)m)。それに、去年全面描画ができなくなったのは突然のことで、それまではきちんと動作していました。どなたか心当たりのある方は教えて下さい。EPSONのサポートに尋けよ、の声が聞こえてきそうです。でもねえ、どうせ解決策は提示されないんじゃないかな。今まで別件で何度も質問したけど、解決策が示されたことないし‥‥
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拾四  WindowsXP HE(2002/3/3)
 以前に書いた知人のノートが届き、販売店で受け取るや、ぬばたまはそのまま預かりました。今、BIBLOは大人気のようです。量販店で注文したとき、注文数が凄くて渡せるのは2週間先と言われました。実際はそれ以上かかりました。

 WindowsXP HomeEditionを起動すると派手なギミックのオンパレードです。しかも分かりにくい。あ〜うっとうしい。
 クラッシック・スタイルに替える前にパーテーションを変更します。初期値では、30GBHDDの29GBまでC:です。D:は1GBだけです。あ〜あほらし。リカバリの設定では、最低でもC:に15GB割り当てなければいけません。C:とD:を50:50にしました。再インストール後、再起動するや速攻で従来のスタイルに替えました。初期状態でのもっさりした動作も、若干キビキビしました。それでもまだ遅いです。そこで視覚効果の大半をはずしました−アイコンやカーソルの影、下線、フェード・アウト、ポップアップ、アニメーションetc.。これで瞬間レスポンスの世界に突入しました。噂どおり動作は速いです。しかし、初期状態のままで使っているユーザは、この速さを実感することがないのでしょうね。さらにアイコンの大きさや間隔、各所の文字サイズ、背景やタイトルバーの色や大きさ等、初期デザインはバランスが悪いのでカスタマイズしました。また起動(終了)時のサウンドが凝っているだけにWavファイルが巨大です。そこでWindows2000用のファイルを借りて変更しました。他にもちらほら手を入れ、設定内容を保存しました。
 次にアプリケーションの追加と削除で不要なアプリやツールを削除し、Windowsコンポーネントもカスタムで選別しました。

 一段落したところでWindows2000との違いを調べてみると、美点や問題点が分かってきました。
 おもしろいのは、ログオフしないでユーザを切り替えられる点です。終了せずに切り替えるため、速いスイッチが可能です。ただし、その分メモリを余分に食うことでしょう。必要性については疑問が残りますが、便利には違いないですね。
 問題はProfessional版と肝心なところで差別化を図っている点です。巷間で批判されている点ですが、サーバのドメインに参加できないのは致命的です。大半のプリインストール・モデルはHomeEditionですが、企業さんでは使えないですね。MSもHomeEdition→Professionalへのアップグレード・オプションを準備しましたが、ユーザを舐めているとしか思えないです。
 もうひとつ致命的なのは、本格的にマルチ・ユーザをサポートするなら、ファイルやフォルダに対するアクセス権を任意に設定できなければ意味ないでしょう。HomeEditionでは「Documents and Settings」内の「My Documents」にしかセキュリティをかけられないみたいです。ぬばたまは適当に触っただけなので、他にやり方があるのかもしれません。お気づきの方は教えてください。本来データはOSの再インストールにそなえてC:以外に保存したいところです。HomeEditionの仕様だと、他人に見られたくないファイルはC:に置かざるを得ません。
 もう一点、ぬばたまのマシンとLAN接続していて気づいたのですが、Webがらみであらゆることがデフォルトでできるようになっています。起動するたびにパスポート登録を求めます。そして自動的にMSに接続しようとします。そのたびにキャンセルしました。ぬばたまのマシン側でダイアルアップ接続を開始しようとするので最初は吃驚しました。便利ではあるけど、余計なお世話です。まして、どんな情報を送るか分かったもんじゃないですから。MSさんて、怖いお人。「Windows Messenger」の起動オプションをオフにし、「Outlook Express」の「自動的にWindows Messengerにログオンする」もオフにしました。
 さらにもう一点、「バックアップ」がなくなり、WindowsMeと同じ復元機能が搭載されていました。復元機能はいいのだけど、バックアップはなくさないで欲しかった。例えばC:を丸ごとバックアップしておけば、何かあっても安心です。仮に起動不能になっても以前の環境に戻せます。アドレス帖やメール・メッセージも個々にバックアップする必要がありません。ぬばたまも一度、システムが絶不調になったことがあります。その場合も慌てることはありませんでした。C:をフォーマットして最小インストールし、復元(丸ごと書き戻し)して元通りになりました。WindowsXP HomeEditionの復元では、再インストールしての復活は無理ですから。

 ぬばたまは初めてWindowsXPを体験して、今後もずっとWindows2000でいこうと意を強くした次第です。
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拾参  ADSL開通(2002/2/24)
 ぬばたまの職場でもADSLが開通しました。
 これまではISDNを導入し、事務室のLAN環境で利用していました。11ヶ月間仕事にフル活用しました。9ケ月前からはADSLサポート対象区域になったので、庶務担当者に導入をお願いしていました。こういうご時世ですから、無駄な出費は許可されません。幸いなことに回線使用料はADSLが1,200円/月ほど安いので、長い目で見るとお得ということになります。おかげでOKが出ました。
 フレッツADSLの下り1.5Mbpsですから、最近はやりのブロードバンドのような景気のいい話ではありません。それでもISDNの64Kbpsに比べたら圧倒的な速度です。

 工事やサポート対応の悪さをよく耳にしますが、当方に対する対応は満足のいくものでした。初回説明、事前調査と二度も営業が訪れました。おかげで不明な点や当方のLAN環境での動作にも不安をもつこともありませんでした。まあ、機器工事費として51,400円も支払いしますから当然ではありましょうがね。機器取付費とは、モデムとルータの設置・設定費用です。設置といってもISDNルータからケーブルを差し替えるだけですから。
 それでも問題は起こりました。導入翌日、ネットワークが繋がらなくなり仕事が中断しました。ルータをリセットすると接続するのですが、一日に何度も切断するので担当者に来てもらいました。原因が特定できなかったので、とりあえずルータの設定を変えて様子を見ることになりました。それでも改善されなかったので、次はSEが同行して来ました。徹底的にチェックし、事務室のハブ構成が不安定さの原因だとなりました。でも、ISDNルータできちんと動作していましたから、それだけでもないだろうと言いました。そこで試みにISDNルータのハブを通すと一応動きました。それで様子を見ることになりましたが、やはり駄目でした。翌日朝一番からネットワークが切断され、即行で苦情の電話を入れました。もはや対症療法では駄目なので、根本的に見直すことにしました。
 さすが専門家です。原因を突き止めました。以前のISDNルータの設定が残っていて、新しい設定とぶつかっているとの結論に達しました。仕事でフル利用しているだけに、後日問題が起こってはいけないので完璧を期すことにしました。ぬばたまはSEを待たせておいて、近所の電器屋に走ってスイッチング・ハブを買ってきました。このとき営業が責任を感じたのでしょう。自分がポケットマネーで買ってくるというのをありがたく断りました。←ぬばたまが血も涙もある証拠ですね。

 おかげで絶好調です。以前のLAN環境で納得のいかなかった現象もきれいに解消しています。8ポートのスイッチング・ハブなので、後日暇なときに事務室のハブ構成を見直す予定です。今まで無計画に増設を重ねてきたので、この機会にシンプルな接続に変更するつもりです。

 NTT西日本○○支店のHさん、Nさん、お世話になりました。特にHさん、責任を感じるからといって自費で機器を買わなくていいですよ。まあ、申し出てくれて嬉しかったです。今後ともよろしくね。

 通信速度は700Kbpsです。接続局との距離が2Kmなのでこんなものでしょうか。これでも従来の64Kbpsや自宅の56Kモデムに比べたら感動的です。これからはオンラインのアップデートが楽になります。またメーカーが配布するアップデート・ファイルのダウンロードも苦になりませんね。「Illustrator9.02J」のアップデート・ファイルは40〜50MBもあり、このときはうんざりさせられました。職員は皆、新しい通信環境に満足しています。ぬばたまも自宅をADSLに替えたいです。さて、自宅が対象区域になるのは一体いつのことやら、噂のかけらも聞きません。


 ブロードバンドは結構なのですが、かといって重いコンテンツが溢れるのは勘弁して欲しいです。
 昨年5月のことですが、某国産メーカーのHPに置かれていたPDFカタログには怒りさえ覚えました。ファイルサイズが異常に大きかったので嫌な予感がしたのですが、Acrobat Readerで開く(描画する)のにえらく手間取りました。ぬばたまのPCは激速マシンであるし、PDFファイルの描画は日常的にやっています。それが経験したことのない重いPDFでした。疑問を抱いたぬばたまは、そのファイルをIllustratorで開いてみました(IllustratorはPDFを開いて再編集が可能)。で、驚きました。そのカタログは印刷カタログをそのまま転用したもので、Illustrator→PSファイル→PDFと作成したものでしょう。この作業をしたデザイナーは、何を勘違いしたか(あるいは知らないのか)、PDF作成時のジョブオプションでScreenOptimized(600dpiのWeb用の軽いデータを書き出す)を選択していませんでした。しかも悪いデータの見本です。画像にマスクを多用し(それはいいのだが)、マスクされたエリアが巨大で、表示部分は全体の約1/5という無神経さでした。このような場合は、ベース画像そのものを適当なサイズにカットすべきです。想像ですが、このデザイナーは自分が作成したPDFファイルを確認していないのでは? グラフィック・デザイナーであればMacを使用しているでしょう。その当時のMacだと、ぬばたまのマシンに比べてPDF描画にかかる時間は数倍といったところです。本当に確認していれば、問題点に気づいたはずです。

 ぬばたまも自戒していることですが、データをつくるときは常に後工程に問題を残さないようにすべきです。このデザイナーには猛省を促したいです。
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拾弐  報告いろいろ(2002/2/17)
近視手術
 一昨日、LASIK手術説明会に出席しました。ポイントを次に記します。
 ・手術代は両眼で30万円。
 ・手術時間は7〜15分。角膜を削る量によって異なる。
 ・術後3〜4時間の養生で帰宅できる(運転は駄目)。
 ・術前に3回の検査がある。この検査で正確な視力を把握し、希望視力に上げるベース値とする。
  また、手術不適応者を調べる。不適応者とは、
    円錐角膜
    角膜の病気を過去に患っている
    ドライアイ
    非情に薄い角膜
    緑内障・網膜剥離・糖尿病網膜症
    糖尿病など全身疾患
    妊婦・授乳中の方
 ・術後、8回ほどの検診がある(状態により適宜変更)。
 ・補正手術等、LASIK手術に関する治療は、すべて最初の30万円に含まれる。

 昔に比べて安くなりましたね。ぬばたまは、早速その場で第一回検査を申し込みました。勿論、不安もありますが、仕事上やむを得ないのです。一緒に説明を受けた方たちは、帰って考えてみると言ってました。
 インフォームド・コンセントということでしょうか、丁寧な説明でした。手術のビデオまで見せてくれました。フラップというそうですが、角膜をくり抜きます。ひえ〜、怖ェ〜よ。


デジカメ
 CANONのPowerShot S30使用感を書きます。
 まだ、いろいろなシチュエーションを試したわけではありません。すべてオートで撮りました。予想どおりノイズのない画質です。下にサンプルを載せておきます(画質評価のため大きな容量なので、後日削除します)。
 バッテリーも専用ということで、さすがに長持ちします。サンプル画は海外研修員のお別れ会を撮影したものです。このときは最高画素数(320万)で67枚撮りましたが、まだ余裕がありました。しかも全枚ストロボを使用してのことです。ちなみに96MBのフラッシュ・カードを利用しています。
 モデルの研修員はフィリピンとブラジルの方です。


“鬼門:カラー・マネージメント” 完成
 一昨日、アップしました。長らく予告していたのが、やっと完成しホッとしています。
 印刷に関わっていなくても、モニタ・キャリブレーションは簡単ですから、皆さん取り組みましょう。
 ところで、トップ・ページにも書いていますが、リンクやプリント・アウトはご自由になさってくれて構いません。でも転載はご遠慮ください。“鬼門:カラー・マネージメント”を書くのにも一ヶ月強費やしています。勿体ぶる程のものではありませんが、それなりに手間がかかっています。ぬばたまの著作権も尊重してくださいね。m(__)m


“ぬばたま捕物帖” レイアウト変更
 ランキング・リスト全体を一望できるように変更しました。
 ミステリ好きで始めたページですが結構苦痛です。書評というか、読書感想文を書くわけですから、まるで学校の宿題をやってる気分です。まあ、せめてランキングはすべて埋めたいと思ってます。ひょっとすると他に書きたい本ができて、書名を変更するかもしれませんけど。
3/15 元画像は削除しました
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拾壱  ノート・パソコン(2002/2/10)
 ノート・パソコンが安くなりました。先週、知合いのパソコン購入の相談を受け、チラシ広告やショップ・ブランドのリストを調べて驚きました。確かにショップ物や通販メーカー物は今もデスクトップが格安ですけど、メーカー物に関しては差がなくなってきましたね。

 ぬばたまは一年前にノートを買いました。通販物をBTOで構成して買ったわけですが、やはり高かった。本当は、ノートは高くつくので買いたくなかったのですが、仕事上やむを得ず購入しました。

 今回、知人に薦めたのは、富士通のBIBLOです。もともと知人はDESK POWERを欲しがっていました。15インチ液晶モデルです。CRTモデルと違って液晶モデルは高めになります。ノートとの価格差が小さくなったのはそのためでしょう。で、スペックは同等で価格も同じだったので、それならとノートをプッシュました。

 富士通を薦めたのは、液晶パネルの素晴らしさからです。ぬばたまは自分のノートを買うとき、安く上げるために通販物を買いましたが、後で大後悔しました。低価格には必ず理由があります。ノートの場合、液晶パネルの良し悪しが価格に結びついています。国産メーカー物は高めですが、その分いい液晶を使っています。ぬばたま及び周辺の人間はパソコンをグラフィック用途にも利用します。そうすると画像表示のクォリティが問われます。一昨年までは、液晶で正確な色再現は不可能でした。それが、一昨年の後半に富士通が投入した液晶は、それまでの液晶と一線を画す品質でした。ぬばたまはPCのセットアプをよく頼まれるので、あらゆる製品を体験してきましたが、液晶でRGBカラー・バランスがきっちり取れたのはこのときが初めてです。まさに感動ものでした。しかも視野角が極めて広く、ぬばたまの安い液晶とは次元が違います。他にもこの一年で、日立、NEC、SONYのノートをセットアップしましたが、いずれもいい液晶を使っています。やっぱり高いものは高いなりに、安いものは安いなりにです。
 最近、某S●T●Cの液晶モデルを買った知人がいまして、モニタの色調整を頼まれました。いやあ、ひどいもんです。あまりに視野角が狭く、調整したRGBバランスをピンポイントでしか再現できません。ほんの数センチ顔が上下しただけで、色合いが変わってしまいます。またコントラスト比が小さいため諧調が少なく、調整しようにもやりようがありませんでした(かといってコントラスト比が大きいから諧調が豊かとは限りませんので気をつけてください)。液晶パネルだけは、実見し、触ってみなければ実力が分かりません。CRTの場合はブラウン管さえ同じであれば、あとは調整で相当追い込めます。しかし、液晶は後からの調整でどうこうなるものではありません。皆さんも液晶購入時には気をつけてくださいね。まあ、ビジネス用途にしか利用しないのであれば、どうでもいいのですが。

 結局その知人の買物にまでつき合わされて、BIBLOのceleron900/256MB/30GBHDD/56K/LAN内臓/14.1TFTモデルを選びました。さらにEPSONのスキャナの最下位機種とフォトプリント対応の廉価機種も買いました。これでも消費税込みで20万円を切っていました。まったく安くなったものですね。


 モニタ・キャリブレーションのやり方については “ぬばたまDTP帖” に詳説します。予告してかなり経ちますが、まだ完成していません。もうしばらくお待ちくださいね。←誰も待ってないか ^_^;

 ※注:メーカー製ノートは価格が高めながら、全般的に品質のよい液晶を使用していると書きました。でも例外もあります。某メーカーのノートは、他メーカーよりさらに価格が高めですが、液晶の品質はかなり低いです。いろいろ差し障りがあるのでメーカー名は出せません。めったなことを書くと名誉毀損で訴えられかねません。そのメーカーは訴えるのが好きな企業ですから、くわばらくわばら‥‥
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拾  ファイル・フォーマット(2002/2/3)
 畫帖に昔の作品を載せようと、古いHDDをあさるうちに画像データを見つけました。これはPhotoshopで制作したものです。畫帖の上の方にある作品の制作手法をまんまPhotoshopで置き換えて描きました。

 ところが、数点あるうちの一点しか開けませんでした。使用したPhotoshopのバージョンは3.0Jです。保存形式はTIFFにしました。JPEGはアプリケーションごとの方言があり、開けないことがあるからです。例えば、同じPhotoshopの同じバージョンでもMac→Winで開けないことがよくあります。このおかげで何度泣かされたことか。逆のMac←Winで開けなかったことはありません。また異種アプリケーション間で開けない経験は大多数の方がなさっているでしょう。で、安全のためにTIFFで保存したわけです。TIFFもローカルの方言が多いそうですが、ぬばたまはこれまで開けなかったことはありません。今回のケースが初体験です。
 デジタル・データが保存性に優れるなどというのは嘘でしょう。ぬばたまが10年前にPC-98のCGソフトで作ったデータは、今や死蔵されています。5インチ・フロッピに入れているため、もはや開くことは不可能です。あちこち当たって、眠っている旧98を繋いで電源を入れれば可能ですけどね。←こんなことやってられません。

 あらためて考えると、10年前のファイルが使えないというのはおかしいですね。デジタルが保存性に優れているなんて、一体誰が言ってるのでしょうか。VTRは16年前から使用を始め、現在使用している機種は三代目ですが、初期のテープをちゃんと再生できます。カセット・テープなんか、学生時代に録音したのが未だに聴けます。これが当然でしょう。
 今回開けなかったTIFFファイルは、4年前にPhotoshop4.0Jで開いて印刷した覚えがあります。すると現在使っているバージョン(5.5J)との間に不整合があるということでしょう。勿論すべてのファイルではありません。開けるものもあれば、プレビューは表示されるが開けないもの、プレビューも表示されないものと、一定していません。

 さて今後はどうすべきでしょう。大切な画像ファイルはJPEGで保存したくないです。あくまで可逆性を必須にします。かといって無圧縮はディスク・スペースの無駄ですしね。これを両立させるにはTIFFがベストでしたが、考えを改める必要があります。
 大容量のHDDが当たり前なんだから、大切なファイルなら圧縮するなというご意見もあるでしょう。ぬばたまの貧乏性こそが問題なのかもしれません。

 開けない作品のデータも、出力したものがありました。これをスキャンしてアップします。
 結局、紙の方が勝っていたということです。なんだかなあ。
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九  一日契約社員(2002/1/27)
 NHKの番組で“一日契約社員”の紹介をしていました。これを見ながらいろいろ考えさせられました。←見たといっても別の用をしながらチラと聞いた程度ですが。

 文字通り一日単位でのパートといったところです。一日単位ですから、人材が気に入らなければチェンジできるわけです。究極の雇用形態ですね。ついに日本も来るとこまで来たかの観です。ここ数年来感じ続けていたことですが、国民の二極分化の進展があからさまになりましたね。
 リストラ→再就職は、一般的に賃金の低下を招きますね。正社員削減→パート/契約社員/バイトは、正規社員との間に溝をつくります。この両者の間には厳然とした所得格差が存在します。単に給与のことだけでなく、賞与や福利厚生などを勘案すると大きな差です。これは既得権益の恩恵に与れる者とあぶれた者との構図です。一億総中流化はもはやうたかたですね。この流れは今後も強化されるでしょう。

 求人倍率は厳しい状況(有効求人倍率は、全国で0.53倍程度−厚生労働省、0.48倍程度−全国求人情報誌協会)ですし、失業率は5.5%と最悪です。新規学卒者の就職内定数は低位に推移しています。かつて他国の労働力行使効率の悪さを嘲笑った日本も、ワーク・シェアリング導入を検討しています。安い賃金で、その分余計に雇用を確保する手法です。
 このような雇用環境を以前にどこかで聞いたことがあります。二十年くらい前に読んだイタリアのレポートそっくりです。そのレポートはもう手元にないのでうろ覚えで書きます。当時(今もでしょうか?)、テロ活動が多く、営利誘拐が日常茶飯で(しかも、ほとんど殺される)、若者の社会規範が低い理由を分析していました。若者がアノミー状況にあった理由は、冒頭に書いたような今の日本の雇用環境と似ています。もっとも、その雇用環境を招いた原因はまったく違います。イタリアの場合は、労働運動の先鋭化の結果、労働者の権利が強化され、雇用条件は引き上げられました。一方で人件費高騰や労働意欲の鈍磨から企業競争力は失われました。そして新規雇用が減り、大学を出てもほぼ大半が働き口がないという状況に陥りました。つまり持てる者と待たざる者との間に超えがたい溝ができてしまったのです。若者が夢やプライドを持てなくなり、犯罪行為に対する心理的抑制が効かなくなったとのことです。社会の側にも、若者のやるせなさに対する同情があり、袋小路のような閉塞状況だったそうです。
 当時、日本とは経済摩擦があり、日本は輸出規制をしたり、資本や技術を供与して手を貸したはずです。また国営企業の民営化や労使慣行にもメスが入り、経済は持ち直していったと記憶しています。

 しかし、日本の現在の状況は当時のイタリアより問題が多いように思われます。しかも回復の兆しは見られません。いずれ、かつてのイタリアのような二極分化社会が現出するとぬばたまは予言します。
 すでにあらゆるところに兆しが現れています。不況不況といいながら、相も変わらず高級ブランド品を身につけ、海外旅行に出かける者がいる一方で、将来設計ができずにつましく暮らさざるを得ない人間が多くなっています。また裕福であれば、私立学校に子供を通わせるなどはごく当たり前になってきましたね。

 ぬばたまは社会の階層化がすべて悪いとは思いません。そもそも一億総中流生活などというのは幻想でしょう。すべての国民にいい生活を保証するためには、巨大なパイが必要であり、そういう時代はもはや望めないでしょう。賃金水準が上がれば価格競争に不利になり、かつての韓国、今は中国・ベトナム等に生産拠点を移転せざるを得ませんしね。それに日本人だけがパイを独占するというスタイルは、これまた利己的な考えでしょう。

 少年犯罪の低年齢化・凶悪化、青年の社会不適応等、将来に希望が持てない状況だと、彼らを説得したり導くのは無理ではないでしょうか。
 日本はこの先どうなってしまうのでしょうか。月並みの台詞ですが、NHKの番組を見ながら考えさせられました。
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八  近視手術(2002/1/20)
 ぬばたまは超ド近眼です。ここウン十年、見えるものすべてぼやけた風景ばかりです。くっきりした状景なんか、どんなものかもう忘れてしまいました。

 初めて仮性近視に気づいたのは、小四だったかな。学校の視力検査で0.7くらいでした。先生に言われて眼科に通いましたが、今思い出すと無意味な治療でした。眼球洗浄、尻に注射(不明の薬)、瞳孔が開く薬の処方、いずれも近視回復には関係ありません。むしろ瞳孔拡散などは害があるくらいです。その当時、きちんとした知識があり、毛様体の刺激訓練をしていれば完全に直ったことでしょう。
 近視は徐々に進み、小六で眼鏡をかけ始めました。この頃には知識も増え、体感で眼鏡がよくないことは分かりました。そこで黒板の字を書き写すときだけかけました。中学でも同様にしていましたが、変な先生に当たって悲劇となりました。
「眼鏡をかけたり外したりするな。かけるのなら、ずっとかけてろ」と怒られ、従うよりありませんでした。これ最悪。眼鏡をかけっぱなしにすると、水晶体がその厚みに慣れ、毛様体が縮む力を失ってしまいます。ぬばたまは、そういうメカニズムをすでに知っており、納得がいきませんでした。でも今と違って、先生は絶対でしたから。
 生来の読書好きということもあって(家が貧しく、暗い照明でした。蛍雪の光ってほどじゃないですけど)、近視はどんどん進み、高二で0.03にまで落ち込みました。さすがに焦って、近視回復訓練に取り組みました。1年半くらい続けましたが、確かに凝視訓練をしている間は進行しませんでした。でも大学に入って下宿すると同時にやめました。
 卒業後、事務仕事に携わって悪化、ワープロを始めて悪化、そしてなんといってもパソコンを始めて凶悪化。今では確実に0.01を大幅に割り込んでいます。
 現在、近視用眼鏡を度数違いで4種持っています。これを目的や状況に応じて使い分けています。普段は最低の度数を着用していますが、これはほとんど見えないものです。少し離れた人の顔も見えません。おかげで勘働きは鋭くなります。相手が自分に用があるのか、何が言いたいのか、見えない表情や視線の方向を察して対応します。でも失敗も多いです。関係ない相手に反応したり、相手の挨拶に気づかずにシカトして顰蹙を買ったり。

 ぬばたまも年を喰って職階がそれなりに上がっています。そうすると今までのように知らなかった、気づかなかった、目が悪いんです、で済まなくなっています。車の運転のこともありますので、一念発起しました。
 つい先日、レイシック手術の説明会への申し込みをしました。この手術のことは、国内でほとんどやられておらず、旧ソ連へツアーを組んで施術に行ってた頃から注目していました。国内の先人である奥山公道さんの著作も読みました。でも、角膜にメスを入れるのは怖いです。今は角膜をレーザーで削る手法ですね。タイガー・ウッズや藪投手なんか有名です。

 もし、ぬばたまが手術の適用に問題がなければ絶対やります。この手術に興味をお持ちの方は多いでしょう。今後ここで報告していきます、お楽しみに。
 ちなみに説明会は2月15日です。

 近視のメリットもあります。部屋や車内が汚れていてもまったく気になりません。なにせ汚れが見えませんから。近くのものを見る場合は、負担にならなくて楽です。視力のよい人が、眼が疲れるような負担がありません。それから、他人のことがあまり気にならなくなります。自分から見えないから、相手からも見えないだろう‥‥って、そんな馬鹿な。
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七  田中一光氏逝去 (2002/1/13)
 グラフィック・デザイナーの田中一光(71)さんが亡くなりました。死因は心不全の模様です。
 京都市立美術専門学校を卒業し、デザイナー、タイポグラファー、ディレクター等の幅広い活躍をされました。

 日本の伝統的様式を独自の感覚でモダン・デザインに融合した稀有の才能といってよいでしょう。田中さんのデザインを嫌う人はいないんじゃないでしょうか。特にデザイナーに好まれたデザイナーでしょう。何年か前の日経デザインのデザイナー・アンケートで、好感度が高かった覚えがあります。しかも、グラフィック・デザイナーだけでなく建築、インテリア、インダストリアル等幅広い支持を受けていたのが印象的でした。
 著作権の関係があるため、作品を例として掲げることができないのは残念です。業界関係者以外は、おそらく田中一光という名前さえ知らないでしょう。でも作品を見れば、大抵の方が目にしていると思います。
 年配の方であれば「産経観世能」のポスターに見覚えがあるでしょうし、若い方でも、森英恵のブランド・シンボルはご存知でしょう。蝶をシンプルで幾何的な線と面で構成したものです。
 個人的には「産経観世能」の文字だけの方のポスターに触発されました。文字そのものをモチーフにする手法−今では珍しくもありませんが、こういうものは最初にやった人間がえらいと思う−を見て、デザインはなんでもありなんだ、との意を強くさせられました。山城隆一さんにも“木/林/森”だけを配置したポスターがありますね。これも好きですが、田中さんの「産経観世能」の配色に心惹かれました。

 20年前、田中さんのインタビューを読んで強く同意し、今に至るも実践していることがあります。当時は写植時代で、スタット・カメラもあり、デザイナーが直接文字をレタリングすることはなくなっていました(ロゴタイプ制作や書体そのものをデザインするのは別ですが)。そこでデザイン教育におけるレタリングの位置づけについて論じていました。そのインタビュー記事のコピーは大切に残していますが、今手元にないので結論だけ書きます。
 「実際に、手書きすることによって、文字の内包するバランスや考え方に気づくことができる」旨の発言をしていました。
 これにはまったく同感です。現在はDTPということもあって、当時以上に手書きの機会が減っています。ロゴタイプさえも、最初からPC上で考案するデザイナーさえいます(こんなのは論外だと思うけど)。もしレタリング練習の経験がなければ、文字そのもののアーキテクチャを知らないままではないでしょうか。レタリングというものの幅は広いと思います。文字のデッサンをするスタイルのレタリングだけでなく、書道や硬筆もレタリングでしょう。特に書道は文字を学ぶよい勉強だと思います。毛筆では、強弱、運筆速度、筆を走らせる方向等、その文字を作り上げるために必要な要素が多いので、否応なく文字の構成要素を深く考えさせられます。しかも書体や手本とする書家によって異なっていて、文字の思想にさえ触れることができます。思想というのは大げさですが、書家が自分の書を作り上げる際に決めたルールを知ることができます。

 ぬばたまは大学で、自分の専攻とは関係のない書道の授業も受けました。これは本当に勉強になりました。小中学校の国語の時間に学ぶ書は、国語の先生の好みもあるでしょうが、大半は欧陽詢の厳正な楷書を学ぶことが多いでしょう。ぬばたまも楷書=欧陽詢の背勢だと思い込んでいましたが、弾力に富む向勢の顔真卿の存在を初めて知りました。他にも虞世南や王羲之の書体に親しみ、文字のアーキテクチャについて考えさせられました。それもこれも実際に筆を執って書いてみてこそ分かるものです。
 DTPにおいては、フォント指定で仕事が完成します。オペレータならまだしもデザインをするなら、今に至ってもレタリングの重要性は、いささかも損なわれていないと思います。いかがでしょうか。

 田中さんの逝去の報に接し、少し真面目に考えさせられました。大先達のご冥福をお祈りいたします。
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六  久闊(2002/1/6)
 皆様、正月はいかがでしたか。なんか今年も大変な年になりそうですね。

 正月といえば年賀状、年々葉書からeメールに切り替える方が多いのじゃないでしょうか。ぬばたまも相手さえ対応していれば、eメールで年賀の挨拶をしています。でも、年配の方などで、PCも携帯も持っていない方が多いので、相も変わらず葉書印刷をしました。ついでに葉書用につくったレイアウト・データ(Illustrator)をラスタライズ(Photoshop)し、GIFで書き出してeメール用の添付データとしました。
 せっかく作った画像データも、元日送信した方には添付しませんでした。回線容量の負担にならないように自主規制しました。3日以後に送信した方には遠慮なく添付しましたけど。

 eメールっていいですね。今までであれば、ありきたりの挨拶文と申し訳程度のメッセージを書き加えていた相手とも、結構つっこんだやり取りをしました。それに葉書印刷はもうこりごりです。年末の忙しい時期、元日配達のタイミングを気にしながら、しこしこ年賀状を書くのは苦痛です。一体いつになったら、この苦行から解放されることでしょう。
 ところで年末に大掃除をしていたら、版画が出てきました。下に配置しているのがそれです。これは学生時代、絵画の仲間たちをエッチングで描いたものです。いやあ、懐かしいのなんのって。みんな若いよ〜、今はおっさんだけどね。70年代に青春を送った青年らしく、ボサボサの長髪です。ぬばたまはどれでしょう?教えません、ご想像におまかせします。
 大学って面白いとこですね。ここにいるメンバー、実は1年生から4年生までいますが、同い年が全学年にいます。浪人や早生まれ、遅生まれの関係で、たまたまそういうことになりました。でもね、一度でも先輩後輩の関係ができると、年齢に関係なく呼び捨てとさんづけの関係が生じます。今でもたまに会うと、年下が年上を呼び捨てにします。多分、死ぬまで変わることのない人間関係でしょうね。
 毎年年賀状には『久しぶりに会おう』とお互いにメッセージを書いていますが、中々会えません。版画を見てると無性に会いたくなってきます。

 それでは今年もよろしく。ぬばたまは毎週、この雑文を書きつづけたいと思っています。
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五  景気のいい話(2001/12/30)
 今年最後のコラムは、景気のいい話を綴ってみます。今年はWTCビル崩壊のトップニュースをはじめとして、相も変わらず暗い世相でした。他にもアフガン攻撃、中東対立激化、景気低迷、リストラ、親による子供の虐待、狂牛病などろくでもない出来事ばかりでした。そこで最後くらいは、明るいニュースで締めたいと思います。

 PC業界は不況の波を被って青息吐息です。そんな中でも、IBMはもともとサービス主体だけにむしろ業績を伸ばしています。自動車業界でも、日産や三菱、マツダの苦戦を尻目にトヨタは快進撃を続けています。2001年3月期、連結ベースで、トヨタとレクサス、ダイハツを合わせた世界販売台数で552万台、収益13兆1,371億円、営業利益7,907億円、当期純利益6,749億円を達成しています。単独決算でも8兆円ほどでしょうか(トヨタのHPより)。まさにモノづくりの王道を驀進しています。そのトヨタを舞台に、今進められているプロジェクトについて、伝聞話を書いてみます。

 トヨタでは開発設計用CADとしてケーラムを使用していました。だけでなくこの米Think3社開発のミッドレンジCADを販売もしていました。そのケーラムを全面的にCATIAにリプレースするそうです。しかも子会社まで含めての全面移行だそうです。考えてみれば、これはとてつもないことです。金に関しては問題ないでしょう。これだけ利益をあげているわけですから、むしろいい時期での投資でしょう。問題は部員の教育訓練です。CATIAは現物を見たことも触ったこともありませんが、奥の深い高機能なハイエンドCADです。CATIAはフランスのダッソー・システムズ社が開発元です。航空機に詳しい方なら、ダッソーと聞けば、ミラージュ戦闘機を思い浮かべるでしょう。世界で最高レベルのCADで、実績も文句なしのNO.1でしょう。←パーソナルCADと同列に考えないでネ。
 ここでトヨタになって考えてください。CATIAに変更する。子会社も含め、社員には一日も速く新しいツールに習熟して欲しい。誰か優秀なインストラクターはいないだろうか?2D、3Dまで詳しく知悉しているCATIA使いはいないだろうか?さらに機械設計にも造詣が深ければなおGood ! 適当な人材がいれば指導料はいくら出してもいい。

 いかがでしょう、そう思いませんか。現実にその線の模様です。もし、自信があれば、売り込んでみましょう。教育用ドキュメントなんか自作してれば、もうばっちりじゃないでしょうか。年収ウン千万円も決して夢ではないでしょう。もしテキストのできがよく、印刷製本していれば、それだけでいい商売になるでしょう。
 近頃、ちょっとない景気のいい話だと思うのですが。
 ここに書いたことはあくまで伝聞です。その気になった方は、トヨタに確認してくださいね。間違った情報であれば、ぬばたまに指摘してください。

 3行削除−ちょっと、差し障りがあるので削除しました。 (2002/1/7)

 それでは、きたる年がよき日であることを祈っています。
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四  バージョン・アップ(2001/12/23)
 最近バージョン・アップが怖いです。
 MacOSもXがリリースされ、ネイティブ・アプリもボチボチ出始めました。当方としは、業界動向に合わせるので当分無縁です。出力環境まで整備されるのはかなり先の話でしょう。

 WindowsXPも当分関係なしです。特に現行のアクティベーションにはつき合いきれません。Winは98と2000で十分です。OfficeもXPはごめんです。これも2000で十分、アップデートの必要性をまったく感じません。

 しかし、DTPアプリに関しては放っておけません。よいもので、業界全体が流れるものならサポートしなければいけません。で、大物ソフトが来年早々メジャー・バージョン・アップします。
 「Illustrator10J」が2001年1月18日 http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/20011217/adobe.htm
 「In design2.0J」が2001年1月下旬 http://www.watch.impress.co.jp/pc/docs/article/20011217/adobe2.htm
 Illustratorは9.02Jを購入しましたが、結局使用していません。透明効果は面白いのですが、必須の機能ではありませんしね。信頼性もおけません。バグフィックスでかなりましになりましたが、初期バージョンは頻繁にWin2000をブルーバックに落としました。NT系を落とすアプリケーションというのも珍しいですね。この点に関しては私個人のハードの問題も絡んでいますが、Illustrator側の問題が大きかったと思います。訓練では、透明効果を利用してオーバープリントと抜き合わせの説明に使ったくらいです。本当に無駄なバージョン・アップでした。10Jには重要な機能強化はありません。印刷速度向上がポイントですが、これはバグ・フィックスに類するものでしょう。9JはWebでの情報によると、セッター出力で8Jに比べて数倍の時間がかかったそうです。本来、10Jは9.5Jとして格安マイナー・アップ版にすべきでしょう。

 In designは1.0Jを購入していますが、まだ使用していません。別のところにも書きましたが、来年から使おうと思っていたところにバージョン・アップのニュースです。脱力しちゃいました。新しいソフトですから、何かと手を加える必要はあるでしょうね。これから情報を集めて、前向きに考えたいと思っています。タブ区切りテキストを読み込んで、表組編集が可能だそうです。割注にも対応しています。まだ詳しいことは分かりませんからこれくらいにします。


 先週書いたデジカメ購入の件ですが、Canon PowerShot S30を買いました。S40に比べ、新型の高感度CCDでありながら画素数を少なくしています。まだ撮影していませんが、多分ノイズが少ないのではないかと期待しています。ボディはチャチですが、私は外観にはこだわりりません。あくまで内容です。バッテリの充電も了えたので、明日は撮影だ。

 ついでにスキャナも買いました。EPSONのGT-97000Fです。コンシューマ用としては現時点最高性能でしょう。35.000円ほどで、まったく安くなったものです。6年前に職場でGT-9000を買ったときは20万円くらいしたかなあ。隔世の感があります。置く場所がないので二段ラックを買って、プリンタ(PM3000)と重ねています。
 いやあ、凄いですね。速いし、きれい。これだったらポジから取り込んで印刷に使えそう(大きな写真には無理だけど)。
 詳しいレポートは、使い込んでからにします。お楽しみに。

 CGIサーバが利用できるようになりました。今日から目安箱を使って送信できます。ご遠慮なくどうぞ。
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参  デジカメ選びの懊悩(2001/12/16)
 年末商戦の値引きを期待して、デジカメを買おうと思っています。
 別に写真の趣味はないし、仕事で撮影するときは職場のデジカメを使っています。当方にはオリンパスのC-1400XLがあり、今も十二分に力を発揮しています。より新しいデジカメも2機種ありますが、C-1400の方が気に入っています。新しいのは画素数は圧倒的に多いのですが、CCDサイズは逆に小さくてノイジーな画像です。大きなプリントサイズが必要ならば、それなりに画素数は必要ですが、スナップ程度の需要なので140万画素で十分です。それと原色系フィルタがやはり安心できます。今では補色系も補正回路のチューニングでよくなってるみたいですけどね。

 で、今回購入するカメラですが、悩みに悩んでいます。6〜8万円、300〜400万画素、CCDはできるだけ大きく、といっても1/1.8ばかりですけどね。

 三洋のDSC-AZ1がおもしろそうなんだけど、これを買うには度胸がいりそう。
 本命はキャノンのPowerShot S40かS30です。原色系フィルタでもあり、いいなと思ってるとWebに気になる情報がありました。レンズに曇りがあるそうです。撮影画像には一切関係ないそうですが、ちょっと考えてしまいます。

 選択にはまだ迷いそうですが、私が重視するのはカラーバランスとノイズの少なさです。用途は作品撮影がメインですから、撮影場所や光源を確保した上での撮影です。色がころぶと元のイメージが損なわれます。またノイズをPhotoshopのぼかしフィルタで殺すと、鮮度まで死にますからね。
 あと電池消耗量も気になりますが、AC電源をできるだけ利用するのでまあいっか、といったところです。C-1400XLは凄まじい電池喰いです。機種固有の当たり外れもあるでしょうが、当方の奴はアルカリ電池だとフラッシュ使用で1〜2枚しか撮れません。専用バッテリもフラッシュ使用だと10数枚でアウトです。こんなものなのでしょうか?やはり異常なのでしょうか?
 買ったら、このページで画像とともに報告します。悩み多いけど、楽しい悩みです。
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弐  セキュリティ対策(2001/12/8)
 ウィルス・メールが猛威をふるっています。皆さんはきちんと対応していますか。
 ぬばたまの職場でもあれやこれやと無駄な手間をかけさせられています。ぬばたまの職場には、CAD/建築、電子、デザイン、事務部署と都合4つのLAN環境があります。このうち事務部署ではインターネットにISDNで接続し、備品・個人所有ノート合わせて24台のパソコンが利用されています。同時にNTサーバでドメイン管理をしています。ブラウザはIE5.01SP2と5.5SP2です。メールソフトはOtulookExpessです。この点にご批判の向きもあろうかとは思いますが、Windows標準なので便利なのです。まあ後が大変ですけどね。
 ぬばたまはデザインが専門なのにシステム管理を担当しています。もともと視聴覚委員長などというものを担当していることもあって、その線で受けています。というかやらざるを得ないので、自分からファイルサーバ構築やドメイン管理、セキュリティ管理を提案して実施しています。ぬばたまのスキルは素人に毛が生えた程度のものです。念のために。
 システム管理の中で一番厄介なのがセキュリティ管理です。アップデートの疎ましさには耐えがたいものがあります。IEのパッチ、IEのセキュリティ設定、OEのセキュリティ設定を確実にし、適正な操作手順が求められます。当方ではActiveXはすべて無効、JavaScriptは是非を表示し、原則非使用で利用するようにガイドラインを決めています。OEの受信メールは非表示にしています。
 システム管理なんてものは、やるもんじゃないです。サーバのメンテやデータのバックアップは休日か夜間にサービス残業で一人切なく泣きながらやってます。まあ決してつまらなくはないですが。
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壱  慶事と弔事(2001/12/2)
 新宮様が生まれました。女児ということで、今後皇室典範が改正されて、久しぶりに女帝が誕生することでしょう。昔から女帝は珍しいことではなく、皇位継承を男に限ったのは明治以降のことでしょう。本来の形に戻るわけで、めでたいことです。でかした雅子様。

 その一方で残念な訃報がありました。11月30日(金)ジョージ・ハリスンが亡くなりました。数日前から余命一週間ということで、Web上ではジョージの話題でもちきりでした。中にはカウントダウンする不心得者もおり、ドキュン(2ch用語)の増殖に頭が痛くなりました。

 若い連中はビートルズをリアル・タイムで知らないし、独立後の活動も知らないから仕方ないかな。ぬばたま自身、解散後ビートルズファンになりました。来日したのはぬばたま小学生のときで、あんな喧しい連中のどこがいいんだ、くらいにしか思っていませんでした。それがラストアルバム「LET IT BE」で見事にはまりました。ちょうど中学2年で、洋楽に興味が湧いた頃です。小学生の頃はそもそも英語が分からないから、はまりようもありませんね。
 「I need you」「I me mine」「Something」「Here comes the sun」「While my guitar gently weeps」なんかが好きです。解散後であれば「If not for you」「My sweat road」なんかです。

 ビートルズのメンバーの中で、ジョージはちょっと悲しいポジションだったように感じられました。ジョン、ポールの両巨星の前ではあまりに卑小で、ついつい同情から応援したくなります。映画「LET IT BE」の中、ポールに徹底的にいびられていましたね。でも、ポールの不人情をなじるのは間違いでしょう。すぐれた作品を作るためには妥協できません。劣るものがいれば、ひっぱり上げなければなりません。
 ジョージはギターが下手ですしね。「While my guitar gently weeps」のギターは洒落ていますが、あれはエリック・クラプトンでしょう。「Let it be」のギターはシングルとアルバムで違っています。我々の間では、アルバム版のギターはポールが弾いてんじゃないか、これが定説でした。

 ビートル時代は窒息しそうだったジョージも解散後は活き活きし始めました。バングラデッシュ・コンサートがジョージの頂点かな。あのコンサートでも難しいギターは全部クラプトンに任せていましたね。

 昔話は尽きないですが、ジジイの繰言はもうやめます。
 HPをアップしての最初のコラムは、めでたい話と悲しい話になりました。
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