事業概要

野村ダムからの用水供給と南予水道企業団の設立経緯

愛媛県の南予地区では、地理的特徴から水源に乏しい地域であるため、過去には宇和島市や八幡浜市を中心に渇水となり、安定的な水の供給が困難な時代を経験してきました。昭和42年の大干ばつでは、180ある水道施設のうち148施設で断水が発生するなど、大きな被害が生じました。

これを契機に、昭和48年に南予地区における水道用水の確保を目指し、南予水道企業団が設立されました。四半世紀に及ぶ大事業は、構成市町や地域住民の後押しを受け順調に進行し、昭和56年に野村ダムが完成した後、平成3年に南予水道用水供給事業がすべて完了しました。また平成8年には国営南予用水土地改良事業も完成し以降、水道用水・農業用水の継続的な安定供給が可能となりました。

野村ダムからの用水受給開始は、まさに、官民一体となり「命の水」を求めた成果であり、構成市町が、国(建設省・厚生省・農林水産省)や愛媛県からの支援を受けながら、地元関係者等と一丸となって事業推進に取組んだことにより実現したものです。



給水対象 計画給水人口
(人)
旧市町計画最大給水量
(m3/日)
最大受水量
(m3/日)
浄水場名
宇和島市 62,400 35,000 10,590 宇和島浄水場
吉田町 16,330 4,600 3,600 吉田地区浄水場
三間町 7,500 2,680 2,200 三間地区浄水場
西予市 明浜町 6,100 1,980 1,980 明浜浄水場
西予市 三瓶町 10,100 4,750 1,120 三瓶浄水場
八幡浜市 44,700 21,060 10,860 八幡浜浄水場
保内町 11,000 5,550 3,000
伊方町伊方 7,500 3,130 1,980 伊方浄水場
瀬戸 3,300 1,000 1,000 瀬戸浄水場
三崎 5,400 1,890 1,890 三崎浄水場
174,330 81,640 38,220  


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南予水道企業団の歩み

S. 46.7.16   南予用水事業期成同盟会発足
  47.12.14 企業団設立準備会発足
  48.2.1 愛媛県知事の許可により2市7町で企業団を設立
(事務所を宇和島市役所内に置く)
  48.3.31 厚生大臣より水道用水供給事業の経営許可(厚生省環第269号)
創設施設の建設に着手
  48.12.26 野村ダムの建設に関する基本計画が公示(建設省告示第2555号)
  50.7.15 国営南予用水土地改良事業及び南予水道用水供給事業の実施に関する協定書調印
  52.3.30 厚生大臣より水道用水供給事業変更許可
(一部浄水方法の変更、保内浄水場を八幡浜浄水場に統合)
  52.4.12 企業団事務所を宇和島浄水場管理本館完成に伴い移転
  52.4.19 野村ダムの建設に関する基本計画の変更公示(建設省告示第733号)
                          〃                                   (建設省告示第1221号)
  54.12.1 三間町加入(2市8町)
  56.2.5 厚生大臣より水道用水供給事業変更許可(三間町加入)(厚生省環第64号)
  57.3.31 野村ダム完成
  58.3.10 吉田浄水場・明浜浄水場完成
  58.3.31 既設吉田浄水場買収
  59.3.15 八幡浜浄水場完成
  59.4.1 野村ダム使用権設定
  59.4.2 国営南予用水土地改良事業及び南予水道用水供給事業の実施に関する協定(第1回)変更
  60.3.1 南予地方水道水質検査協議会設立
  60.3.10 三瓶浄水場完成
  60.12.12 水道用水供給条例制定
水道用水供給料金:基本料金40円、使用料金58円
  61.1.16 八幡浜市・保内町へ暫定給水を開始
  61.1.21 明浜町・吉田町・三間町へ暫定給水を開始
  61.3.1 企業団事務所を宇和島中央管理所完成に伴い現在地に移転
  61.3.20 伊方浄水場完成
  61.12.1 国営南予用水土地改良事業及び南予水道用水供給事業の実施に関する協定(第2回)変更
  61.12.10 肱川水系肱川及び板ヶ谷川における水利使用許可(建設省四地河政発第3号)
(愛媛県指令河第189号)
  62.1.14 三瓶町へ暫定給水を開始
  62.3.31 宇和島中央管理所完成
  62.8.26 八幡浜市・保内町・三瓶町・明浜町・吉田町・三間町へ給水を開始
  63.9.28 国営南予用水土地改良事業及び南予水道用水供給事業の実施に関する協定(第3回)変更
H. 1.2.15 宇和島浄水場完成
  1.3.10 伊方揚水機場専用施設完成
  1.3.20 瀬戸浄水場完成
  1.4.1 水道用水供給条例改定(消費税導入)
  1.5.1 宇和島市・伊方町へ供給開始
  2.4.1 水道用水供給料金を基本料金25円に改定
  2.7.1 瀬戸町へ給水を開始
  4.3.10 三崎浄水場完成
  4.3.31 国営南予用水土地改良事業及び南予水道用水供給事業の実施に関する協定(第4回)変更
     〃 南予水道用水供給事業完成
  4.4.1 水道用水供給料金を使用料金73円に改定
  4.8.1 三崎町へ給水を開始
  4.9.8 南予水道用水供給事業竣工式
  9.4.1 水道用水供給料金を使用料金80円に改定
  12.4.1 三瓶浄水場を昼間無人化  (~H21.3.31)
  14.4.1 水道用水供給料金を基本料金23円に改定
  16.4.1 三瓶町及び明浜町外3町(宇和町、野村町、城川町)が合併して西予市となる(3市6町)
  17.3.28 八幡浜市及び保内町が合併して八幡浜市となる(3市5町)
  17.4.1 伊方町、瀬戸町及び三崎町が合併して伊方町となる(3市3町)
  17.8.1 宇和島市、吉田町及び三間町外1町(津島町)が合併して宇和島市となる(3市1町)
  19.4.1 水道用水供給料金を基本料金17円に改定


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関連施設

貯水・取水施設

野村ダム

野村ダム

所在地 愛媛県西予市野村町野村
河川名 肱川
完成 昭和57年3月


取水塔

取水塔

共同事業者 農林水産省
所在地 西予市宇和町明間6142番2(板ヶ谷川左岸)
完成 昭和57年3月

導水施設

八幡浜浄水場導水ポンプ場

八幡浜浄水場導水ポンプ場

所在地 愛媛県八幡浜市高野地字ナカタ1060番4
敷地面積 917㎡
完成 昭和59年3月


伊方揚水機場

伊方揚水機場

共同事業者 農林水産省
所在地 愛媛県西宇和郡伊方町川永田乙153番
敷地面積 1,186.39㎡
完成 平成元年3月


幹線水路(共同施設)

幹線水路

共同事業者 農林水産省
工期 昭和49年度~平成3年度

浄水施設

吉田地区浄水場

吉田地区浄水場

所在地 愛媛県宇和島市吉田町立間1番耕地1966番1
計画給水量 3,600m3/日
計画給水人口 9,390人
完成 令和3年3月


三間地区浄水場

三間地区浄水場

所在地 愛媛県宇和島市三間町黒井地1542番
計画給水量 2,200m3/日
計画給水人口 5,550人
完成 令和3年3月


明浜浄水場

明浜浄水場

所在地 愛媛県西予市明浜町俵津5番耕地407番
敷地面積 4,008㎡
計画給水量 1,980m3/日
計画給水人口 6,100人
完成 昭和58年3月


三瓶浄水場

三瓶浄水場

所在地 愛媛県西予市三瓶町津布理字谷556番6
敷地面積 1,823㎡
計画給水量 1,120m3/日
計画給水人口 10,100人
完成 昭和60年3月


八幡浜浄水場

八幡浜浄水場

所在地 愛媛県八幡浜市大平1番耕地105番地
敷地面積 9,674㎡
計画給水量 13,860m3/日
計画給水人口 55,700人
完成 昭和59年3月


伊方浄水場

伊方浄水場

所在地 愛媛県西宇和郡伊方町川永田字赤が峰甲1288番2
敷地面積 3,878㎡
計画給水量 1,980m3/日
計画給水人口 7,500人
完成 昭和61年3月


瀬戸浄水場

瀬戸浄水場

所在地 愛媛県西宇和郡伊方町塩成字峯1816番1
敷地面積 4,141㎡
計画給水量 1,000m3/日
計画給水人口 3,300人
完成 平成元年3月


三崎浄水場

三崎浄水場

所在地 愛媛県西宇和郡伊方町三崎3493番地
敷地面積 4,111㎡
計画給水量 1,890m3/日
計画給水人口 5,400人
完成 平成4年3月


宇和島浄水場(共同施設)

宇和島浄水場

共同事業者 宇和島市
所在地 愛媛県宇和島市柿原字堂子甲1943番地
敷地面積 23,167.42㎡
計画給水量 10,590m3/日
(全体 29,890m3/日)
計画給水人口 62,400人
完成 平成元年2月

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宇和島中央管理所

宇和島中央管理所(共同施設)

宇和島中央管理所

共同事業者 農林水産省
所在地 愛媛県宇和島市柿原字童子甲1929番34
敷地面積 586.66㎡
完成 昭和62年3月

水質検査センター

水質検査センター(南予地方水道水質検査協議会)

水質検査センター

所在地 宇和島浄水場管理本館2階
対象給水人口 274千人
完成 昭和60年3月
参画事業体  3市4町2企業団(9団体)
宇和島市・八幡浜市・西予市・伊方町・鬼北町・松野町・愛南町
南予水道企業団・津島水道企業団


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