漢 中国書道史に戻る
( 居延(きょえん)出土の木簡 )戦国時代に終止符を打った秦の始皇帝は、万世まで続くことを願ったが、わずか10余年で滅んで
しまった。紀元前202年、劉邦が項羽を破って帝位につき、漢を起こした。第3代文帝、第4代景帝
が善政をしき、学術が再興されるようになり、第7代武帝の時には、国力が充実し、儒学が国教とな
った。また、1930年代に居延や敦煌、楼蘭などで発見された木簡には、隷書が主体ではあるが、
草書体及び後の章草体が見えている。これらは前漢の中期から後漢初期にかけての筆跡で、当時
の通行体と見てよいものである。
※立碑の流行と書風の類別 石刻の書
漢碑といえば「乙瑛碑」、「礼器碑」、「曹全碑」など八分の名碑をはじめ、「張遷碑」、「西狭頌」など特色
のある碑刻が たくさんある。
乙瑛碑153 |
礼器碑156 |
西狭頌171 |
曹全碑185 |
張遷碑186 |
|
曹全碑は、筆触再現型の流麗、 華麗優美な隷書八分体の頂上作 |
八分の技法が崩れ、次の時代へ動き始めた書 |
中国書道史に戻る