誰よりも一番に
arc2|2006.07.29
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「す……好きにすれば…いいだろ」
「可愛い事言っちゃって。そんな可愛い事ばかり言って俺を煽るなんて、お前もいけない子だね」
「い…嫌なのかよ」
「まさか。心行くまで堪能させてもらうさ。だから…エルクの沢山の表情を俺に見せて、俺を魅せて…?」
「うっ…」
 何だか贈り物の選択を間違ったような気もするが、アークと抱き合いたいと思う気持ちは止まらないので、この際良しとしたエルクである。
 ただ一つ、気になる点と言えば。
 お互いに、そういう誕生日の話題をした事がなかったと言うのに、今思えば、何故アークが自分の生まれた日を知っていたのか疑問に思うエルクだった。
 尤も、誰にも教えていない自分の真名さえ知っていた彼だから――エルクの真名は、アークは炎の精霊に教えてもらって知っていた――誰かに聞いたとか、他に手を回したのだろうとは想像ついたので、特に触れなかった。
 後は、いつものように甘い雰囲気に満たされていくだけだから。
「…好きだよ…エルク」
「うん…、俺も…」
 好きだ、と赤い顔で小さく答えたエルクを、この上なく愛しげに見詰めて幸せを噛み締める。
 そうして、頬を染めて眼を閉じたエルクの唇に、アークは自身の唇を重ね合わせた。
「――今夜は眠らせないよ?」
 触れるだけの口付けをして、さらりと微笑み付きでのたまった彼の顔は、こんな時でも見惚れるくらいに綺麗だとエルクは素直に思ってしまう。
 淡く微笑んだアークの顔を見詰め返して。エルクが、言葉の代わりにアークの唇に自ら口付ける事で応えると、彼もまた、言葉の代わりにエルクの躰を抱き締める事でこれに応えた。
 言葉は、不要とばかりに。
 大切な人が生を受けた、特別の日に。ゆっくりと、より深く互いの想いを確かめ合うように互いの熱を分かち合う。
 誰よりも一番大好きな人と、同じ時間を過ごしながら。静かに深けていく夜を、この上なく短く感じながら――。
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エルクさんの、一番最初におめでとうを言いたいとかなんともまあ愛らしさにときめきものですw
ほんとこういうの可愛いですよねぇwwんでごっつい嬉しいんですよね♪
羨ましいよ、アークさん!!すっごい思われてる!!
甘々にどっぷりひたって、満足満腹ものです。ごちそうさまでしたヽ( ´∀`)ノ
そして、こちらは本当にいただきもの///自慢したくて掲載許可いただきました!それも含めてありがとうございました!私は幸せ者ですww
本当もう感謝感謝です(ふかぶか)

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