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参百六拾   嘘で固めた洞爺湖サミット(2008/7/12)
参百五拾九  品質低下(2008/7/6)
参百五拾八  役不足(2008/6/29)
参百五拾七  祝20周年 探偵!ナイトスクープ(2008/6/21)
参百五拾六  インプラント手術(2008/6/14)
参百五拾五  OSのチューンアップ(2008/6/7)
参百五拾四  鉄人28号 白昼の残月(2008/5/31)
参百五拾参  音楽映画三昧(2008/5/24)
参百五拾弐  大災害(2008/5/17)
参百五拾壱  TULIP FINAL(2008/5/10)
参百五拾   暫定税率(2008/5/3)
参百四拾九  地球最後の男(2008/4/26)
参百四拾八  聖火騒動(2008/4/19)
参百四拾七  ジョージ・ガーシュウィン賛歌(2008/4/12)
参百四拾六  世直し、見直し(2008/4/5)
参百四拾五  ご当地オーディオ店(2008/3/29)
参百四拾四  Windows Vista SP1(2008/3/22)
参百四拾参  UDON(2008/3/15)
参百四拾弐  AVとPCの統合完了(2008/3/9)
参百四拾壱  石破大臣は裸の王様(2008/3/1)




参百六拾   嘘で固めた洞爺湖サミット(2008/7/12)
 サミットが終了しました。環境サミットとかで、2050年までにCO2排排出量を50%削減するそうです。
 で、私は訊きたい (-。-)y-゜゜゜一体誰がどうやってそんな数字を達成するのですか。無責任なことを言うんじゃないって。

 仮に現行自動車のすべてが電気自動車になっても、15%程度の削減にしかなりません。あと即効性があるのは、火力発電をすべて原子力発電に変更することです。また、第二次オイルショック時代のように、深夜番組を自粛するのも僅かながら効果があるでしょう。それでも50%削減は無理でしょうけど。

 しかしながら、達成の可能性がないとは言いきれません。ただし、それは悲劇的な様相に彩られた可能性です。日本の製造業が壊滅し、生産工場の閉鎖が相次いだならどうでしょうか。上に書いた電気自動車や原子力発電に切り替えたうえ、ものづくり産業が壊滅すれば、そのときこそ達成できるかもしれません。

 福田首相には是非とも質したいです。首相はそのような未来を望んでいるのでしょうかと。きっと回答は、技術革新が何ちゃらとかでしょう。そんなのは無責任な態度です。30年ほど前の第二次オイルショック以来、日本はエネルギー削減や転換政策に取り組んできました。この30年間の成果は大したものなのでしょう。でも過去の成果から敷衍しても、今後40年間で50%削減するのは不可能というのが現実的な解答だと思います。


 CO2削減に意欲的なヨーロッパにしても、達成不可能なのは理解していることでしょう。もちろん日本よりは、削減の余地は大きいでしょう。なにせ、ガソリン車の排ガス規制への取り組みは遅かったし、ディーゼル車の稼動比率は大きいうえに、石炭火力発電が稼動している現状ですから。ドイツなんか、近年まで酸性雨の被害が社会的テーマだったくらいです。


 アメリカが批准を拒み続けてきたのは、一面誠実な態度でもあります。できもしない約束は、すべきでないということでしょう。

 中国やインドが拒否したのは当然です。彼らに望むべきは、CO2削削減なんかではありません。経済発展のために時期尚早とかでなく、CO2削減より先に取り組むべき問題があるからです。有害廃棄物の排出規制をこそ望むべきです。中国の河川、海洋、土壌汚染は半端ではありません。有名な七色に輝く中国の河川を見ると、CO2なんかより先にやることがあるだろうと突っ込みたくなります。


 まあ、ヨーロッパの連中にしてみれば、中国の大気汚染や水質汚濁は遠い国の話なのでしょう。しかし、日本や韓国にとっては、CO2なんかよりもっと危険で切実な問題なのです。福田首相には、そのあたりのことをきっちりアピールして欲しかったです。
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参百五拾九  品質低下(2008/7/6)
 国産車の品質が良くなって久しいと勝手に思い込んでいました。いえいえ、やはり値段なりです。コスト低減の圧力は相当なものと見受けられます。

 かつてマツダ車を2台乗り継ぎました。最初のやつはひどかった。内装パネルの噛み合わせに隙間があり、設計そのものに1〜2mmの誤差があったと思われます。今ならCADで設計しますから、こういう誤差はソフトがはじきだすでしょうね。
 さらにひどかったのは、10万キロを越えたあたりでオイル上がりが激しくなったことです。まるで2サイクルかと見まがうばかりの白煙で、毎週毎にオイルを注ぎ足しました。

 昭和末に買った2台目は、同じマツダ車とは思えない仕上がりでした。あらゆる部分の品質向上がめざましく、日本車の評価の高さはこういうところだなあと実感しました。


 で、今乗っているのは、トヨタ車が2台です。1台は昭和末製の21年モノです。これはさすがです。バブル前の設計ですが、気合の入ったクォリティの高さが伝わってきます。

 問題なのは、10年前に買ったヤツです。パーツの品質がかなり低く、今まで経験したことないような仕打ちを受けています。
 一点は、エアコンのパネル・コントローラーです。保障が切れたあたりからスイッチの利きが悪くなり始め、昨年あたりでほぼ全滅となりました。つまり送風の噴出し変更が利かないのです。さらに温度調節もできません。スイッチの樹脂が柔らかくて、空回りしているのでしょう。また、スイッチ接点のテンションがへたって、反応しないものと思われます。

 貧乏性の私は、アッセンブリー交換がもったいなくて、ずっと我慢していました。でも、最近の猛暑で辛抱しきれず、交換に及びました。6万数千円の出費です。

 それだけならいいのですが、交換部品注文の後、ドアミラーのギアに不具合が出ました。ギア欠けと思われますが、ドアミラーの収納・展開が止まらないのです。仕方なくアッセンブリー交換を申し出ました。3万数千円也の出費です。
 モーター回りっぱなしが耐えられないので、配線を切って止めました。このような症状はあり得ることですが、私の周辺では聞いたことがありません。ギアやストッパーなどの品質が低いための故障でしょうね。

 コスト低減の圧力は、材料品質を低下させ、部品の寿命を短くしているとしか考えられません。エコを唱えるなら、燃費を良くするより、車の寿命を長くするのが王道です。燃費なんてのは、エコのごく一部分です。もしも、車の寿命が20年持つなら、トータルの環境負荷は大幅に低減します。そうなれば、経済面のマイナスは凄まじいことになるでしょう。つまり、エコなんて、誰も望んでいないということです。
 とはいえ、私のような貧乏性の人間は、品質向上を願ってやみません。かつて初代セルシオは、過剰品質とかアピールしていましたが、あれをスタンダードとすべきです。当然のこと、コストは跳ね上がります。でもいいじゃないですか。それであれば、後々の負担がなくなり、結果として安上がりになりますから。今回の部品交換での負担額は、10万円を超えています。この負担額を当初の生産コストに計上していれば、パーツの品質は相当な向上が見込めます。


 仕事が暇であれば、中古のパーツを探して修理するところですが、今は忙しくて無理です。辛い〜。
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参百五拾八  役不足(2008/6/29)
 昨日、某県の塗装工業組合○○支部長のKさんが厚生労働大臣表彰を受賞したのを受け、記念祝賀会が行われました。県の担当者として、私にも案内が来ました。本来であれば、業界との節度ある付き合いを守るため、お断りするところです。でも、塗装業界にはいろいろお世話になっているので、参加しないわけにはいきません。

 で、出席して大後悔しました。席次表を見てびっくり。主賓のテーブルに配置されるのは覚悟していましたが、同席の面々にびびってしまいました。

 衆議院議員、元参議院議員、県会議員、市会議員と畏れ多い方々ばかりでした。私の肩書きでは、とても釣り合うものではありません。冷や汗をかきながら、目立たないよう小さくなっていました。救いといえば、塗装業界の方々とは、技能検定やらその他もろもろで知り合いが多かったことです。それでなんとか格好がつきました。

 それともう一点助かったのは、実は挨拶文を用意していたのが不要だったことです。なにせ、お偉いさんばかりですから、来賓祝辞には事欠きません。おかげで挨拶はしなくてすみました。

 業界の方々とは懐旧談義に話が咲きました。そのなかには教え子もいました。20年前の卒業生とかで、私のことを覚えていてくれました。塗装の生徒にも、色彩学を教えていた関係からです。亡くなった父親の跡を継いで、会社を切り盛りしているそうです。このように教え子の活躍を目にすることは、本当に嬉しいものです。

 ほかにも生徒の求人を依頼されたりで、実り多いパーティではありました。それにしても、来賓の面子を事前に知っていれば、絶対に出席を断るところです。あんな場違いの席に座るのは二度とごめんです。2時間半の祝賀会の長かったことか。終わったときは心底開放されました。
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参百五拾七  祝20周年 探偵!ナイトスクープ(2008/6/21)
 TV朝日の人気番組「探偵ナイトスクープ」が20周年を迎えたそうです。私がこの番組を知ったのは、8年ほど前のことです。生徒たちが“爆発卵”で盛り上がっていたのが馴れ初めだったような。もはや遠い過去のことなので、はっきりと憶えていません。それ以前にも、TVを点けっぱなしにしていて、断片的に見たことはありました。

 私が好きなのは、“パラダイス・シリーズ”と“林繁和氏の料理シリーズ”です。昨夜の20周年記念番組は、2時間拡大枠の名場面特集でした。残念なことに“パラダイス・シリーズ”はなかったものの、料理シリーズを5話再放送してくれました。

 料理担当の林氏は、辻調理学園の先生だそうです。さすが関西人で、ノリのいいこと。軽妙な味で迷料理の数々を披露してくれました。
 昨夜の再編集では、懐かしい「母乳でケーキ作り」から放映されました。
 右側の女性の母乳を混ぜてプリンを作っているところです。



 次は「靴を食べたい」です。フェラガモの靴にハムを巻いているところです。
 味の方は、ただの靴の味だったそうです。



 次は「ジャンボタニシの卵」という無謀な企画でした。ジャンボタニシはかつて当地においても、水田(稲作)に甚大な被害をもたらしました。近所の方々と「これが食べられたらいいのに」と言い合いましたが、チャレンジした人間はいませんでした。ですから、この回の内容には興味津々でした。結論は、ジャンボタニシは食材にならない、でした。
 当地ではジャンボタニシの駆除に成功しました。同時期にいっせいに卵を潰して駆除し、それ以後は発生していません。



 冗談のような「食べられるラーメン鉢」です。餅粉を混ぜて整形したクッキーで鉢を作っています。
 小枝師匠がラーメンをすすりながら、どんぶりをも食べています。



 「巨大シジミ発見」では、さっそく林氏に料理を依頼しました。林先生曰く「これ、シジミじゃない。ドブ貝だ !!」
 とんでもない悪臭を発しているそうです。で、臭みを抜いて、中華やフランス料理に仕上げました。



 外にも「バレンタインデーに贈る人型チョコレート」や「リカちゃん人形の料理セット※で料理を」とか「雷魚の料理」なんかも印象に残っています。 ※ ママレンジでした

 あと、個人的には“パラダイス・シリーズ”が懐かしいです。日本各地に存在する素人さん手作りのテーマパークというかレジャーランドを紹介する企画です。いかにもチープな施設のオンパレードですが、造った方々の熱意と思い入れには唸らされます。

 「探偵!ナイトスクープ」を知らない方はいないと思いますが、もし初耳だという方は是非ともご覧になってください。大笑いさせられたり、ホロリとさせられたりします。結構感動的な話が盛り込まれていますから。
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参百五拾六  インプラント手術(2008/6/14)
 今日はいろんなことが起こりました。岩手・宮城の地震には驚かされました。震度6のエネルギーというのは、山容をさえ変えていましたね。このニュースを知ったのは、午後2時くらいでした。本日は、手術を受けていたため遅くなった次第です。


 私も40代で歯槽膿漏にやられまして、歯が抜け始めました。奥歯がかなりやられたので、思い切ってインプラント手術を受けることにしました。すでにブリッジで2本処置していますが、これは両サイドの歯を削って支持する方法ですから、健康な歯を痛めます。また、義歯は抜けるなどの不具合があります。
 そこで、保険は利かないもののインプラントに挑戦しました。右上奥が2本、左上奥が1本の予定で、まずは右側から埋め込むことになりました。

 インプラントというのはボルトのことで、骨に直接埋めむ人工の歯根のことです。ボルトがきちんと固着したら、人工の歯を被せるやり方です。失敗例も結構あり、怖い面もあったのですが、かかりつけの医者が信用できる方なので、思い切って依頼しました。
 ポイントは骨の密度や硬さです。骨密度が低かったり、骨が柔らかいと不適合です。儲け主義の医者は、不適合者に対しても手術を勧める例があるそうです。私の場合は、問題ないということで敢行しました。予備検査ということで、ここ2ヶ月間くらい何度もレントゲンを撮りました。で、本日が本番だったのです。

 手術は2時簡に及びました。奥歯なので、口吻の端を医者の手や指が広げ続け、千切れるかと思いました。ボルトを埋める穴の深さ調節が一発で決まらず、時間がかかりました。一応成功ですが、端のボルトには揺動がわずかにあるそうです。つまり骨の量が不足しているのでしょう。時間が経てば固着するとのことで、それまで食事や歯磨きに気を使わなければいけません。
 手術は気色の悪いものですね。状況は見えないものの、医者やインプラントの技術者の会話がきっちり聞こえてきます。あまりスムースに進行しなかった模様です。歯肉が厚いので切り取るとか何とか言ってました。縫合にも手間取っていました。医者も、インプラント処置はたまにしかやらないそうで、熟練の技とまではいかないのでしょう。

 予後の状況によりますが、2ヵ月後に歯を被せる予定です。その後、左奥のインプラントにかかるという気の長い治療です。
 さて、皆さんが気になるのは治療費でしょう。保険が利かないので覚悟はしていましたが、えらいこと高いでっせ。2本で45万円です。左も含めれば、最終的に60数万円ってとこですね。

 歯が健康であれば、手術は不要です。そうであれば、あれが買えた、これも買えたと悔やむところですが、オーディオが完成しているので、特に欲しいものもありません。おかげで気持ちの整理はついています。
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参百五拾五  OSのチューンアップ(2008/6/7)
 Windows Vistaのパフォーマンスの悪さを改善するため、2ヶ所ばかり手を入れました。システムのあちこちを覗いているうちに気づいたものです。興味のある方は試してみてください。それで不具合が起こっても自己責任ということで、くれぐれも私に文句を言わないようにね。

 まず、「ファイル名を指定して実行」から「msconfig」を開くと、「システム情報」が開きますね。で、「ブート」タブに切り替え、「詳細オプション」を開きます。するとあら不思議、こんなところに「プロセッサ数」の設定がありました。私のPCはデュアルコアですが、デフォルトではプロセッサ数が“1”になっていました。よく知りませんし、調べるのも面倒ですが、デュアルコアは“2”プロセッサの扱いでなかったっけ。何はともあれ、“2”に切り替えてみました。

 再起動すると、起動が若干速くなった気がします。時間の測定まではしていません。あくまで印象です。試しにTVキャプチャ再生をしながら、DVDを再生し、同時にホームページ・ビルダーを操作しても、CPU使用率が30%を超えることがありません。以前の状況がどうであったか、比較数値がないのであくまで感触ですが、負荷が相対的に小さくなったように思われます。


 もう一点は、HDDのパフォーマンスアップです。「デバイス マネージャー」の「ディスク ドライブ」を開き、「ポリシー」の「拡張処理能力を有効にする」にチェックを入れます。拡張処理の意味は分かりません。説明を読むと、どうやらディスクへの書き込みキャッシュとしてメモリを利用するのでないか。私のPCの主HDDは、キャッシュを16MBも内蔵しているので、多分効果は小さいかと思いますし、現実に違いが分かりません。でも、精神衛生上気分がいいので、有効のままにしています。

 さらに「msconfig」を開いたついでに、常駐させる必要のないプログラムを「スタートアップ」ですべて停止させました。

 ここまでやると、さすがにメモリの使用量も少なくなりました。おかげで、Vista起動時のメモリ使用量は、670MB辺りに落ち着いています。
 Vistaのメモリ使用量の大きさというのは、まるで初代NTを髣髴させます。NT開発記である「闘うプログラマ」を読むと、いかにメモリ使用量を少なくするかの苦心が描かれています。ところが、Vistaには、そのような苦心が感じられません。


 下図はレンタルDVDの「ザ・シューター(極大射程)」です。これは、なんといっても原作そのものが面白い。それをうまくまとめ上げています。むしろ原作より分かりやすく、かつ違和感のない物語になっています。原作では、ベトナム戦争の名狙撃主であるスワガーの現在を描いています。映画はその辺りを、むしろシンプルな話に作り変えています。あらすじを知っていてさえ面白かったのですから、初めてボブ・リー・スワガーに出会った方は興奮するんじゃないかな。文句なしのお薦め品です。

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参百五拾四  鉄人28号 白昼の残月(2008/5/31)
 つい今しがたまで、NHKのBSで「鉄人28号 白昼の残月」が放映されていました。ずいぶん舐めたシナリオでした。若い方々、特にプチ右翼風ネットオタクには受けるでしょうけど、私のようなリアル鉄人世代には耐えられません。

 2004年にTVアニメ化されて評価が高かったことから、映画化されたそうです。オフィシャルサイトに記されている説明を引用します。

 原作が連載された昭和30年代という時代性を取りいれ、戦火に翻弄された者の悲しい運命や犯した罪の清算、さらに鉄人という「負の遺産」を遺した父を乗り越えていく正太郎を描くことで、骨太のヒューマンドラマとして高い評価を獲得した。

 このコンセプトは嘘というか、間違っています。監督・脚本を担当した今川泰宏氏は1961年生まれですから、物心ついた時期は昭和40年あたりですね。自分の目で見ていないので、多分に戦後とか30年代を観念的に捉えています。
 昭和30年代の街の風景に、軍服姿の復員兵なんてありゃしませんよ。ただ、太平洋戦争の傷跡は、未だ深く人々の心に刻まれていました。作中の特攻隊崩れの“ショウタロウ”による「俺たちは、こんな日本のために戦ったんじゃない」の独白に説得力はありません。このような台詞は、もっと後にならないと共感を得られないでしょう。30年代の日本人は、平和の有難味を骨身に沁みて知っていました。戦死者は周囲にたくさん居たし、戦場・銃後を問わず、戦火の酷さや痛ましさを誰もが実体験として持っていました。この映画のような採り上げ方は、本当の30年代を知らない人間によるものです。

 敵役のロボットも総出演してます。オックス、ギルバート、モンスター、サターン、ビッグファイア2世、う〜ん懐かしい。しかしねえ、これらのロボットたちには、本来それぞれに面白いストーリーがあるのです。それを一気出しするのは、もったいないというか、原作への冒涜じゃないかな。しかも、どのロボットも弱いこと。いずれも鉄人に一撃で壊されます。おひおひ、オックスは鉄人より強いんだぜ。リアル鉄人世代がこの映画を見たら、みんな怒っちゃうぜ。


 この映画の背景設定はファンタジーです。当時のニュース映画や、三橋美智也の「お富さん」を流すなどのリアルさに対して、違和感が大きすぎます。鉄人を作った金田博士は変態です。
 物凄い推力のロケット・エンジンを実用化したなら、なぜ弾道弾やミサイル、ロケット推進機を作らなかったのでしょうかねえ。鉄人を飛ばすより、そっちが先でしょう。
 廃墟弾とかいう大量破壊兵器も完成させています。これは現実の火器では、気化爆弾に近い威力と見受けられました。こんなのがあったのなら、米軍の島嶼上陸作戦阻止に使えばよかったのにね。っていうか、こんな高度な基礎工業力があれば、アメリカも真っ青。

 ただ、音楽だけは最高です。伊福部昭氏のいかにもな重厚サウンドで、私の伊福部DNAをピンポイントで刺激してくれました。
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参百五拾参  音楽映画三昧(2008/5/24)
 今流行のワンコインDVDをまたまた買い込みました。ここのところ凝っている音楽映画で、「ニューオリンズ」と「愛の調べ」です。
 「ニューオリンズ」は、黒人音楽から生まれたジャズが西海岸で受け入れられ、やがて全米に広まってゆくまでの物語です。その立役者は夜の顔役ニックであり、恋に落ちたオペラ歌手と対等になるためにジャズを育て上げたのです。そのあたりの事実関係は知りませんけど、恋する女性に相応しい音楽をつくり上げようとの決意が動機となっています。

 ルイ・アームストロングが本人役で出演しているほか、ビリー・ホリデーがメイド役で出ています。当然、劇中の音楽は本物です。挫折や別れを経た後の成功は、一層感動的です。
 アメリカの歴史で一番興味深いのは、第一次世界大戦後の好景気により、コマーシャリズムが高揚した時期です。アートの世界では、いわゆるアール・デコと呼ばれる時代です。多分、この映画もそんな時代じゃないかな。なにぶんジャズは苦手なので、背景を知りません。

 苦手なジャズも、映像付だと楽しめますね。わざわざレコードで聴く気はしませんけど。



 「愛の調べ」は、まだ観ていません。シューマンやブラームスを描いた作品だそうです。暇ができたら、真っ先に観ようと思っています。ところで、このDVDは980円でした。なんと、「フィラデルフィア物語」と「アフリカの女王」も同梱されたお買い得品でした。




 音楽もいいけど、私はこちらもOKです。トゥルーズ・ロートレックの半生を描いた「赤い風車」です。まだ観ていませんけど、楽しみにしています。ロートレックは取り立てて好きな画家でもありませんが、アール・ヌーボーの作家として、やはり欠かせません。

 世紀末から20世紀にかけ、ポスターという新しいメディアを駆使した作家として、ミュシャと双璧です。個人的には、ミュシャの画力がロートレックをはるかに上回っていると思います。ミュシャといえば、女優のサラをモデルにしたポスターが有名ですが、実は画家としても超一流です。アメリカ在住時代には、油絵をたくさん描いています。いやあ見事なものです。私は、ミュシャの作品群ではこの時期の絵が一番好きです。



 500円でこんな名画が楽しめるのですから、いい時代になったものです。映画の著作権をこれ以上延長するのはやめて欲しいなあ。これらの映画は、著作権切れだからこそ日の目を見ているのです。通常の高価格品だと、果たして商品化されたか怪しいものです。
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参百五拾弐  大災害(2008/5/17)
 ここ数年で、未曾有の大災害が生起しました。中国四川省の大地震は、まぎれもなく史上最大規模の地震でしょう。人類の歴史に記されている大地震のすべてを上回っているでしょう。昔の地震では、人口密度や建築物の集積度の関係から、被災者や死亡者数が少なかったのでしょう。その点を割り引いても、今回の地震の規模は異常です。

 さらに、今月初頭にミャンマーを直撃したサイクロンによる水害は、やはり史上空前の規模でしょう。アメリカのカトリーナ被害をも軽く上回っていますね。衛星写真での水没画像は嘘のような面積でした。

 さらに津波の被害では、3年半前のスマトラ沖大地震による津波被害が絶後でしょう。津波に関しては、有史以来、もっと大きな規模のものがあったでしょう。昔は人口の関係から被害が少なかったのだと思います。

 地震被害はまさに天災であり、人間には如何ともし難いものです。いくら建築基準に準拠していても、山間部や斜面に建ててあれば、倒壊は免れないでしょう。あるいは都市部で直下型が起これば、否応もなく大惨事に至るでしょう。
 中国のおから工事を笑えません。日本であっても、耐震基準をクリアしていない学校は無数にあります。地方自治体は実態を把握しているものの、予算がないため放置しています。耐震工事のスケジュールを立てていた自治体にしても、アスベスト問題が明らかになったため、そちらの調査や対応を優先しているところです。
 マグニチュード7.8 なんて震度だと、日本でも木造住宅の倒壊は当たり前じゃないかな。鉄筋にしても、古いものは怪しいでしょう。


 私はそのような地震が起これば、圧死するのを覚悟しています。日本人というものは、こういうメンタリティの文化を持っているのではないでしょうか。
 面白い話があります。ある海外ビジネスマンが他国の航空機に乗っていたときの出来事です。不慮の事故が起き、墜落しそうになったそうです。結局落ちなかったのですが。で、外人さんたちはわめきまわったり、神に祈ったり煩いことだったそうです。その方は冷静に機内の人間模様を眺めて興味深かったそうです。で、他にも日本人ビジネスマンが乗り合わせていて、その方はやおら手帳を取り出し、なにやらメモを取り始めたそうです。後で訊くと、家族への遺書というか、自分の死後の連絡事項を書き留めていたとの説明でした。二人は、日本人って凄いなあとあらためて感じ入ったそうです。

 こんな大地震が起これば、混乱は当たり前でしょう。対応が悪いとかなんとかの批判は無責任ゆえの評論だと思います。阪神淡路大震災でも、交通規制が遅れて大渋滞を招いたとの批判がありますが、警察は、下敷きになった人間の救出を優先したためです。そんな誰もが満足するような対応なんてありゃしませんわな。
 中国にしても、重機不足のなかで、どうしようもない状況なのでしょう。人民解放軍の投入といい、取りあえず人海戦術を展開するしかなかったのだと思います。批判するのは簡単だけどさあ。
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参百五拾壱  TULIP FINAL(2008/5/10)
 昨年から今年にかけてチユーリップのファイナル・ツアーが行われたそうです。当地もスケジュールに含まれていたのですが、仕事が忙しくて見送りました。正真正銘の最終コンサートだったのに残念でした。
 そのかわり、NHKが90分ほどの番組に仕上げてくれまして、衛星放送分をしっかり録画しました。さらに一昨夜、ツアーの企画から終了までの密着映像を編集して放映してくれました。これも録画しています。


 リハーサル初日の顔合わせ、音合わせから始まり、コンサートの演目構成の検討光景が流れます。決定までかなり日数がかかっています。


 定番の「心の旅」です。私、カラオケではバックコーラスを担当します。ちなみに、ファイナル・ツアーでの演目は「心を開いて」で始まりました。


 アンコールのエンディングは、「二人で山へ行こう」に決定しました。ブレイク前の曲で、マニアしか知りません。


 福岡では最終日とあって、追加アンコールにも応えました。「夢中さ君に」を演奏しています。


 アマチュア時代に東芝から発売された「私の小さな人生」と「コケッカキのすむ沼」のオリジナル・テープが発掘され、番組のエンディングで流されました。これは最高です。初アルバム収録のバージョンより勝っています。ボーカルは財津氏でなく、プロデビューを拒否して銀行員に転進した宗田慎二氏だと思われます。


 チューリップのコンサートは、これで完全に見納めです。仕方ないですね。財津氏も60歳だそうですから、若作りのラブソングをいつまでも歌い続けるわけにもいかないでしょう。
 淋しくもありますが、音源をたっぷり持っているので、チューリップにはいつでも会えます。お疲れ様でした。

 訂正:あらためて聴くと、「私の小さな人生」のボーカルは、財津氏でした。
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参百五拾    暫定税率(2008/5/3)
 ガソリンに課税される28.7円/Lに、25.1円/Lが上乗せされる国税が暫定税率で、道路整備費や道路建設費などに充てられる目的税です。暫定などと称するから短期間の課税かというと、昭和49年制定ですから呆れます。
 私は2台の車を所有しており、年間の税額は自動車税が83,000円弱、重量税が37,800円で、合わせて12万円強です。これに加えて揮発油税ですから、暫定税率には怒りを覚えます。

 もともと自動車税があるものを、田中角栄氏(当時、幹事長)が重量税を創設しました。これは完全な二重課税で、不適切なものでした。当時の与党内でさえ、批判が強かったものです。これに加え、揮発油税に税率を大幅アップしたものが暫定税率です。ちなみに、自動車取得税に文句はありません。今は消費税と同じ5%ですから。

 こうやって自動車を食い物にする税制が長きに渡って続けられました。これらの財源は道路建設や整備に使われ、無駄な公共事業に費消されました。島根県を訪ねると、ふざけた道路建設を目の当たりにするでしょう。山をぶち抜く高コストの高架専用道なんか、如何ほどの交通量が見込めるか疑問です。その下を走る一般道そのものが空いていましたもん。そのような道路が、延々と工事中なのです。竹下、青木と有力政治家が2代続いたおかげでしょうね。

 今回の期限切れを迎えたとき、苦境の福田総理は一般財源化を言い出しました。これは矛盾しています。道路特定財源として課税しながら、一般財源化するというのです。こんなのが許されるなら、なんでもありです。暫定税率の期限延長を廃案に追い込んだ民主党にしても、本会議を欠席するなど無責任極まりないです。

 原油価格の高騰はさらに続くそうですね。こういうときこそ税率調整の出番なのに、政治家は利権構造優先の政策を採りました。今度の衆議院選挙は、きっと自民党に厳しい審判が下されるでしょう。

 道路はもう十分です。あとはメンテナンスだけに絞ればいいでしょう。そうであれば、重量税は必要ないし、揮発油税も基本税額だけで十分です。それでもかなり大きな額の余剰金が出るそうですし。
 それを与党の政治家は、相変わらず道路を作り続け、借金を膨張させようとしています。つくづく日本の将来なんて、これっぽっちも考えてないと考えさせられます。
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参百四拾九  地球最後の男(2008/4/26)
 ウィル・スミス主演の「アイ・アム・レジェンド」を楽しみにしていました。SF作家リチャード・マシスン原作の「地球最後の男」を再リメイクしたものです。リメイク版としては、チャールトン・ヘストンの「オメガマン」があり、私はこれがお気に入りなのです。

 今でこそゾンビ風ホラーの味付けは珍しくありませんが、1971年公開の「オメガマン」は衝撃的でした。ウィルスに犯された新人類たちは紫外線を敵とし、夜を活動の場にするあたりバンパイアを連想させます。街に一人残ったヘストンは、彼らと銃火器で日々闘っています。新人類たちは太陽を避け、リーダーの下、新興宗教にも似た精神的繋がりで夜の生活を営んでいます。
 ゾンビやバンパイアを連想させる新人類、そして彼らと銃火器で闘うあたりは、バイオハザードの原型でしょう。ただし、ドンパチが売りでなく、あくまで孤独な男の人間への渇望が底に流れています。ラストはウィルスへの耐性を持つヘストンが、命と引き換えに自分の血清を人類の未来に託す感動的なものです。

 「オメガマン」の出来が良かっただけに、再リメイクに期待していたのですが、レベルダウンしていましたね。思うに、CGが邪魔をしているのでしょう。CGの技法が無限大であるため、却って演出が貧弱になってしまったのではないでしょうか。ウィルスで変質したからって、人間が猿みたいに身軽な動きができるはずもないし。これなんかCGの弊害でしょう。
 初作の「地球最後の男」では、闇にうっそり蠢く怪物。リメイクでは、夜型社会を営む新人類。で、再リメイクでは猛獣のようなモンスター。物語として一番面白いのはリメイクでしょう。今回の新作は、名作の看板に泥を塗った格好です。なんか、ヘストンの「オメガマン」をまた観たくなってきました。
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参百四拾八  聖火騒動(2008/4/19)
 北京オリンピックの聖火リレーが悲惨なことになっています。ところで、海外の映像を眺めていて疑問に思ったのは、聖火防衛隊とか称する警護部隊の存在です。彼らに他国民を制圧する警察権があろうはずもないのに、あの傍若無人ぶりは一体なんなのか。

 あれって、ほとんど暴行ですぜ。イギリスの警察は、よくもまあ許したものです。聖火を守るためには許容されるっていうなら、日本軍の山東出兵もOKですね。しかもあれは、人命保護目的の治安出動ですからまったく無問題ですね。

 これからは、中国は日本の歴史にいちゃもんをつけるのが難しくなりそうです。チベット問題に関する各国の注文に対し、内政干渉だと非難しています。大いに結構。これからは靖国だとか、歴史教科書だとかに対して文句を言わさないようにしましょうね>日本の政治家たちよ

 長野県の善光寺も辞退しました。見切るのが遅過ぎましたけどね。日本の聖火コース、今から変更しませんか。皇居前広場をスタート地点にするのです。陛下と皇后がそれを見下ろし、ランナーは当然のこと陛下にお辞儀するでしょう。つまり、陛下が五輪聖火を見下ろす格好ですな。で、ゴールを靖国神社とします。最後のランナーは鳥居をくぐる前に立ち止まってお辞儀し、手水舎で口を漱いで身を清めるのです。最後に社殿前で二拝二拍手一拝で聖火を掲げたうえで、五輪関係者に聖火を収めるのです。
 いかがでしょうか、完璧でしょう。これなら、日本人は誰も騒がないでしょう。チベット人も他宗教を尊重して手出ししないでしょう。中国人は、これはもう聖火リレーを成功させなければなりませんから、文句の言いようもありません。欧米人も、日本の神社神道の荘厳さにはさすがにケチをつけないんじゃないかな。

 さて、ここからがメインテーマです。北京政府としても、自国のイベントの一環として、靖国を承認したことになりますぜ。もう、首相が参拝しても文句言えないんじゃない。念を入れて、福田さんには本殿前で聖火を迎えるくらいのことをしてもらいましょう。中国政府公認の首相参拝が成立します。


 さて、聖火ランナーがらみでさえこの騒動ですから、五輪本番ではどうなることか。ソウル五輪以上の、いえ比較にさえならないほどの混乱や問題を引き起こしそうです。きっと刺激的な話題を提供してくれるでしょうね。
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参百四拾七  ジョージ・ガーシュウィン賛歌(2008/4/12)
 「楽聖ショパン」が面白かったので、立て続けに音楽関係DVDを買いました。例の500円のディスクです。



 アメリカの作曲家で、早逝したジョージ・ガーシュウィンの人生を描いた「アメリカ交響楽」です。ガーシュウィンはショパンと同じく、ピアノ弾きであると同時に作曲家です。その音楽もまた、ショパンと同じく現代にまで受け継がれ愛されています。

 この映画のリアルさは格別です。ガーシュウィンが死んだのが1937年、この映画の製作が1944年頃で、ガーシュウィン関係の音楽家がそのまま俳優として演じているのです。ガーシュウィンの友人であり、片腕でもあるピアニストのオスカー・レヴァントを始めとして、錚々たるメンバーが出演しています。エンドロールは圧巻です。キャストの紹介で、HIMSELFとHERSELFが延々と流れます。


 ガーシュウィンの出世作の「スワニー」はあまりにもポピュラーです。劇中でも、初演シーンはもちろんのこと、何度もこのメロディが使われています。
 ミュージカルの「8時半」「誰かが私に恋してる」「レディ・ビー・グッド」「ブルー・マンディ・ブルース」は踊りつきで、当時の雰囲気そのまま劇中で再現されます。

 そして、ガーシュウィンをアメリカを代表する作曲家に位置づけた「ラプソディ・イン・ブルー」は、劇中、2度も演奏されます。ブルースをミュージカルに持ち込んだガーシュウィンは、この曲でクラシックとも融合させたのです。また、ジャズをもミュージカルやクラシックに取り入れました。

 他にも、「巴里のアメリカ人」「キューバ序曲」「サマータイム(ポーギーとベス)」「ヘ長調コンチェルト」などが演じられます。この映画は、これらの音楽を聴くだけでも値打ちがあります。実は私、「スワニー」や「8時半」の部分を何度も繰り返し観ています。飽きないんだなあ。


 他にも音楽をテーマにしたDVDを買いました。
 「グレンミラー物語」です。劇中には、ミラーの音楽がちりばめられています。「タキシード・ジャンクション」「アメリカン・パトロール」「イン・ザ・ムード」「セントルイスブルース」「ペンシルバニア6-5000」「チャタヌーガ・チュー・チュー」などなど。そしてなにより、「ムーンライト・セレナーデ」が泣かせてくれます。これを聴くだけでも値打ちがあります。
 それと、この映画の見どころとして、ルイ・アームストロングやベン・ボラック本人が出演して、乗りに乗った演奏しています。




 あと、まだ未見ですが、「グレート・ワルツ」も買っています。ヨハン・シュトラウスの半生を描いているそうで、楽しみなことです。
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参百四拾六  世直し、見直し(2008/4/5)
 以前にも書いた揮発油税の暫定税率がなくなりました。民主党にしろ、小沢さんにしろ、別に好きでもないものの拍手を送ります。不公正、不適切な税金と分かっていながら、今までどうしても正せなかったことをやり遂げてくれました。

 原油高で日本経済すべてが困っているところ、あっさり25円の価格引下げが実現しました。フフンの福田総理も今になって一般財源化を言い出しました。遅いちゅうねん。小泉元首相は道路族と闘って、一般財源化の方向づけをしました。福田さんは道路族に迎合していたくせに、万策尽きたとみるや適当なことを言い出したわけです。

 4月に入ってのニュースは、各地のスタンド風景を紹介しています。ガソリンや軽油の25円下落は、みんなが待ちかねていた状況です。かくいう私も、所有する2台の車の給油を4月まで引き伸ばしていました。合わせて2,000円の節約です。
 暫定税率の引き下げを経験した国民が、再びの引き上げを許すでしょうか。私は許しません。自民党が再び引き上げるというなら、民主党政権を歓迎します。


 その民主党が安保や日米地位協定を背景にした「思いやり予算」の見直しを言い出しました。これぞ、ものごとの本質の議論です。こういう政策協議をこそ、国会議員にはやっていただきたいです。
 予算縮減のなかにあって、思いやり予算なんぞ、真っ先に槍玉に挙げるべき事業です。米軍兵士には、基地内の宿舎に住んでいただくべきです。基地外に贅沢な住居を与えるから勘違いするのです。日本人など、米軍の従属物だ。敬意を払う必要などない、と思い違いをしてしまうのでしょう。その結果としての米軍兵士による犯罪だと思います。

 ただ、日米地位協定における片務性については、日本側にも問題があります。何度も言いますが、日本の刑事犯罪に対する捜査法や司法制度は、法律そのものはともかくとして、運用法には問題が山積しています。アメリカ側が日本の司法に自国民を委ねないのも頷けます。

 思いやり予算についても、なんらかの見直しが迫られるでしょう。なにせ、明確な説明ができない部分がありますから。最近の民主党には、ちょっぴり期待しています。
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参百四拾五  ご当地オーディオ店(2008/3/29)
 当地にオーディオ専門店は、ないものとばかり思っていましたが、しっかり存在していました。1年前に開店したそうです。で、本日訪ねてみました。

 IN THE MOOD がそれです。中古オーディオ製品や中古レコード・CDが目を楽しませてくれました。今の私はアガリの状態なので、取り立てて欲しい機材があるわけではありません。目当てはレコードです。個人営業の店なので、HARD OFF に比べると価格は高めです。また、アーチストや作品によって値段が大違いです。マイク・オールドフィールドの「TUBULAR BELLS」の値づけが4,880円だったのには感動しました。値段の理由を尋ねると、店長曰く「私の趣味です」には、笑っちゃいました。

 いろいろ掘出し物もあり、今回は「YELLOW MAGIC(YMO)」、「ROCK'N'ROLL(ジョン・レノン)」、「レッツ・ゴー運命(寺内タケシとバニーズ)」を購入しました。値段は忘れたけど、この3枚で3,000円ほどだったかな。良心的な店で、新品のジャケット・カバーも添付してくれました。

 店長といろいろ話をすると、修理も行っているとのことです。作業は知合いの技術者への依頼です。修理のケース・スタディを挙げると、その場で知人への電話で見積もりをしてくれました。極めて良心的な価格でしたので、修理依頼は安心していいでしょう。技術者のスキルレベルのほどは知りませんけどね。


 私以外に客は居らず、まるで閉店状態でした。それがレコードを物色していると、店長が店内に音楽を流し始めました。JBLのカスタム・ボックスのスピーカーをマッキントッシュで鳴らしていました。滑らかで、結構いい音でした。ボーカルものであれば、文句なしですね。

 展示商品で私のお奨めは、ONKYOのMonitor 100です。これが、49,800円(専用スタンド付、エンクロージャー擦り傷少々)なら文句なしでしょう。このスピーカーは、私が愛用しているMonitor2000の前身に当たるものです。この値段で新品のスピーカーを購入するとなると、ミニサイズのしょぼい品しか買えないでしょう。スケール感とか解像感は別次元間違いなしです。

 欲しいレコードは他にもかなりあるので、また訪問したいと考えています。こういう店があると、なんだか楽しくなってきます。
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参百四拾四  Windows Vista SP1(2008/3/22)
 Windows Vista SP1がついに出ました。最大の売りは、ネットワーク越しのファイルコピーが速くなることだそうです。たしかにVistaのコピーは遅いうえ、コピー開始までに間が空きます。Vistaの遅さは、マイクロソフトお得意の仕様だったわけですね。

 セキュリティ・パッチや修正ファイルは、ひととおり当てているので、SP1に期待するのはパフォーマンス面です。で、一昨夜、公開と同時にインストールしました。これが、まあ大変でした。時間のかかること。一体どれだけかかったか、実は知らないのです。開始後、1時間近くで最後のステージだったでしょうか、0%のまま進まなくなりました。そのまま、さらに1時間待ったものの、変わらず0%でした。ここでリセットすると、インストール失敗の可能性があります。失敗はともかく、再起動できなくなったら泣きます。そこで念を入れ、放置したまま寝ました。翌朝パソコンを見ると、見事に成功していました。ですから、インストールにどれだけ時間がかかったか知らないのです。
 後で反省したのですが、ノートンを有効のままセットアップしたのがまずかったのでしょう。これからインストールする方は気をつけてください。

 SP1で何が変わったか分かりません。ネットワーク越しのコピーは、未だ機会がありません。スリープからの復帰もさほど速いとは思えません。まあ、少なくとも悪くなっている点はないみたいです。ドライバ関係での問題は起こっていませんし、アプリケーションの動作にも問題なしです。

 このままいけば、VistaはSP4までいくんじゃなかな。そこまでいけば、きっと完成度も高まるでしょうね。ちなみに、NT4.0がSP6aまで、2000がSP4プラスアルファまで、XPがSP3までですね。XPの回数が少ないのは、もともと2000の発展型で、完成度が高かったからでしょう。変化の度合いを比較すると、NT4.0>>>>2000>XP>>>Vista こんな具合ではないでしょうか。

 サービスパックをこんなに早く入れたのは初めてです。今までは、世間の人柱の評判を聞いてから入れていました。今回急いだのは、Vistaのパフォーマンスや安定性に不満を感じていたからです。ファイルにアクセスしただけで応答しなくなるエクスプローラってのは、NT史上ほかに例がありません。SP1の安定性については、今後じっくり確かめたいと思います。
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参百四拾参  UDON(2008/3/15)
 今、パソコンの画面の傍らで「UDON」が流れています。ちょうど、主人公の親父さんが死んで、稼業を継ぐ決心をしたところです。で、どこかの店で修行するかと思ったら、自己流で始めちゃいました。讃岐うどんを舐めています。絶対成功するはずありません。
 番組では、友人たちが、だしの匂いがいいとかほざいています。何言ってんだい。私でさえ、上手いだし汁くらい作れらあ。でも、商売として通用するわけありませんわなあ。

 脱サラで讃岐うどんにチャレンジする方は多いものです。たしかに、どこかのフランチャイズに加盟するよりは正しい選択でしょう。某コンビニのフランチャイズなんか、駅前の集客力抜群の立地で、身体を壊すくらい長時間労働をこなしても年収500万円がやっとと聞いたことがあります。加盟料やロイヤリティを取られ、儲かるのは本部ばかりというのが実態です。

 対して、うどん店は自由です。難しい商品企画や仕入れの煩わしさがありません。求められるのは、ニーズに応えられるだけの味がすべてです。金のかかった洒落た店舗なんてのも不要です。立地も、郊外の安い土地で十分です。
 味がすべてであり、味こそが難しいのです。新規開店が多く、一方で同数の閉店があります。この映画のように、修行もせずに成功するなんてのはファンタジーです。映画製作者の脳内には、きっと妖精が住みついているのでしょう。


 実は私、自宅で手打ちうどんや手打ち蕎麦を作っています。讃岐では昔から家庭料理として、自宅でうどんを打って煮込む料理があります。打ち込みうどんといって、冬の風物詩なのです。この料理は、釜揚げうどんとまったく食感が異なります。麺にうどん粉をまぶしたままで煮込むので、とろみのある味わいなのです。これはこれで釜揚げうどんと違った美味さがあります。もっとも、最近の若い方々は自分でうどんを打たない模様ですけど。

 手打ち蕎麦の方は、これは自慢できます。蕎麦を自分で打つのは、市販の蕎麦が物足りないからです。市販の蕎麦は、蕎麦粉をケチっています。私は蕎麦粉を4割にしています。5割を試したことがありますけど、4割と味が変わらなかったので無駄との結論になりました。
 市販の蕎麦は、余計な混ぜ物を入れすぎです。例えば、つなぎとして山芋を入れて独自の風味を謳っていますが、あんなのは蕎麦本来の味わいを損ねています。つなぎなんかなくても、しっかり踏んで粘りをだせばいいのです。あるいはつなぎを入れないと、食べるときにポロポロ切れますが、それでいいのです。自前の蕎麦の美味さは格別です。打ちたてなんか、だし汁なしでそのまま食べても美味です。


 讃岐うどんの名店紹介頁や冊子はたくさんあり、それぞれが美味いうどん店を紹介しています。知られていない店を紹介するのは困難ですが、自信を持ってお奨めできる店が一店あります。

 瀬戸大橋を坂出ICで降り、438号線を南へ向かい、岡田を目指してください。そのまま行くと、高松・琴平線に行き当たります。その手前300mほどに岡田小学校が左に見え、その対面にある「大八うどん」が私のお奨めです。
 当地では、法事の来客にうどんを振舞います。私は法事用のうどん玉は、常に「大八うどん」に依頼しています。客は喜んでくれます。地元の人間には知られていますが、いわゆる隠れた無名の名店です。
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参百四拾弐  AVとPCの統合完了(2008/3/9)
 大晦日から開始した、VTRテープのMPファイル化はすべて完了しました。次いで15インチTVとTV台、VTRデッキを部屋から片づけました。VTRテープはジャンルごと、趣味の方に差し上げています。ボクシング関係、武道関係、アニメ関係、映画関係、音楽関係、ドキュメンタリ関係もろもろです。困ったのは、いわゆるAV関係です。これは職場の後輩に譲りました。有効活用を願ってやみません。


 部屋のスペースがかなり広がったので、その分PCデスクを移動し、スピーカ周りがゆったりしました。さっそく視聴すると、う〜ん、もうひとつ違いが分かりません。重低音域の抜けが良くなったかなあ程度です。まあ、その程度の変更で音が劇的に変わるわけもありません。

 オーディオの世界では、部屋の影響が極めて大きいとされています。特に床の強度が問われます。やわい床だと、どんなに高級でハイパワーのアンプを使っても弱々しい低音しか出ないでしょう。あるいは定在波が生じると、音がかぶったり濁ったりします。もともと私の部屋はオーディオを意識して造作しているので、そのような問題がありません。
 ですから、今回のレイアウト変更程度で顕著な相違が感じられないのでしょう。


 私が自宅を建てたのは、24年ほど前です。自室を2階に設定したため、いろいろ苦労というか、工夫を強いられました。オーディオなんぞやらなければ何も問題はないのですが。

 まず、床が最大の問題です。この件では工務店の社長と険悪な状態になりました。家の間取りや基本デザイン、仕様材料などは私が指定し、工務店側が建築図面に起こしました。それをもとに検討した際の私の要求仕様は、2階の床は15mmのコンパネと25mmの桜材、根太は900mmの間に5本入れるというものでした。

 ところが施工が始まり、ある日帰宅すると、根太なしで合板と桜材だけで仕上げられていたのです。工務店の方に文句を言っても、取り合おうとしないのです。あげくに私が次のように問うと、香ばしい返事が返ってきました。
 私「2階の壁面(全面)本棚に、本をすべて納めると2tは軽くいく。根太なしで床が持つのか」
 工「それは無理でしょう」
 私「無理って、どうせい言うの」
 工「本を入れないようにしてください」
 私ゃ絶句しました。工務店の方も、さすがにまずいと思ったのでしょう。社長に伝えるとのことでした。ここから険悪な状況に至りまして、間に入っていただいていた親戚の鉄工所の叔父さんも困っていました。で、今さら床を一からやり替えると経費がかさむということで、壁面本棚の下辺りにH鋼を入れて支えました。工場の構造物に使用できるくらい太いH鋼です。怪我の功名というか、かえって強度が上がりました。

 根太のほうは諦めました。親戚の叔父さんの顔もありますし、H鋼をサービスで入れてくれたわけですから。ただ、オーディオ機器の設置場所の強度が依然問題でした。そこで、大工さんにお願いして、梁と床材の間に角材を嵌め込んでもらいました。
 オーディオラックと機器総重量は400kgを超えています。普通であれば、床が沈むところですが、梁に直接荷重がかかる構造なのです。これなんか、経費は一切かかっていません。施工現場で余っていた端材を入れ込んだだけですから。うまい工夫でしょう。

 壁面は15mmの石膏ボードです。その裏には断熱用のグラスウールが入っていますから、遮音は十分です。もちろん天井裏と床下にもグラスウールを敷き詰めています。


 評論家の故長岡鉄男氏がいみじくも言っていました。オーディオルームを作ろうとしたら、必ず大工さんともめると。まったくそのとおりの展開だったのです。オーディオをやる場合のポイントは、強度と遮音です。これをクリアするには、非常識な対応が求められるのです。大工さんにとっては、とうてい承服しがたい内容に見えるのでしょう。
 そこを押し切らないと、満足のいく音は得られないのです。私も工務店の社長さんとのやり取りの中で胃の痛む思いをしました。おかげで、こうしてオーディオライフを楽しめる状態を造り上げられたわけですけどね。
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参百四拾壱  石破大臣は裸の王様(2008/3/1)
 イージス艦の衝突事故が問題化しています。交通事故と同様に、海難事故は多いものです。それぞれの事故ごとに、意思疎通の齟齬や過失があってのことです。今回の「あたご」の件は、乗組員の任務に対する気の緩みから生起したものではないでしょうか。

 ハワイからの長い帰途、下船すれば休暇が待っています。そんななか、どうしても気持ちに緩みが出てくるものでしょう。交通事故にしても、運転に集中しているときに事故は起こらないものです。もらい事故は別にしてですが。えてしてぼんやりしているときに事故は起こるものです。

 対水上レーダーが漁船の船影を捉えていなかったというのも理解し難い話です。漁船群が前方に展開しているのを承知で、レーダーレンジをフォーカスしていなかったというのは本当でしょうか。自動操舵も同様です。
 回避運動をしなかったのは理解できます。「あたご」は直進し、小型の漁船が大型艦船の進路を避ける方が理に叶っています。「あたご」が回避運動すると、かえって現場は混乱するでしょう。

 進路右に位置する艦船との衝突を回避するため、互いの動きが測り難い場合は、双方が面舵を切ることを定めているそうです。でもこれは原則であって、へたに面舵を切るとかえってぶつかる可能性が高まることもあります。今回の漁船のように、きわめて小型の船のケースでは、漁船の側に回避させるのがベストです。大型艦船の航跡によって転覆することもありますから、漁船たちは航跡そのものをかわす回避行動をとるのが一般的でしょう。

 いずれにしても、双方共に発見が遅れたのが致命的でしょう。現代の日本海軍の質的低下には目を覆いたくなります。かつての海軍の水雷部隊は、夜間洋上で数キロ先の敵艦を発見したそうですね。昔の艦隊勤務では、古参兵による兵隊いじめが横行していたそうですが、今はなくなっていることでしょう。それはいいことだと思いますが、士気の緩みはいただけません。


 で、石破大臣です。なんか官僚や制服組とのちぐはぐさが目立ちます。普通であれば、大臣は次官たち官僚からのレクチャーを受けて言動を決定します。その部分が欠けているように見受けられます。
 以前、防衛省幹部たちにGPS付携帯を持たせ、常に位置を把握するアイデアを提示しました。これなんか、大臣が勝手に言ってただけのようです。これはまずいです。多分、自衛隊幹部から総スカンをくらった惧れもあります。どうぞ、大臣の勝手になさってください、との声なき声が聞こえてきそうです。軍事オタクを自任する石破大臣には、以前から勝手に喋る傾向がありました。

 つい昨日の民主党の前原氏との質疑応答(毎日新聞より)

 前原氏 「漁船とぶつかるのは信じられない。自爆テロ船に対して脆弱だ」
 防衛相 「テロ船をきちんと把握できる体制で動かしているが、今回、なぜ考えられないことが起きたのか、検証する必要がある」


 この応答は本当に防衛省側の想定問答なのでしょうか。おおいに疑問です。テロ船を把握する体制って一体なんなの。そんなの聞いたこともありません。前原氏の言うような、漁船を偽装した自爆テロ船への対処なんぞ不可能です。
 日本の狭い海域で活動していれば、漁船や貨物船との交差は茶飯です。東京湾だけでなく、瀬戸内海も同様です。それらの船舶に対し、「本艦の2,000m以内に近づくな」と警告し、もしもに備えて機銃の照準を合わせようとでもいうのですかね。

 石破大臣は軍事の専門家を自任するばかりに、勝手に喋りすぎているのではないでしょうか。また、同時に官僚たちもレクチャーをサボっているとしか思えません。
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