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四百八拾   マスコミの反省の弁は大嘘(2010/10/17)
四百七拾九  今年の美術展は大豊作(2010/10/9)
四百七拾八  尖閣波高しU(2010/10/3)
四百七拾七  尖閣波高し(2010/9/25)
四百七拾六  液晶の実態が分からない(2010/9/18)
四百七拾五  AV環境元どおり(2010/9/11)
四百七拾四  HD録画、トホホな結末(2010/9/4)
四百七拾参  HD録画、次の手(2010/8/28)
四百七拾弐  ハイビジョンをキャプチャしよう(2010/8/22)
四百七拾壱  期待以上「第9地区」(2010/8/15)
四百七拾   相撲が国技って変(2010/8/7)
四百六拾九  オルセー美術館展2010(2010/7/31)
四百六拾八  竹内栖鳳(2010/7/24)
四百六拾七  ゲゲゲの女房 (2010/7/18)
四百六拾六  もしかして、広工大(2010/7/10)
四百六拾五  S.キングの「ドランのキャデラック」(2010/7/3)
四百六拾四  日本代表やるもんだ(2010/6/27)
四百六拾参  はやぶさ帰還(2010/6/19)
四百六拾弐  鳩山退陣(2010/6/12)
四百六拾壱  まんとくんのうた(2010/6/5)




四百八拾   マスコミの反省の弁は大嘘(2010/10/17)
 尖閣問題と政府の対応について、抗議デモが行われました。対して、中国側でも反日デモが起きています。この件に関して、マスコミには国内デモを報道しないという不可思議な現象が見られます。

 あちこちで書かれていることですが、私も某作家ブログに書き込みました。同じ内容なので、転載します。


 今朝の新聞を注目していました。我が家の新聞は某地方紙です。

 ・1面トップ「中国で大規模反日デモ−尖閣抗議、日系店を襲撃」
   解説記事
 ・2面「根強い反日感情裏付け−中国当局 抑え込みの方針」
 ・3面「負の連鎖 日中再び緊迫−反日デモ相次ぐ」
 ・社会面トップ「日本人出て行け−群集数千人、スーパー包囲」
  その下に小さく「中国大使館前でデモ、一時騒然」

 予想どおりの編集構成です。日本のマスメディアは、大陸介入を強く煽動したかつての過去を少しも反省していませんね。かつての報道姿勢に対して、幾度も反省の弁を述べましたが、結局口先だけです。

 中国の反日デモばかり報道すると、日本の弱腰や隠忍自重ばかりが際立ちます。フラストレーションが日本人の意識を先鋭化させると、政府の取るべき方策が狭まる恐れが出てきます。マスコミさんは、過去の重大な失敗を繰り返していると理解しているのかなあ。

 中国の反日デモは官製というか、当局の許容によって為されているのは間違いないでしょう。しかし、はたして胡錦濤政権の意図するものでしょうか。全人代を控え、難しい局面を出来させるのは本意でないはずです。

 江沢民や軍系統の後押しなのか、あるいは糞青に対するガス抜きなのか。いずれにしても、胡錦濤の望むところではないと思います。



 マスコミの夜郎自大っぷりなんぞ、あらためて書く必要もありませんね。しかし、70〜80年前と違って、国民は騙されませんよ。今度こそ、偏狭なナショナリズムに踊らされないよう、一人一人が監視して指摘し合いましょうぜ。
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四百七拾九  今年の美術展は大豊作(2010/10/9)
 美術鑑賞好きにとって、今年は最高の年です。夏に東京で開催された「オルセー美術館展2010」は、絶後の内容でした。また、初春から初夏にかけて、東京(京都)国立博物館で開催された「没後400年 特別展覧会 長谷川等伯」もまた極上でした。この二つは別格ですね。

 3年前の「狩野永徳展(京都国立博物館)」以来のビッグ展です。このときは本当に残念でした。行きたかったものの、仕事が立て込んでいたので見送りました。

 さらに今秋から初冬にかけては、私好みの展覧会が二つ控えています。「上村松園展」と「丸山応挙−空間の創造」です。
 上村松園‥‥東京国立近代美術館(9/7〜10/17)と京都国立近代美術館(11/2〜12/12)
 丸山応挙‥‥三井記念美術館(10/9〜11/28)

 この二人は見逃せません。で、10月の中旬を狙えば、東京で一挙に両者を観覧できると踏んだのですが、都合がつきません。
 11月の下旬なら大丈夫なので、東京で応挙を観た後、京都に移動して松園を観ることにします。


 私、上村松園の大ファンなのですが、未だ代表的な作品は実見していません。松園の美人画というか女性像には気品が満ち、凛とした格調に圧倒されます。印刷物からでさえ伝わってくる格調は、現物を前にしたらいかほどなのか。もう今から楽しみです。


 きっと展覧会は大混雑でしょう。なので、土日を避けるため、すでに休暇の段取りをすませました。来月が待ちきれません。
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四百七拾八  尖閣波高しU(2010/10/3)
 尖閣事件には、検察の判断やら、民主党の政策のブレやらもあり、議論は未だ止んでいません。いろいろ問題はあるでしょうけど、概観すると、今回の件は日本にとって有意義であったと考えています。

 前回と同様に、作家の大石英司氏のブログに書き込んだ内容を転載します。


 ここ数日間の報道に接して、今回の尖閣事件は、日本にとって大きなプラスであったのではないかと思えるようになってきました。
 北朝鮮関連でも、北が拉致を認めるまでは、マスコミは朝鮮総連に遠慮してというか、総連のえげつない抗議行動を恐れて、まともな報道をしていませんでした。それが一転、秋晴れのようにタブーが取り払われました。また、社民党さえも北を庇い立てする言辞を表立って表明できなくなりました。

 同じ構図が中国に対しても作用すると思われます。今まで、マスコミにしろ政治家にしろ、中国首脳に対して、臣下の礼を尽くすような対応でしたが、ついに桎梏から解き放たれるのではないでしょうか。
 江沢民が強力に推し進め、大きな成果を挙げてきた“反日教育”と日本の贖罪意識の利用もここまでかなと思います。

 今頃、江沢民は胡錦濤政権の失敗と断じて、あれこれ攻撃の手を練っているのではないかな。日本にとって、江沢民一派の復権はマイナスでしょう。胡錦濤を密かにバックアップするくらいが、日本の国益に適うんじゃないかなあ。

 今回の件が日本にとって有意義であったなどという説は少数派でしょう。総攻撃を覚悟しています。よろしく。


 ネトウヨのウォッチャーから、反論やら罵倒やらを覚悟していたものの、これといった反論もありませんした。ネトウヨ方面も結構冷静なんですね。

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四百七拾七  尖閣波高し(2010/9/25)
 ニュースは勿論、Webでもこの件で談論風発です。私が毎日ウォッチしている作家の大石英司氏のブログも、数日来議論が沸騰しています。特に、昨日の船長釈放を受けて、国士様が溢れています。

 本日の大石氏の記事「国士様がいっぱい」に、私も書き込みました。

>世間がこの手の土下座外交に批判的なのは仕方無いとしても、WBSの解説者までが「日本は圧力に屈した弱い国」みたいなことを言うのには驚きましたね。あんたら、普段は、臆面もなく中国の発展に便乗して景気回復とか言っておきながら、拝金主義なアカどもの汚れたケツを舐める覚悟も無く商売が出来るとでも思っていたのか。

 ここは肝心な点だと思います。中国に遵法意識なんぞ期待できませんから、突っ張りあった場合には、最終的に日本側が降りざるを得ません。あくまで筋を通すなら、中国に進出している企業が不利益を蒙ったり、市場から締め出されたりを覚悟することも必要でしょう。

 ただ、降りるにしろ、

>外交というのは、名を捨てて実を取る作業です。恫喝外交に屈したのは事実だし、後々これが日中関係に良い影響を及ぼすとはとても思えないし、最終的にこういう結果に落とすしかなかったにせよ、決着を急ぎすぎたとは思います。

 タイミングがよくなかったですね。中国にしても対立が先鋭化し、ことが大きくなると、日本以上に政府は苦境に立つでしょう。反政府運動が起こったり、江沢民一派や軍の厳しい非難も予想されます。日本の譲歩を有難く受け入れるタイミングもあるかと思うのですが。

>次の大綱のテーマになる島嶼防衛ですが、ぶっちゃけ予算を取るための方便に過ぎません。別に明日明後日、人民解放軍が着上陸する懸念なんてこれっぽっちも無かった。元帥のように、何を時代錯誤なことを言っているんだか、と嘲笑する人々も多かった。それが今回の事態で、堂々とお墨付きを貰ったんです。明日からは誰も「島嶼防衛」を笑えない。

 もしやるなら、北の部隊を削減して調整して欲しいなあ。北の部隊を整理する際の問題は、地元の雇用や経済への影響ですね。もう割り切らなきゃ仕方ないと思います。

>仙谷政権にした所で、少なくとも沖縄の外では、普天間問題を現行案で進めるために、大きな理由付けが出来たと言える。アメリカにとっては、これ以上望むべくもないベストな解決になったはずです。当分、海兵隊が沖縄に居続ける理由も、思いやり予算確保の理由も出来た。

 これ、腹立たしいんだなあ。尖閣を舞台に日中間で紛争が起こっても、アメリカが介入しないのは見えてるじゃん。「日中間の冷静な話し合いによる解決を望む」なんて声明を出したり、事態収拾のための仲介くらいはするでしょうけど。

>検察は、本来、外務省が被るべき案件を自分らのせいにされて迷惑だろうけれど、それとて、FD改竄問題で、仙谷法務大臣に借りが出来たわけです。いったいこの件で誰か損をしたのか?

 今回の件を自民党は国会で追求するとか言っているけど、その際に外務省は事態の解決に向けてどんな対応をしたのか確認して欲しい。対中国、対アメリカに関する外務省の鵺っぷりは、本当に始末に負えない。その鵺ざまを、相手に対して発揮してくれればいいんだけど。

>中共の恫喝に屈して土下座外交を繰り広げた仙谷政権は誠にけしからん! と顔を真っ赤にしつつも、笑いが止まらないじゃないですか? あとは、このちょっと無理筋な辻褄合わせに関して国会をどう乗り切るかで、自民党政権だって同じ対応になっただろうことを考えると、それも一過性で終わりますよ。みんな大人だもんw。自民党は今更、北京に楯突けないでしょう。脅せば日本は言うことを聞く国という恫喝癖を付けたのは自民党政権なんだから。

 仙谷さんを幣原喜重郎に擬えるのは幣原さんに失礼だけども、反中世論の高まりに流されないよう、政府関係者には先人の歩みを参考にしていただきたいです。国民の側も、“暴支膺懲”などと叫んで、政府や軍部を誤らせた祖父(曽祖父)世代の真似をしないよう自戒しましょう。

 中国みたいな国が相手だと、ときには居留民の安否に関わることが起こるでしょう。なにせ、前歴がいろいろありますから。その際の居留民保護には限界があると思います。巻き込まれた方には気の毒ですが、見殺しもあって然るべきと考えます。フジタ社員の拘束を聞いたとき、満州事変前夜の中村震太郎大尉殺害事件を連想してしました。


 尖閣問題について書こうと思ったけど、言いたいことは大石氏のブログに書き込んだので、それを転載します。

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四百七拾六  液晶の実態が分からない(2010/9/18)
 FORIS FX2431(EIZO)に失望して、先週から再びLCD-TV241XWR(I-Oデータ)に変更しています。両者の実力差は半端じゃありません。

 世間一般の評価というか、風評はEIZOこそが第一人者というものでしょう。私もそんな風に認識していました。しかし、聞くと見るとは大違いで、EIZOのあまりなプロダクトに怒りが収まりません。同じTFTの24インチパネルで価格も10万円弱と同じながら、比較が成り立たないくらいの差です。

 I-Oデータのモニタを買ったのは3年半前で、製品そのものは4年前の発売です。EIZOのモニタは昨年の発売で、3年の差があります。でありながら、表示品質は圧倒的にI-Oデータが勝っています。
 EIZOのカタログには、液晶パネルに関するあれやこれやの新技術が謳われており、なんだか素晴らしい製品に思えてきます。一方のI-Oデータのカタログには、能書きの類は書かれていません。まさに、カタログスペックを信じちゃ駄目よの典型です。

 以前にも、液晶ディスプレイは進歩しているのか で書きましたが、液晶パネルは新しいからといって良くなっているとは限らないのです。むしろ、どれだけコストを掛けているかがプロダクトの質に反映していると思います。私は未だにノート・パソコンの液晶で、過去ログに書いた富士通の2000年モデルを超えるプロダクトを知りません。
 私が愛用しているLCD-TV241XWR(I-Oデータ)もまた、そのような埋もれた逸品なのかもしれません。

 一応、LCD-TV241XWR(I-Oデータ)とFORIS FX2431(EIZO)を比較してみます。

 価格:発売時期に3年の差があるので、CPはI-Oが上
   LCD-TV241XWR >  FORIS FX2431
 PC表示:ハードウェア・キャリブレーションを行えば同じ結果が得られる
   LCD-TV241XWR = FORIS FX2431
 TV表示:EIZOは基本レベルを満たしていない
   LCD-TV241XWR >> FORIS FX2431
 入力端子:I-OはD4、EIOZOはHDMI装備
   LCD-TV241XWR =  FORIS FX2431
 スピーカー:I-Oは外部スピーカー不要。EIZOはクソ
   LCD-TV241XWR >> FORIS FX2431
 パネル調整項目:I-Oは6,500Kまで、RGBの個別調整不可。EIZOは5,000Kまで
   LCD-TV241XWR << FORIS FX2431
 ケーブル・アクセス:I-Oは下面、EIZOは裏面
   LCD-TV241XWR <  FORIS FX2431
 入力切替レスポンス:EIZOは家電製品として失格
   LCD-TV241XWR >  FORIS FX2431

 ※ この比較は、私の主観によるものです

 こんな比較を誰かがアップしてくれていたら、私もEIZOを買うことはなかったのに。
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四百七拾五  AV環境元どおり(2010/9/11)
 EIZOのモニタはどうにもなりません。根本的に質が悪いとしかいいようがありません。この1週間で液晶もある程度安定したと思われます。この間、TV表示のカスタマイズ設定で私好みの色合いに近づくよう腐心しました。でも、満足できません。
  • カタログスペックはともかく、コントラスト比が小さいためか、眠たい映像から抜け切れない。
  • 電源投入後、時間が経つとパネルの表示ムラが目立ちだす。
  • 入力切替に時間がかかりすぎる。PCからTVへの切替が遅く、4〜10秒ほどかかる。
  • EIZOのモニタも上級機であれば、バランスよく仕上がっているそうで、ハードウェア・キャリブレーションを行っても、補正量が極めて少なく、しかもRGBの補正カーブが見事に重なっている。この機種はかなり優秀とはいえ、高輝度部分でRGBカーブのずれが目立つ。
  • スピーカーが貧弱である。見た目のデザイン優先で、カスみたいなシロモノである。
 なんとかTVとしても使えないかと、いろいろ画質調整を重ねましたが満足できません。調整する際のターゲットは肌色です。日本人の肌、欧米人の肌、それぞれが自然な色合いになるよう試行錯誤しましたが、結局諦めました。調整しきれなかったのは、パネルそのものの限界というか仕様なのでしょう。
  • 色温度‥‥高いと青みが強くなり、下げると赤み(黄み)が強まる。
  • RGBのバランス調整‥‥色温度調整とセットで行う。
  • 輝度‥‥ソースが伝えたいであろうシーンの明るさを調整する。
  • コントラスト‥‥根本的に小さいため、どうにもならない。下手に大きくすると白とびや黒つぶれが生じる。
 HDキャプチャカードが使えない以上、EIZOのモニタを使う理由がありません。本日元どおり、I-Oデータのモニタに入れ替えました。

 EIZO神話は虚像でした。高額な上級機はきっと素晴らしいのでしょう。私が買った機種はAV普及品なのでショボイ仕様となっているのか。いえ、これだって他社製品と比較するとかなり高額です。それだけに許せない気分です。
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四百七拾四  HD録画、トホホな結末(2010/9/4)
 EIZOの24インチモニタ(FORIS FX2431)が届いたので、セットアップを行いました。接続関係はすべてクリアできました。使い慣れたI-Oデータのモニタは別室のSTBに繋ぎまして、我が家のTVはすべてフルHD対応となりました。

 古いブラウン管TVは、近所の販売店に始末を依頼しました。リサイクル費用は5千円弱とあって、痛い出費でした。こんなに高額だということは、きっとリサイクル・ビジネスで潤っている者が存在していることでしょう。


 EIZOのTV映像の出力品質には不満がありますです。一方、PC出力に問題はありません。モニタの実力を本当に発揮させるには、ハードウェア・キャリブレーションが必須です。逆を言うと、きちんとキャリブレーションを行えば、大抵のモニタは満足できるレベルに達します。
 今後、ハードウェア・キャリブレーションを頻繁に行う予定なので、思い切ってi1ディスプレイ2を購入しました。以前のi1に比べ、部品の簡略化で以ってコストダウンを図っています。価格は27,000円ほどです。以前のモデルは4万円強でしたから。

 EIZOのモニタにキャリブレーションを施すと、I-Oデータのパネルとまったく同じ画面が得られました。これは当然のことですけどね。

 問題は、TVの出力映像です。なんかしっくりきません。映像モードとして用意されている「スタンダード」「シネマ」「ゲーム」「カスタム(HDMI)」「ダイナミック」いずれも満足できません。やはりEIZOは家電メーカーとしてのノウハウが不足しています。上記モードのパラメータは、いずれもユーザの感覚にフィットしていません。
 私は「カスタム(HDMI)」で、色温度を9,300Kから6,500Kに変更しました。グラフィックの仕事をしているだけに、6,500Kの色味に慣れているためです。

 どうも輝度とコントラストが最適値になっていないように思われます。もう少し機器が安定してから、ベストなポイントを追い込もうと考えています。PC出力のキャリブレーションも、どうにもしっくりきません。きっと機器のエージングが不足しているためでしょう。少なくとも数百時間は稼動させないと、安定しないと思います。
 また意外だったのは、画面のムラが多いことです。EIZOのモニタは表示回路に定評がありますが、AVモデルとあってか、かなり手抜きされています。キャリブレーションを行った際に、センサーをどこに配置するか悩みました。画面中央、左右、上下でかなり色味に差が生じています。他社製品に比べて高額なくせに、不出来なパネルですよ。評論家のレビューなんか信じちゃ駄目です。
 幸い、手元にi1ディスプレイ2があるので、いつでも調整が効きます。この安心感は堪えられません。

 あと、EIZOのモニタは、入力切替やチャンネル切替に時間がかかります。特に音声の切替は、遅すぎます。やはり、家電メーカーの製品と違って、日常の使用感を煮詰める作業がおざなりです。

 で、肝心のHD録画の件です。結論を言うと、大失敗でした。HD映像のほとんどが著作権保護されており、キャプチャ入力のプレビューはできるものの、録画はできません。まったくの無駄骨でした。このカードは、HDカメラやゲーム機器からのHD映像をキャプチャするのが主目的なのでしょう。もっとよく調べとくんだったなあ。

 I・Oデータのキャプチャカードの仕様が自環境のみでの再生を可能としているのは、コピーを無効にするためなのでしょう。録画開始時に示される「暗号化を開始します」の意は、他環境で再生させない理由からなのでしょう。やっと理解できました。

 それでも納得のいかない現象があります。MONSTER X2では、HD映像を録画しようとすると拒否されますが、SD映像はすんなり録画できます。でも、I・Oだと、HDもSDもすべて暗号化されます。なんか、話に整合性がありません。


 仕方なく、二つのキャプチャ・カードを利用するように設定しています。あ〜あ、トホホな結末でした。
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四百七拾参  HD録画、次の手(2010/8/28)
 先週購入したHDキャプチャ・カードを設定しました。CATVのSTB出力は、HDMI、D4、S-VHS、コンポジットです。
 現在の接続は下のとおりです。
 D4→モニタ
 S-VHS→I-O DATA製キャプチャ・カード

 MONSTER X2の入力端子は、HDMIとD4です。D4はモニタに使っているため、HDMIで接続することにしました。パソコン背面やSTBには、信号ケーブルが錯綜しているので、シールドに手間をかけたビクターの高品位品を用意しました。
 予想どおり表示されません。デジタルは著作権保護されているため、表示されないのです。試しにD4で接続すると、しっかり表示されました。

 となると、モニタを変更するしかありません。現行モニタはD4やDVI-D端子はあるものの、HDMIを装備していません。
 検討要件は以下のとおりです。
 ・24インチ
 ・WUXGA(1920*1200)
 ・TFTパネル
 ・入力端子:HDMI、D4、DVI-D
 ・スピーカー内蔵
 これらの要件を満たしているモニタは、EIZOのFORIS FX2431と三菱のMDT243WGUだけでした。どちらにするか悩ましいところですが、グラフィック用途にも使用することからEIZOにしました。で、先ほどNETで一番安かった通信販売店に購入を申し込んだところです。

 いやまったくAVとデジタルの相性は難しいです。しかもパソコンをAVのベースにするとなると、余計な要因が増えますから大変です。皆さんは私のようなヘマをせずに選択してください。
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四百七拾弐  ハイビジョンをキャプチャしよう(2010/8/22)
 私が利用しているキャプチャ・カードは、720*480でしか取り込みできません。せっかくのHD映像を録画しても、あまり気分よく再生できません。
 さらにもう一点問題があります。I-O DATA製のキャプチャカードは、仮にMP2で保存してもデータに汎用性がありません。再生できるのは、録画したパソコン環境だけなのです。いえ、アナログ・ソースであれば可能ですが、デジタル・ソースだと駄目なのです。結局、ケーブルTV経由で録画したファイルは、パソコンを買い換えると見ることができません。I-Oさんの仕様には腹が立ちます。

 腹を立ててもものごとは解決しません。そこで、ハイビジョン映像の取り込みと兼ねて、I-O以外のキャプチャ・カードを導入することにしました。
 いろいろ調べましたが難しいですね。当方の希望に沿う機種は存在しません。唯一仕様を完全に満たしていたのはプロ用でした。パソコンが1台買えるくらい高額です。そこまでして欲しくはありませんし。

 そこで、映像入力仕様に不満があるものの、SK-netのMONSTER X2を購入しました。購入先はネットで調べた格安店です。数日前に届きましたが、HDMIケーブルが手元にないので設定は後日にします。

 映像入力はHDMIとD4端子です。ケーブルTVのSTBに備わっているD4端子は、モニタへの接続に使用済みです。そうすると、HDMIで接続することになります。まだ接続していないのでなんとも言えませんが、著作権保護されていると、このカードでは表示されないそうです。

 さてさて人柱となってチェックしてみましょう。来週にはご報告できるでしょう。駄目だったら凹むだろうな。
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四百七拾壱  期待以上「第9地区」(2010/8/15)
 「第9地区」の評判は聞いていました。もろに私好みのプロットなので、レンタル開始を楽しみにしていました。で、本日ゲットしました。

 主人公のビカス・ファン・デ・メルヴェは、南アフリカの大企業であるNMUのエイリアン課の職員です。NMUはエイリアン管理の他にも武器製造や遺伝子研究部門、さらには私設軍隊まで所有する大企業です。
 エイリアンの居住区移転の責任者となったビカスは、移転承諾作業の中でエイリアンのエネルギーを浴びます。その結果、エイリアンのDNAが体内に生成されて変身が始まります。

(C) Warner Bros


 ビガスは小役人タイプで、昇任に浮かれる小さな人間です。この主人公がラストで、まるでジョン・マクレーンのようなタフガイに変貌します。


 変貌の秘密はエイリアンのDNAです。エイリアンの武器はDNAとリンクしているため、人間が作動させることができません。しかし、ビガスは人間からエイリアンへの変身途中とあって、強力な武器を使いこなせるようになります。NMUはエイリアンの武器を実用化するため、ビガスの身体を手に入れようとします。


 このシーンは「Day Of The Dead」のラストのオマージュです。


 ビガスの活躍でエイリアンは故郷へと旅立ちました。いえ、そもそもビガスが余計なことをしなければ、平和裡にエイリアンは地球を離れることができたのですがね。


 これがラストシーンです。この“エビ”が何を表しているかは、見てのお楽しみです。


 とにかく意表を突く展開の連続です。この映画は低予算で制作されたそうですが、映画の面白さは予算じゃないですね。斬新なアイデアと斬新な演出こそが肝です。「第9地区」の、展開が読めない面白さは「アバター」以上です。
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四百七拾   相撲が国技って変(2010/8/7)
 相撲界は相も変わらず不祥事続きです。今の相撲協会のトップは武蔵川理事長ですが、お粗末なトップです。野球賭博が明らかになった際の理事長の記者会見はグロテスクでした。今日、企業や公共団体において、コンプライアンス(法令順守)やCSR(Corporate Social Responsibility=企業の社会的責任)が強く問われています。
 本来であれば、武蔵川理事長は自分自身や相撲界自身を厳しく問い詰めなければならないのに、他人ごとのような態度で臨み、記者からの詰問に逆切れしていました。あんな対応、トップとして普通ありえないですよ。

 相撲取り上がりなので仕方ないかとは思います。かつて大鵬、柏戸の両横綱が拳銃を密輸入し、後に隅田川に捨てた事件がありました。あのとき、たしかお咎めはなかったかと記憶しています。そのような相撲界に育ち、汚水にどっぷりですから、事態の喫緊状況が理解できていなかったのでしょう。


 相撲には必ず国技の冠がつきます。私はこれが不愉快です。まず、相撲を国技と称する根拠はありません。相撲協会が国技であると連呼するのは僭称というべきです。法令に定めはありませんからね。じゃあ、法令はともかく、実績や実態があるかといえば、そんなの何もありゃしません。

 歴史を紐解くと、国技に相応しいのは圧倒的に剣道です。剣道を国技として位置づけることに異論のある方はいないでしょう。
 あるいは、近代以後を対象にするなら、柔道(柔術)となります。特に戦前の昭和期が最盛です。軍国主義に利用された側面もありますが、昭和10年前後の柔道人口を数百万人と推計するデータもあります。講道館に加え、京都武徳会、高専、さらに柔術諸流派があり、まさに国技としての実績と格が認められます。


 相撲協会は、古代から相撲が神事の添え物だったことを理由に挙げて、国技に相応しいとしています。いくらなんでも、これは無理筋でしょう。神事の奉納ごとはいろいろあります。御輿、獅子、流鏑馬、神楽舞などなど。これらは現在に至るも、日本全国津々浦々で連綿と伝えられています。奉納相撲なんて、むしろ寂れているじゃないかな。

 相撲はあくまで娯楽としての興行として生き延びてきたのだし、国技などと称するしろものではありません。相撲協会も国技などと僭称せず、商業興行としてやっていけばいいのです。また、公益法人を取り下げましょう。そうすれば、世間から責任を問われることもありませんよ。
 未成年者の飲酒、所得申告のいいかげんさ、懸賞金という名の賭け行為、こんなのを公益法人として認可しているとは、不適切きわまりない話です。

 国技の名と公益法人としての特権を捨てれば、すべてがすっきりしますよ。一度考えてみませんか、日本相撲協会殿。
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四百六拾九  オルセー美術館展2010(2010/7/31)
 フランスのオルセー美術館は、世界的にも屈指の美術館であります。昨年から改装工事に着手している機会を捉え、所蔵作品100点以上が国立新美術館で展示されています。5月26日から8月16日までが展示期間です。

 「美の巨人」「世界の名画」「日曜美術館」「ぶらぶら美術・博物館」など、TVの美術番組では、オルセー美術館関係の作家や作品が次々に採り上げられました。それらの番組を見ながら、もう期待は高まるばかりでした。

 訪問機会をずっと窺っていたものの、東京は猛暑続きで、とても足を踏み入れる気になりませんでした。昨日、前線が関東地域を覆ったのを受け、勇んで飛行機に乗りました。


 素晴らしい展覧会でした。高額な往復航空運賃も惜しくありません。今夏最大のイベントというか、自分へのご褒美となりました。本来であれば、フランスでしか観ることのできない名作群が一堂に会していたのですから。

 歴史に残る名作群の中から、以下に一部だけご紹介します。

 (C) Muse'e d'Orsay
 まずは、モネの「日傘の女性」と「ロンドン国会議事堂」です。




 シニャックやスーラ、ピサロの点描は、やたら女性軍が群がって近寄ることができませんでした。

 そのかわり、セザンヌは間近で堪能しました。セザンヌに影響されたピカソ、ドニ、セリュジュなどは略します。


 ゴッホとゴーギャンも人気でしたね。




 ロートレックも女性に人気でした。おばちゃん連中の薀蓄合戦のうざかったこと。


 印象派はサロンにも影響を与えました。サージェントの肖像画です。


 個人的に楽しみにしていたボナールの「テラス婦人」です。


 ルソーの「蛇使いの女」です。大作の「戦争」も並置されていました。



 覚悟はしていたものの、大混雑には参りました。これほどの展覧会であれば、もっと広い会場を使うべきです。広ければ作品ごとの間隔をたっぷり取ることができ、余裕をもって鑑賞できます。それでも春に開催された「長谷川等伯展」に比べれば、ずっとマシです。京都国立博物館は身動きにも困るほどの狭さでしたから。

 春先に地元で開催された「伊藤若冲展」は、ガラガラでした。ほとんど独り占め状態で、なんの気兼ねもありませんでした。観覧者より会場職員の方が多かったくらいです。
 なにせ、金比羅さん中腹の奥書院が会場とあって、長い階段を登る必要がありました。私も歳です。金比羅参内でへたり込んだのは初めての経験でした。


 なんか未だに夢の中にいるような気分です。絵画が与えてくれる感動は大したものです。東京住まいなら何度もリピート鑑賞できるのですが、田舎だと苦労しますよ。
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四百六拾八  竹内栖鳳(2010/7/24)
 本日の「美の巨人」で、ついに竹内栖鳳が採り上げられました。私、竹内栖鳳が大好きです。日本画家では、上村松園や川合玉堂、結城素明、前田青邨らと並んで大ファンです。

 今回のこの一枚は、「羅馬之図屏風」です。西洋絵画の技法を水墨画と融合させたとかで、そこに至る経緯を紹介してくれました。
(C) TV東京


 下図は、栖鳳23歳のときの絵だそうです。信じられないテクニックです。23歳にして極めています。こういう絵を見せられると、才能というものの重要性を思い知らされます。


 細部はこうなっています。鯉の鱗に注目してください。栖鳳の鯉は極上です。地元の某宝物館に栖鳳の鯉の絵が展示されています。私は高校生時分に鑑賞して以来のファンです。


 下図は、「薫風遊鹿図」です。栖鳳の目指す“写意”が見事に切り取られています。


 細部をご覧ください。パーフェクトな技法です。






 栖鳳がヨーロッパに半年間遊学し、西洋絵画から学んだ技法を取り入れて描いた水墨画「ヴェニスの月」です。明確な形体と遠近感に、その成果が看て取れます。




 う〜ん、竹内栖鳳は文句なしに近代日本画の巨人ですね。上に置いた「羅馬之図屏風」は、10年前に発見されたそうで、いずれ重要文化財に指定されるのではないでしょうか。大作なので、機会をみて現物を鑑賞したいと思います。TVの画面や印刷物では、とても堪能するのは無理です。細部にまで技巧が凝らされていますから。
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四百六拾七  ゲゲゲの女房(2010/7/18)
 NHKの連続テレビ小説にハマっています。話題のというか、話題になっているかどうか知りませんけど、「ゲゲゲの女房」が面白くて。

(C) NHK




 放映時間は朝と昼なので、基本的に縁のない番組ですけど、BSだと夜に放映してくれます。ここのとところ、放映時間に帰宅できるので、楽しみにしています。

 昭和40年頃なのでしょう。少年マガジンの依頼で、「墓場の鬼太郎」の連載が開始されたところです。この時期は、「巨人の星」や「あしたのジョー」「8マン」などが誌面を飾っていた頃です。
 私の小学生時代そのものです。数年後には、少年マガジンはターゲットを大学生に絞り、変貌しますが。

 私がこの番組を観始めたのは、やはり水木しげる氏が成長してゆく様に興味があるためです。水木氏が貸本漫画から雑誌に居を移したのは、30年代終盤からです。「ガロ」や学習雑誌に連載を始め、私が水木氏の漫画を知ったのもこの時期です。

 ドラマの水木氏はえらい男前ですね。ご本人とは似ても似つかないというか。できれば、リアルな伝記になるような俳優を選択していただきたかったです。



 水木氏もこの番組には協力的です。キャラクタ・スケッチや原稿の再現に手間をかけています。これは「テレビくん」の生原稿の再現です。



 この後、「ゲゲゲの鬼太郎」や「悪魔くん」の連載も始まるでしょう。そのあたりの経緯を楽しみにしているところです。

 NHKの連続テレビ小説をちゃんと観るのは、就学前に観た「おはなはん」以来です。今回の「ゲゲゲの女房」は、ひさびさのヒットではないでしょうか。いえ、世間の評価は全然知らないのですが。
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四百六拾六  もしかして、広工大(2010/7/10)
 最近、お気に入りのCMがあります。広島工業大学の「もしかして、広工大」です。中国と四国地方限定なので、他地域の方は初見でしょう。

 男子編と女子編があり、お薦めは女子編です。最初見たとき、やられた!って思いました。

 機械加工の現場を見学する高校生たち
 田中さんのアップと「女子なのに、変ですか?」のキャプション
 メカの動作を思いつめたように見つめ、「かっこいい」と呟きながら失神気味
 友人女子、挙手して「あのお、田中さんが鼻血出ました」
 田中さん、顔を逸らしてテッシュを鼻にねじ込みながら「大丈夫、大丈夫」
 このとき、「もしかして広工大」のタイトル

 女子編は、女性がメカに憧れる意外さの面白さです。このようなシチュエーションは、普通はアイドルであったり、スイーツであったり、ファッションなわけです。それをメカに置き換えるセンスが光っています。

 これに比べたら、男子編はもうひとつです。メカ好きの男が機械をばらすのはありきたりです。で、未熟なうちは、修理ができず、もとどおりに組み立てられないのも当たり前の風景です。
 女子編のひねりに肩を並べるには、もっと意外性が必要でしょう。それでもメカ好きの男にとっては、切ない琴線に触れる映像です。


 大手前大学でもオープンキャパスのCMを放映しています。「まじめだけじゃない」のキャッチで、変わった演出ですけど、つまんない映像です。こちらのCM効果は、期待できないんじゃないかなあ。
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四百六拾五  S.キングの「ドランのキャデラック」(2010/7/3)
 本日、スティーブン・キングの「ドランのキャデラック」をレンタルで観劇しました。この作品は4年前に出版された短編を映画化したものです。
 キングの劇場映画の出来栄えは、大半がいまいちです。むしろ、TV局が制作したTV用映画の方に傑作が多いです。今回の「ドランのキャデラック」も例外ではありません。

 その原因ははっきりしています。TV映画のシナリオは原作に忠実なケースが多く、劇場映画はオリジナリティを演出しようとして失敗しています。キングのストーリーや演出は極上なのに、凡百のライターが手を加えてレベルアップするわけもありません。

 本作は誰もがアッと言うネタを素材にしています。キングはそのネタを有効なものにするため、枝葉をつけ加えて粉飾しているのです。映画版では、クライマックスに至る肝心のプロセスがおざなりであるため、いまいち盛り上がりません。

 アッというネタが何か、ここでは申し上げられません。映像を紹介しますので、想像をたくましくしてください。

(C) Cadillac Prairier Productions, Inc






 端的に言って復讐譚なのですが、非力な市民が重武装したマフィアに対抗するアイデアを本当に実行する話です。
 夢物語を実現するには、地道な下拵えが必要です。キングはその過程を丹念に描いているのです。なのに、浅薄なシナリオ・ライターは端折っちゃうんだなあ。代わりに、本筋と関係ない要素を書き加えて散漫にしています。

 なんでキングの意図が理解できないのかなあ。一昨年公開された「ミスト(霧)」でも、軽薄なラストに腹が立ちました。ここはやはり、TV局制作の新作を待ちましょう。
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四百六拾四  日本代表やるもんだ(2010/6/27)
 南アW杯がたけなわです。日本は予選リーグを2勝で突破しました。勝ちの内容が素晴らしかったようですね。

 私はサッカーがまったく分からないので、適当なことしか書けません。それでも、デンマーク戦のFKはめったに見られないくらい鮮やかなものでした。海外の評価も高いみたいですね。

 短期決戦ではこのようなこともあるのでしょう。日本はFIFAランキング45位とかで、望外の結果です。一方で、フランスやイタリアが最下位とはびっくりしました。イングランドもやっとこさだし、怖いものです。
 こういうことがあるというのは、サッカーは紛れがある競技だということです。野球にも似た面があります。逆に格闘技では、こういう紛れはめったに起こりません。
 ボクシングでは、世界ランキング外の選手は王者に挑戦できません。仮に挑戦しても、絶対に勝てませんから。大相撲でも同様でしょう。幕下が幕内上位と立ち会っても絶対に勝てません。番狂わせというのは、上位者がよほど舐めてかかってコンディションづくりに失敗したか、集中を欠くなどのポカをやったときだけです。


 私は普段格闘技ばかり観ているので、W杯の日本代表は全敗必至と予想していました。だって、ランキング45位でっせ。誰かのブログでFIFAランキングを国内ランクに置き換えていました。するとオランダ(4位)vs日本戦の構図は、浦和レッズvsツエーゲン金沢(Jリーグ外の地域リーグとかでよく知りません)に該当するそうです。そりゃ勝てるわけがありません。これで浦和が負けたら、浦和はチームを解散するくらいの恥です。

 オランダはともかくとしても、カメルーン(19位)やデンマーク(35位)だって格が違っています。よくぞ勝てたものです。素直に拍手します。決勝リーグを楽しみにしています。期待はしていませんけど。
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四百六拾参  はやぶさ帰還(2010/6/19)
 はやぶさが7年ぶりに帰還しました。先週の日曜日は、夕刻あたりから心が浮き立って待ちきれませんでした。

 はやぶさが大気圏に突入する映像は、和歌山大学やNASAが狙っていました。和歌山大学のStream映像を見るべく接続を試みましたが、まったく接続できませんでした。2時間ほど繋ぎっぱなしで待機しましたが、結局駄目でした。なにしろ世界中の好事家が楽しみにしていたわけですからね。

 11時過ぎからは、地上波や衛星各局のチャンネルを切り替えて生中継映像を探しました。ちょうどワールドカップのカメルーン戦を翌日に控えているとあって、どこの局も無視してくれました。
 イギリスのBBCなんかニュースで生中継したというのに、肝心の日本のTV局が放映しないなんてふざけています。サッカーなんぞ興味ないっちゅうんじゃ。

 12時前、NHKが臨時ではやぶさのカプセル放出と再突入を映像なしで伝えただけでした。後で知ったのですが、NHKは撮影クルーをオーストラリアに派遣していたんですね。なんで生中継しない。おいNHK、もう受信料を払わないぞ。

 和歌山大学の撮影機材は、プロ用ではありましょうが、業務用ではありません。NHKと比べるとやはりクオリティが違っています。NHKが使っているカメラは数千万円のものでしょう。
 そのNHKの上をいくのがNASAです。NASAの撮影チームは、DC10に搭乗して16台のカメラで狙ったそうです。さすがにいい映像を残してくれました。人類の財産ともなる映像です。本来であれば、日本がやらなければいけないことです。


 Webには、はやぶさの帰還を祝う作品が花盛りです。なかでも秀逸なのがこれです。
 [drawr] すこっち - 2010-06-13 12:35:13

 私、年甲斐もなく、うるうるきました。今の若い者もいい感性を持っていますね。感心しました。
 さっそく中国の百度(バイドゥ)にも翻訳版がアップされ、大陸の方々もはやぶさの帰還に感動していました。

 何度も言いますが、外国でさえ快挙を讃えているというのに、日本のマスコミのサッカー狂いはなんなんだ。
 はやぶさがカプセルを放出した後、光芒を放って燃え尽きる様の美しさは例えようもありません。カメルーン戦の美しくもない勝利なんぞ、足元にも及ぶまいに。
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四百六拾弐  鳩山退陣(2010/6/12)
 鳩山首相が無様な退陣劇を演じました。普天間移設問題をグダグダにした責任を取っての辞任でした。他にも金の問題を挙げていましたが、そんなのは今さらです。参議院選挙に向けてのイメージ刷新が目的であるのは明らかでした。

 普天間移設については、結局なにもできませんでした。いえ、海兵隊の存在について、国民の間に議論を提示したのは意義がありましたね。

 おかげで、いろいろ面白い構図を焙り出してくれました。これまで海兵隊の存在意義について、抑止力を理由とする論はありませんでした。今回、存在理由が問われるや、アメリカはなんだかんだと苦し紛れの説明を繰り返しました。
 中台有事に備えているだの、北崩壊時の核の確保だの、島嶼防衛だの、いいかげんな話が盛りだくさんでした。

 アメリカ側としては、居座るために適当な話をでっちあげるでしょう。不愉快なのは、マスコミや自民党などの日本側がそれを言うことです。アメリカの走狗ですね。政府内では、昔から一貫して外務省が暗躍してきました。鳩山総理のアドバイザを務めていた岡本行夫氏は、元外務省の北米畑で、典型的な在日米軍歓迎論者です。こんな男の言うことを有り難がってはだめですよ。

 沖縄訪問時に「海兵隊の抑止力について、認識を新たにした」などと発言しました。あれは絶対に口にしてはいけないことです。歴代総理だけでなく、政府関係者であれを言った人間はいません。よりによって、海外か県外移転を希望する鳩山氏が発言するとは思いもしませんでした。
 この罪は重いです。あまりに軽率な発言でした。今後の日米間の交渉にも影を落とす問題発言です。

 海兵隊の存在理由は、東アジアから中東まで対象にした即応部隊です。ただし誤解してはいけないのは、第二次世界大戦での先遣上陸任務の類ではありません。紛争地域での在留アメリカ人救出や拠点確保程度の話です。本格的な侵攻に際して、正面衝突する任務ではありません。

 ですから、海兵隊が日本にあるからといって、抑止力は期待できません。まして、日本自体に対する抑止力なんて関係ないですよ。
 仮に中国軍が尖閣に上陸しても、アメリカは動きません。これは自衛隊の仕事であり、アメリカに期待するなんてナイーブ過ぎます。

 今回の普天間移設に関する日米合意はくだらない内容です。辺野古に建設する飛行場は、1,800m級を複数でっせ。舐めとんかい、と思わず叫びたくなります。グアム移転分については、日本側が基地整備費の6割を負担しなければいけません。今さらぼやいても仕方ないけど、日本は未だにアメリカの植民地ですね。
 しかも、今回の合意文では、今までになかったグアム基地の燃料費負担が盛り込まれています。「再生可能エネルギーの技術を導入する方法」との環境名目ですが、実態は燃料費にあてがわれると考えられます。しかも、後年度にまで至る恒久負担でしょう。

 このような状況を打開するには、沖縄県民の怒りしかありません。県民が市長や知事を動かし、基地受け入れを拒否し続けるしかありません。そのエネルギーを背景に、日米安保を見直すのが王道でしょう。
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四百六拾壱  まんとくんのうた(2010/6/5)
 奈良県が開催している「平城遷都1300年祭」のキャラクタが話題になりました。公式キャラは皆様ご存知の「せんとくん」です。このキャラクタ・デザイン選定の経緯が不透明ということから、市民有志が独自キャラ「まんとくん」を選出しました。



 現在も市内各所では両方のキャラが並立しているそうです。この件のごたごたを皮肉って、「5万人から選ばれた“まんとくん”、500万円で選ばれた“せんとくん”」との見方があります。

 私も初見で“せんとくん”の角はないだろう、との感想を持ちました。対して、“まんとくん”はインパクトこそ欠けるものの、少なくとも嫌う理由がありません。

 この後、ネーミングやテーマ曲も決まりました。“せんとくん”は呪われているというか、ネーミングでもすったもんだがありました。

 で、皆さんに知っていただきたいのは、“まんとくん”のテーマ曲です。市民有志の手になる「まんとくんのうた」は、名曲の資格があるのではないでしょうか。知らない方は、ぜひとも聞いてください。歌詞も素敵ですよ。

 まんとくんのうた♪

 作詞   寮 美千子
 作曲・歌 清田 愛未
そらとぶまんと
じかんをこえて
すてきなみらいを
みんなでちえを

やまんとまんと
どんとどんと


あかいぼうしの
じだいをこえて
とおいむかしに
かしこいちえが

繰り返し

しかのひづめの
のやまをこえて
ないてるこどもに
おとしよりには

繰り返し

きいろいからだの
ときのかなたを
あかしんごうに
みどりのちきゅうを

繰り返し

つのはすてきな
みんなのこえを
しあわせはこぶ
いっしょけんめい

繰り返し

みんなのみかた
じくうをこえて
とおいみらいへ
おもいではこぶ

繰り返し
なんとなんと
いいせかいを
まんとくん
とんできた
つくるため
だしあおう

まんとくん
どんとこい


まんとくん
やってきた
まなんだら
わいてくる



まんとくん
かけてゆく
やさしくて
しんせつさ



まんとくん
みつめてる
なるまえに
まもるため



アンテナさ
ききながら
ほうほうを
かんがえる



まんとくん
がんばるぞ
うつくしい
まんとくん


なんとか
つくろう!

 私はこれを聴いて、一遍で好きになりました。ついでに「せんとくんなら知っている」もお聴きください。なんか舐めているというか、ちゃらいというか、まんとくんの品位とは対照的でしょう。皆さんなら、どちらを支持します。

注:“まんとくん”のキャラや歌は、商用利用でなければ、使用制限がありません。
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