多分下記のように分類される食べ方は、恐るべきさぬきうどん特有のものでしょう。
【1.かけ(どんぶり系)うどんの種類】
しょうゆうどんから、ひやあつ、かけうどんまで、基本的に薬味はネギだけです。 〔表1〕
かけうどんの組み合せ | しょうゆ | つけだし | 冷たいだし | 熱いだし |
うどん玉のまま | しょうゆ | ひやぶっかけ | ひやかけ (ひやひや) |
そのまま (ひやあつ) |
熱く湯がいたうどん | 温いしょうゆ | あつぶっかけ | (あつひや) | か け (あつあつ) |
釜あげうどん(湯無し) | +たまご=釜玉 | 釜 か け |
うどん屋によって、それぞれアレンジされており、呼び方も種々多々です。
※「あつあつ」は、要するに普通のかけ(素す)うどんです。
※「そのまま」を「ひやあつ」と言うこともあります。
※「ひやぶっかけ」と「ひやひや」との違いは、だしが濃いか薄いかです。店により違う。
※セルフ店では、かけうどんの小(一玉)一杯の値段が 90〜150円ですので、学生食堂より安い?
※常連さんだけが食べていた「釜かけ」が、最近可能な店有り。
厳密に言えば、しょうゆとぶっかけは、かけうどんから独立している。
【3.つけだしで食べる(どんぶり系)うどんの種類】に分類した方が良い考えられる。
「ぶっかけ」とは、何回もつけだしにうどんを浸けて食うのがめんどくさいので、
どんぶりに入ったうどんに、つけだしを直接ぶっかけて食う状態をいいます。
綾上町山田下「味覚苑」さんなどの食べ方が、元来の「ぶっかけうどん」です。
基本的には、しょうゆの代わりにつけだしをかけるだけです。
【2.つけだしで食べるうどんの種類】 〔表2〕
釜あげうどん | ゆで上がったうどんを釜から直接、湯でた湯と共にどんぶりに入れる |
湯だめうどん | うどん玉を熱く湯がいて、お湯の入ったどんぶりに入れる |
冷やしうどん | うどん玉を水でさわいで、冷水の入った透明ガラスの器に入れる |
ざ る うどん | うどん玉を水でさわいで、ざるに乗せる |
※釜あげの湯は白く濁っていますが、湯だめの湯は透明です。
釜あげと打ち込みの場合、うどんは一度も冷水にさらされていない特殊な状態のうどんです。
※基本的に、熱いうどんは熱いつけだし、冷たいうどんは冷たいつけだしで食べますが、
かけのように、熱いうどんに冷たいつけだしで食べも場合もあります。猫舌人や急ぐ時!
【なまぬるいうどん】そばやラーメンでは、考えられない食べ方!!
上記1.2.を見て、皆さん気が付かれましたか?
そうなんです。 讃岐では、なまぬるいうどんも食べるのです!
かけうどんでは、「そのまま(ひやあつ)」、「あつひや」がそうです。
つけうどんでは、熱い湯だめうどんを冷たいつけだしで食べも場合もあります。
※讃岐では、昔から農繁期の時やおやつ、商売で駈け回っている人などは、
ゆっくりとうどんを食う習慣は無いのです。立ち食いうどんも日常のことなのです。
讃岐には、うどん屋と言う「ファーストフード店」が昔から存在していたのです。
(私のように気忙しい人が多いのでしょうか?)
【3.その他のうどんの種類】かけうどんのバリエーションと炊き込みうどん
一般店と言われるうどん屋さんでは、うどんに付加価値を付けるために
各種のトッピングが用意されています。
「きつねうどん」、「天ぷらうどん」等々です。それぞれうどん屋毎に創意工夫し、鎬を削っています。
※さぬきのうどん屋さんでは、特に天ぷら類の種類が多く、他県では見られない食べ方をします。
それは、トピッグの品を具にしないで別の皿に取り、おかずとして食べることも多いのです。
※「かやくうどん」とは、少しだけ具がたくさん入った「かけうどん」のことです。
※国立詫間電波高校(現:工業高等専門学校)の学食のメニューに、 「マーガリンうどん」※7という、
恐るべきかけうどんが存在したらしい。
炊き込みタイプのうどんでは、代表的にものに「鍋焼きうどん」があります。
冬場の鍋料理には、最後の締めに必ずうどん玉を入れ食べます。←冷凍うどんが最適です。
家庭では、多種の具を鍋で味付けしうどん食べます。
高松近辺では「しっぽくうどん」、西讃では「打ち込みうどん」とか「切り込みうどん」と呼ばれる
炊き込みタイプのうどんも有ります。ここで使ううどんは湯がいたうどんではありません。
包丁で切り揃えた生うどんをそのまま鍋に入れます。
※ うどん屋さんの形態別分類は、メニュー1【讃岐のさぬきうどん】にあります。
【うどんの食べ方】
◎落語では、うどんもそばも「ズルズル」と空気といっしょに吸い込みますが、
讃岐では、つけうどんでも「つるつる」と大音を立てずに飲み込む感じで食べます。
うどんを早食いする人が多いので、ほとんど噛まないように見えるだけです。
うどんは噛み切りますが、噛み砕くことはしないようです。
讃岐のうどん屋さんで、うどんの飲み込み方を観察すれば、他県の人か讃岐の人か直ぐ判別がつきます。
◎うどんのダシは、ダシであって、うどんつゆでもうどんスープでも違います。
また、ダシをとる「いりこ」も、「にぼし」とは言いません。讃岐では「いりこダシ」なのです。
◎上記 2.つけだしで食べるうどんについて一言 (2008年7月4日追記)
熱い系も冷い系も、どんぶりからうどんを割り箸で取る時、つい2〜3本を箸でつまみます。
さぬきうどんの場合は、うどん1本の長さが長いので、椅子からお尻をあげて立らんと、どんぷりからうどんが取り出せません。
それを、つけだしの入った器に入れると、たいていの場合、うどんが多すぎて器からはみ出してしまします。
しょうがないきに、割りばしでうどんを切ってから食うことになります。
合理的な?つけだしで食べるうどんの食べ方は、割りばしでうどんを1本だけ取り出してつけ出しの入った器に入れてから食うと、
口の中でちょうど良い量になります。----- そうめんやそばと食い方が違うんやがなぁ!
お〜ぃうどん
【私の好きなうどんの種類と食べ方】 〔表3〕
家で食ううどん | 店屋で食ううどん | |
夏 場 | 冷やし、しゅうゆ(ダシじょうゆ) | しょうゆ、ぶっかけ、そのまま(ひやあつ) |
春・秋 | かけ、たまご(黄金こがね) | かけ、釜たま(又は黄金) |
冬 場 | かけ、湯だめ、打ち込み、鍋焼き | かけ、釜揚げ又は湯だめ |
〔ひや系〕
・冷やしうどんは、冷やしそうめんの様に冷水にうどんを入れ、つけだしで食う。
だしにはネギを入れる。生姜があればすって入れる。
・しょうゆうどんは、うどん玉をどんぶりに入れ、味の素としょうゆ又はダシじょうゆをかけ、
ネギを入れてかき混ぜてから食う。また、好みで酢を足したり、だいこすりを入れる場合もある。
・ぶっかけうどんは、うどん玉につけだしをかけ、ネギも入れてかき混ぜてから食う。
・冷麺(冷やし中華)の様に、ぶっかけうどんに沢山の具を乗せて食う人もいる。
また、しょうゆうどんに「らー油」を数滴たらすと中華風味のうどんに早変わりします。
この「ピリカラ」がまたうまいんです。
〔あつ系〕
・かけうどん(あつあつ)は、普通の素うどんで、ネギと赤板の薄切りを数枚入れて食う。
生姜をすって入れる。冬は七味をかける。私はテンカスを入れません。
・たまごうどん(釜たま・黄金)は、たまごかけご飯の様に、熱々のうどんの上に生たまごと
味の素としょうゆ又はだし醤油を少々かけ、かき混ぜてから少しネギを入れて食う。
・湯だめうどんは、冷やしうどんの熱々バージョンで、温いつけだしで食う。
・打ち込みうどんは讃岐の家庭料理で、うどんを打ち、切ったうどんを野菜他と同時に
煮こんでから食べる。最近では冷凍うどんで代用することもある。
◎私はうどんに具をのせて食うのは好みでありません。おかずは別に食べます。
テンカスも入れません。基本的には細ネギを切ったものしか入れません。
きつねうどんは極たまに食べますが、天プラうどんは食べたことがありません。
【おやつにちょっとうどんを一杯】食べたい時のお勧め
冷凍うどんがあれば直ぐ出来る、夏場はしょうゆうどん、冬場はたまごうどんです。
釜たまは冷凍うどんでは作れません。最近流行っている冷凍「半生麺」であれば、OKです。
※ たまごうどんは麺があつあつで、しょうゆうどんは麺が冷めている方がおいしいと思います。
麺の温度とたまごが入っているか否かの違いです。
※ しょうゆうどんの作り方はここです。
たまご(黄こ金がね)うどんの食材 |
たまごうどんの出来上がり ↓うまいで〜 ! |
冷凍うどん、たまご、ネギそして 醤油と味の素又はダシ醤油だけです。 だしはいりません。 |
ゆでた、あつあつの麺だけをどんぶりに取り、 たまごをまぶしてからネギをいれ、 醤油なら小さじ1杯、だし醤油なら大さじ1杯かけて 食べます。うまいけんな、くせになっても知らんで〜! お〜ぃうどん |
※ 私が意識しながらうどんを食い歩いて、私が発見した二つの重要な法則とは、
@「うまいうどんにだしはいらん」とA「さぬきうどんのうまさと値段は反比例する」です。
お〜ぃうどん
※7 マーガリンうどんとは、かけうどんに給食用マーガリン1個がトッピングされたうどんらしい。 |
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