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七百六拾   AIと自動運転(2016/6/19)
七百五拾九  最近の世相(2016/6/12)
七百五拾八  ムハメッド・アリ氏逝去(2016/6/5)
七百五拾七  部活動を考える(2016/5/29)
七百五拾六  舛添知事は鉄の心臓(2016/5/22)
七百五拾五  トランプ候補の行く末(2016/5/14)
七百五拾四  ツバメさん、ごめんなさい(2016/5/7)
七百五拾参  潜水艦商戦敗北はめでたい(2016/4/30)
七百五拾弐  最近の世相(2016/4/24)
七百五拾壱  熊本地震(2016/4/17)
七百五拾   五輪エンブレム最終案(2016/4/9)
七百四拾九  軽自動車で十分か(2016/4/3)
七百四拾八  防衛大学校わけわからん(2016/3/26)
七百四拾七  新車購入(2016/3/19)
七百四拾六  AI囲碁の革命(2016/3/13)
七百四拾五  春の夜長のミステリー(2016/3/6)
七百四拾四  最近の世相(2016/2/28)
七百四拾参  MB訴訟は環境浄化推進の核心となるか(2016/2/21)
七百四拾弐  アメリカ大統領選は国民的イベント(2016/2/7)
七百四拾壱  日本刀稼働初め(2016/1/31)




七百六拾   AIと自動運転(2016/6/19)
 自動運転について、世界中の自動車メーカーやITメーカーが開発を競っています。今はすでに忘れ去られていますが、つい最近までSONYが頑張っていました。

 AIBOやQRIOの開発を担当していた方が、「世界でも最先端を走っていたソニーのAIとロボットの研究開発の息の根を止めたのは、ストリンガーではなく、出井さんだった」とか書いています。まったく残念なことです。

 完全自動運転をレベル5と呼びます。これはさすがに無理でしょう。AIの性能云々でなく、道路環境が許さないでしょう。
 Googleのテストカーにしても、広いアメリカの道路であってさえ、過剰な徐行運転を強いられ、周りの迷惑になっているそうですから。まして、日本の狭い歩車一体道だと、最徐行の連続でまともな運航が阻害されるでしょう。

 AIの開発で話題の中心にいるのはGoogleです。Googleはアルファ碁とトッププロとの対戦について、今後のことを明言していません。李九段との対戦ですでに十分なPRが為されたとする説もあるし、第4戦での判定ミスが重大な瑕疵との指摘もあって、対戦を継続する説もあります。あのような瑕疵を抱えたAIに自動運転を任せてよいものかとの指摘です。
 それもあって、一説には世界ランク1位の柯潔氏と今年中に対戦する噂もあります。

 『囲碁ワールド』誌で、囲碁ソフト開発に長く関わっている王九段がアルファ碁の仕組みについて解説していました。といっても、Googleは秘密保持を徹底しいて、外から想像するしかありません。ただ、李九段という強豪と闘ったために、かなり素性が見えたみたいです。

 a 候補手を数多く読む
 b バーターとして長い手数は読まない
 c 打ち手ごとに勝率判定をしている(この点はGoogleがアナウンス)

 aによって、人間であれば最初から考慮しない候補手まで広く検討するため、布石の段階で李九段にさえ優位に立っていました。李戦の後、新しい布石が生まれる可能性があるという意見があったのはこのためです。ちょっと人間では勝てそうにありません。

 ただ、bが弱点となります。石塔絞りが読めないとか、コウにうまく対応できないとかです。
 また、ディープラーニングで以って、広く全体的な判定をすることばかりが語られていますけど、従来どおりのモンテカルロ法でも判定しているそうです。

 それと、第4戦での判定ミスというのが、人間ではあり得ないものなのです。低い勝率判定が為されたため、後の判断が混乱してしまったそうです。そのあたりは克服できるでしょう。時間が経つについれ、アルファ碁の強さは増すばかりです。
 なんとか、井山七冠との長考碁対戦を観てみたいものです。
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七百五拾九  最近の世相(2016/6/12)
 最近の世相といえば、舛添え都知事のセコセコ問題が喧しいです。くだらなさすぎて世間も呆れてしまって、どうでもええわ風な空気も感じられます。なにせ、都議会が真剣じゃないですもん。

昨日の産経ニュースから

自滅への一歩を踏み出した中国 尖閣で軍事衝突なら「1週間で全滅」の指摘も

 軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「今回は『軍部の暴走』という言い訳は通用しない。このまま中国側の挑発が激化すれば、尖閣周辺での局地戦が勃発することもあり得る。中国海軍の艦艇派遣で、自衛隊も艦艇投入に踏み切る大義ができた」と語る。

 産経さんは、いつも威勢がよいですね。気持ちは分かりますけど、記者の願望がダダ漏れ状態です。
 現在は海保と海警という警察権で対峙しています。中国側は日本の出方を伺って海軍艦艇を出してきたわけですけど、そんなものにつき合う必要ないです。艦艇が接続水域に入ってはいけないという理屈はありません。あくまで日本側は冷静に警察権で対応すればいいのです。その法治姿勢を貫くことが、日本の正統性を世界に知らしめる方途です。

 政府は陸自に海兵隊構想を導入しようとしていますが、本当によろしくないです。予算も兵員も余裕がない中、既存部隊を壊す形で構想しています。でもね、日本に海兵隊なんか必要ないです。陸海空が協同すれば済む話です。海外の島嶼に侵攻するならともかく、国土防衛には不要でしょう。

 イギリスでさえ、フォークランド奪還に際して、普通に海軍と陸軍が協力して成功したわけだし、旧軍にしても陸海が協力して制圧したわけですし。まして、専守防衛にあっては、そのような部隊を構築する必要性はないでしょう。
 そもそも、侵攻側に渡洋侵攻能力という高いハードルを強いる話です。日本はP3-Cを潤沢に揃えて哨戒に重点を置いています。こちらの方が正解じゃないですか。


一昨日のYAHOO!ニュースから

世界最小!超小型衛星打ち上げロケット、JAXAが突然発表

 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、観測用小型ロケット「SS-520」を改良したロケットで超小型衛星を打ち上げると発表した。ロケットの全長は9.54m、重量は2.6tで、人工衛星を打ち上げる宇宙ロケットとしては世界最小だ。

 こういう話は夢があって、ついうち妄想に駆られます。
 IHIが参入するロケットは固形燃料ですし、現状でも高度800kmでしょう。これって、現行SM-3の相当上をゆくミサイル技術に繋げられるんじゃないでしょうか。
 できれば日本独自開発でお願いします。日米協同開発だと、適宜技術の提供だけで、肝心の核心部分にはタッチできなくて、ブラックボックスに金を払うだけになります。難しい技術上のハードルを苦労して克服する中で、本当の技術を獲得することができるわけですから。
妄想なんですけど、積極的な推進を期待しています。


大谷選手、日本最速163キロを連発

 大谷君の二刀流、ホンマもんですね。
 先発完投で5番バッター
 16試合連続ヒット
 3割4分3厘、9HR
 日本史上最速の163kmを連発で、先日の試合では16奪三振
 もう。ありえん話になってきました。漫画の主人公そのものです。
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七百五拾八  ムハメッド・アリ氏逝去(2016/6/5)
 カシアス・クレイの名前の方がしっくりきます。ガキのことから、クレイ氏はボクサーの中でも別格の輝きがありました。

 ソニー・リストンを鮮やかなカウンターで倒して王者になりました。そのフィルムを見ると、ヘビー級に革命を起こしたとの称号に納得です。足を使ってサークリングしながらジャブを連打するスタイルは、それまでのヘビー級になかったものです。
 当時としては身長があり、長いリーチでのアウトボクシングには、無敵感さえありました。そのアリの牙城を脅かしたのは、ジョー・フレージャーとジョージ・フォアマンです。
 フォアマンは大型で、いかにもなファイターです。フレージャーもまた小型ながらファイターです。で、アリを倒したのがこの小型のフレージャーだったのです。そんな話は、皆さんご存知ですね。

 フレージャーもまた、それまでのヘビー級にはいなかったタイプです。ウィービングを多用し、接近してから左右フック連打で倒しきります。
 しかしながら、そのフレ―ジャーを倒したのがフォアマンだったというのがドラマチックです。フレージャーに替わって王者になったフォアマンは、最強の称号とともに圧倒的な強さでした。そして迎えたアリ戦、アリの勝ちを予想してた方は少なかったでしょう。このフォアマン戦での勝利が、アリ伝説を決定的にしました。

 アリは間違いなくヘビー級のシンボルでした。五輪金メダリスト、当時最強のハードパンチャーと謳われていたリストンに勝ち、その後も年間最高試合を積み重ねるという、実力と実績に裏打ちされたものでした。
 加えて、ベトナム徴兵拒否によってアメリカ政府と闘うという、小説のような劇的で、数奇な半生でした。アリの闘いを世界中が注目し、ボクシングそのものを象徴するボクサーでした。アリこそが、ミスター・ボクサーなのです。

 1980年にラリー・ホームズと闘って敗れました。ホームズはアリのスパーリング・パートナーを長年務め、アリスタイルをものにしていました。老いたアリに勝てる相手でなく、アリもリングを去る気なったことでしょう。この試合時のアリは、まるでメタボのようで、過去を知る人間にはきつかったです。
 こうしてボクシングのひとつの時代が終わりました。この後、ホームズ時代が続くのですが、かつての熱狂は訪れず、再びヘビー級が耳目を集めるのは、タイソン登場まで待たなければいけませんでした。
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七百五拾七  部活動を考える(2016/5/29)
一昨日の「朝日新聞デジタル」ニュースによると、27日、自民党の「教員の長時間労働の是正に関する議員連盟」が、教員の部活動の負担を減らすため、「大会など特別な場合を除き、土、日曜などを休養日とする」ことなどを求めているそうです。

 他にも次の意見を取りまとめています。
 ・「教員が午後6時までに退校できる環境整備を目指す」
 ・「教員の担うべき業務に専念する」
 ・「事務職員の配置や外部化の促進などを通じ、極力行わせない(給食費の徴収は教員が担うべき業務ではない)」

 大賛成です。土日まで部活動をやるかどうかは、生徒の考えによるべきです。今の部活動の空気というのは、「部員たる者、皆勤すべし。サボリは許さん」でしょう。

 私は土日の部活動が嫌で、三つの部を辞めました。
 「みんなのやる気を削ぐ」
 「毎日一所懸命やってる者が補欠でいいのか」
 先生、先輩、同期にさんざん言われました。

 中学時代には自分が高学年になって、初めて文句を言う人間が少なくなって続けることができました。私が後から入部し、先輩を押しのけて選手に選ばれると、外された者は当てつけみたく辞めたりしました。そういうのは煩わしかったものです。

 高校時代も、土日にサボルとペアを組んだ者に迷惑をかけるとあって、結局辞めました。土日くらい部活動を休みにしようよ、って提案しても、シラーと冷たい目で見られました。

 中高時代って、あれこれやりたいことがあるじゃないですか。部活動にばかり時間を潰されても困るでしょう。皆さんは困らないのでしょうか。
 ひょっとして、私だけが不心得者だったのでしょうか。

 個人的なことはともかく、学校教育の場面でのスポーツと勝利至上の競技とは峻別すべきです。学校の部活動は、国民体育の概念上にあるべきものと考えます。多感な知識欲に駆り立てられる時期に、部活動のみに時間を割くのは馬鹿げていると思います。

 もちろん、一筋に邁進したい者は、個人的に取り組めばいいのです。そこのところは、各人の意見と希望とに任せればいいのです。まるで軍隊式に一律に参加を強制する現行のあり方が間違っていると考えているのです。少しは生徒自身に任せましょうよ。
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七百五拾六  舛添知事は鉄の心臓(2016/5/22)
 舛添知事には、いろいろな意味で感心します。その第一は、鉄の心臓というか、面の皮の厚さで。この点に関しては、文句なしに超一級品です。

 「私的な支出が誤って計上されていた」
 この説明には、日本全国一斉に突っ込みが入りました。領収証を取って、会計処理に回しておきながら、なにをどう間違えたっていうんですかね。確信犯以外のなにものでもありません。

 「都民のために今まで以上に働く」
 この台詞が「今まで以上にしゃぶり尽くす」にしか聞こえません。沈黙の都議会も相当なものです。

 さらに翌週、金曜日の定例会見が秀逸でした。まさに舛添氏ならではでした。
 質問に答えず、ひたすら逃げに徹する姿から、「この一手しかない」の覚悟が見えました。無理もありません。辞任後の生活設計が図れそうにありませんから。評論家活動は無理でしょう。何を語っても、「お前が言うな」で嗤われるだけです。

 地道に歩を進めるってのができないんですね。頭の良い方なんですから、長い苦労の先に、必ずや成功を手にすることができるでしょうに。

 東大を辞め、国際政治学者の肩書で評論家活動を始めたものの、「ガザ地区はパレスチナの領土」発言で、学者失格の烙印を押されました。TV業界は、以後の舛添氏をイロモノ扱いに落としました。
 これに我慢ならない氏は、国会議員になり、以後も自ら居場所を失くし続けました。で、今回の件です。都知事の職を追われた日には、もはやなんの展望も描けないのでしょう。ご本人もその辺りのことが分かっているので、ギリギリまでしがみつこうって算段でしょう。でも、いつまで保つかな。
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七百五拾五  トランプ候補の行く末(2016/5/14)
 トランプ氏の去就が読めません。共和党のコアな支持者は、本選挙でむしろクリントン氏に票を投じかねません。
 その一方のクリントン氏といえば、メール問題で危機的状況です。大統領候補でなけりゃ、今頃重罪で刑務所間違いないでしょう。それも相当な刑期でです。

 そんなトランプ氏の頭の中、30年前の日米貿易摩擦たけなわな時期のまんまです。あれから日本の自動車メーカーは、アメリカ国内に工場を建て、アメリカ企業としてアメリカ人の雇用に大貢献しています。そんな事実を知らぬはずもなく、なんなのでしょうか。

 むしろ、日米安保に関する発言が目を引きます。安保破棄は大賛成です。一度、ガラガラポンにして、再度条約を見直すのは、本物の日米同盟を構築するために必須ともいうべきことです。

 そんなに上手くことが運ぶはずもなく、トランプ氏の主張は死蔵されるでしょう。軍や議会の反発は生半可なものでないでしょうし、撤退するにしても、その後の絵を描きようもないでしょうし。

 トランプ氏「米軍撤退だ!」
 日本の総意「どうぞ、どうぞ」
 もし、こういうやり取りを見ることができたら、私ゃ、もう思い残すことがありません。
 なかでも、横田基地返還が一番有意義です。日本の航空路線が生き返りますよ。アメリカはこれに替わる手立てがありません。地球の半分のエリアに対する支援手段がご破算になるのです。やれるもんならやってみろ、ってなもんです。

 私、実のところ、トランプ氏が大統領になり、安保破棄、米軍撤退を強く主張してほしいのです。昔から言われていることです。日本は外圧なしに変わらないとかいうあれです。トランプ氏が、その外圧の決定版となるか。期待は薄いですね。
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七百五拾四  ツバメさん、ごめんなさい(2016/5/7)
 例年より遅めにやってきたツバメは、さっそく巣を整え始めました。1年前に作ってやった土台です。七百弐     寒い春U(2015/4/26)に記したものです。

 その土台が傾いていたため、既存の巣が落ちてしまいまいました。ツバメ夫婦はすぐに新しい巣の製作を始め、20%程度の段階でそれも落ちてしまいました。

 昨日のこと、土台を別のところに堅固に固定してやりました。下図のとおり、頑強です。もう、落ちることはないでしょう。
 さすがにツバメも当家を見限ったかと思っていたら、さっそく今朝から巣づくりを始めています。昨年の巣作りのペースからすると、1週間ほどで完成すると思われます。



 子づくりはそれからになります。ツバメに迷惑をかけてしまいました。本来であれば、雛が孵っていてもよい頃合なのですから。とにかく、ツバメに申し訳ないです。

 
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七百五拾参  潜水艦商戦敗北はめでたい(2016/4/30)
 4月26日の産経ニュースによると、オーストラリアのターンブル首相は、日本、ドイツ、フランスが受注を争っていた次期潜水艦の共同開発相手について、フランス企業に決定したと発表したそうです。

 この件について、中国への技術流出を危惧する向きがありました。それは大きな問題でないと思います。
 問題なのは、以前にも書きましたが現地生産です。三菱にしろ川崎にしろ、対外的な兵器ビジネスの経験がありません。そんなチェリーボーイに、兵器製造目的でM&Aまで視野に入れた大がかりな海外事業展開は無理でしょう。企業側にしてみれば、相当な研究が必要なのに、降って湧いたような話をやれといっても無理でしょう。

 大まかな流れは、次のようなものでしょうか。
 日本製潜水艦の輸入
    ↓
 ドイツが横やり(現地生産で豪経済と雇用に貢献)
    ↓
 これはいい、競争入札だ
    ↓
 おフランスも参加するざんす

 ドイツの兵器製造メーカーは、海外メーカーを買収し、その国の兵器調達に加わるフローを経験しているはずです。それもあっての参入でしょう。しかも机上だけの未経験大型艦をひっさげてです。

 三菱の造船部門はといえば、客船の製造請負に当たって、わけのわからない契約を結んで大損をこいたくらい経験値が低いわけで、最初から無理筋だったかと思います。

 日本政府は、「そうりゅう」型潜水艦を建造する三菱と川崎に、利益を優先せずに受注合戦に臨むよう求めていたそうです。

 そんなやり方では、メーカーにとってメリットなんかありゃしないでしょう。そりゃあ、オーストラリアは喜ぶでしょう。優秀な潜水艦保有ってことよりも、加工工作技術・技能をレベルアップできるのが大きいかと思います。日本企業が実施する技術移転って、懇切丁寧ですから。

 こういうのは大きな利益がなきゃ、企業は大迷惑ですよ。陸自にオスプレィを導入させたのと同じで、安倍政権、少し変です。

 まったく本末転倒というか、それは武器輸出案件というより、機械加工技術移植案件というべきです。潜水艦の鋼板製造やら、加工やら、溶接やらの技術移転は、それ自体が巨大事業案件です。優秀な潜水艦建造技術を有しているのは、世界で7か国くらいでしょう。これは、極めて高度な技術移転案件です。

 もしやるなら、まずは三菱なり、川崎なりが主体となり、オーストラリアの製造事業者と技術移転事業として、巨額の契約に向けて協議を進めるべきです。その昔、日本メーカーがイタリアへ鉄鋼関係の技術移転と技術指導を行った際には、数千億円規模の事業であったかと記憶しています。

 現状は、オーストラリアの潜水艦整備事業として、豪政府と日本政府が先走っていますけど、違う話として向き合うべきことです。潜水艦製造は、次にくる話です。
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七百五拾弐  最近の世相(2016/4/24)
軽にしてよかった

 今の軽は相当なものです。4月当初から乗り換え、体験する中で満足感を覚えています。遠出以外であれば、もうこれ以上のものは不要ですね。
 一昨日、給油したところ、21km/Lでした。今後、エンジンや駆動系の当たりがついて、私の運転パターンへの馴染みが進めば、もう少し向上するものと期待しています。できるだけ5速を使い、ノッキングを起こさないようなアクセル操作を心がけています。
 高いギアを上手く使うには、点火時期を遅めにすることです。今のエンジンは電子制御で、点火時期も運転状況に合せ、自動的に最適化を行ってくれます。そんな具合に、低い回転数でトルクを発揮するようなエンジンに躾け中です。


三菱自動車燃費不正

 三菱自動車がやらかしました。この件はVWにも匹敵する悪質さです。検査のための基礎データを捏造していたわけですから。
 いろいろ難しい問題に向き合わなければならないでしょう。優遇税制の適用可否に引っかかる可能性があります。その際には、重加算税も加わるでしょう。
 また、低燃費だからこそ買ったものであり、「詐欺と同じだから買い戻せ」なんて訴えられたら、拒否できんでしょう。


豪次期潜水艦 日本が脱落か 入札で「熱意が欠けていた」と地元メディア

 こういう具合にオフセットを要求するのは、むしろ一般的でしょう。日本のようにやらずぶったくりというか、言われるままに金を出す方が珍しいのではないでしょうか。

 いずれにしても、製造加工インフラ整備までの責を負うのは、厳しいかと思います。日中国交回復後の宝山製鉄所のエンジニアリング移植を髣髴させます。あの件についての是非は難しいところですが、今回の件はどうみても割に合わないと思います。いずれにしても、脱落したのはめでたい話です。


井山裕太、7冠達成

 井山氏、ついに七冠達成しました。棋聖、名人、本因坊、王座、天元、碁聖、十段と史上初の快挙です。
 当地では地方紙の関係から、碁聖戦を昔から観戦してきました。昨年決勝の井山vs河野戦には興奮させられました。井山氏の読みには、凄いものがあります。タイトル戦が一段落したこともありますので、AI対決を期待しちゃいます。その際には、七冠に敬意を表していただいて、持ち時間7〜8時間の本格的な棋戦を用意してほしいな。AI対人間の超高度な闘いが堪能できるでしょう。


『シン・ゴジラ』

 庵野氏がシナリオと監督を務めたのは正解です。他の映画監督よりはるかにマシです。他の監督たちには期待できません。庵野氏はかつての東宝映像の魅力を判ってらっしゃる。

 邦画の劣化に比べ、日本アニメのビジュアルが世界の先端に位置しているのは間違いないでしょう。ルーカスやスピルバーグも、『ガンダム』や『マクロス』の映像表現に影響を受けたと語っていましたし。

 今回のCG表現について、対象物を捉えるとき、カメラ側視点も同時に動かせていやしないかと危惧していました。CG表現でよくやられる手法です。
 これをやると、東宝特撮映像から乖離してしまいます。カメラ固定で、ゴジラのみが重々しく動くのをじっくり映さなけらばいけません。
予告編の映像がまさにそれでした。庵野氏はよく判ってらっしゃる。


『帰ってきたヒトラー』

 6月公開予定だそうです。これは必見です。
 まず、演説が秀逸です。あれをやられたら、歴史は繰り返されるかもしれません。先日、邦画関係者が邦画批判に対して、見当違いな反発をしていました。現場での味噌汁がどうだの前に、こういうシナリオを考えるのが先です。そうすりゃ面白い映画をつくれます。それと、独りよがりな映像演出を反省し、エンターテインメントを咀嚼してね。


パッキャオ引退

 2週間前、パッキャオの最終試合が終わりました。ティモシー・ブラッドリーとのラバーマッチです。結果は、2度のダウンを奪っての判定勝ちでした。

 ひとつの時代が終わりました。新たなスターが生まれるかというと、パッキャオのような化け物は期待できないでしょう。
 下院議員のパックは上院に立候補していて、本格的な政治家への歩みを始めます。将来は大統領間違いなしとも言われています。ボクシングファンの私は、ただ悲しいばかりです。
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七百五拾壱  熊本地震(2016/4/17)
 大変な事態に至っています。木曜21時過ぎ、地震速報が流れた際には、まさかこれほどの地震とは思いませんでした。震度7と聞いて、絶望的な思いに囚われました。
 加えて、ここまで震度6以上が8回もあり、建築物やインフラへのダメージが前例のない状況にまで膨らんでいます。

 家屋はもちろん、道路のダメージが半端なく、救助、復興への妨げともなっています。ここで活躍しているのがヘリです。
 ここで誰もが考えたことでしょう。オスプレイ導入がいかに無駄なものであるかを。私はオスプレイが、いかに税金の無駄遣いであるかを飽かず書き連ねてきました。
 五百六拾五  最近の世相  (2012/6/17)
 五百七拾   尖閣とオスプレイ  (2012/7/29)
 六百弐拾    オスプレイだめぼ  (2013/8/31)
 六百六拾弐    日本の国防はなんなの(2014/7/13)
 五百七拾参  国難多事  (2012/8/19)
 他にも書いているはずです。オスプレイ導入の割を食い、陸自のヘリ調達がいかに阻害されていることか。この点は、実は大問題なのです。
 ネトウヨなお馬鹿さんたちは、オスプレイ導入万世で盛り上がっていましたが、本当に底が浅いです。


 熊本や大分の復興には、またもや巨額の予算を充てなければならないでしょう。企業も一時的に操業停止を余儀なくされ、製造プランに大幅な遅延が生じることと思います。そのような状況を踏まえ、消費税率はいじれないんじゃないでしょうか。
 安倍首相の胸中は複雑でしょう。前回はGDPの低調な数値に助けられ、今回は震災によって止めそうです。

 消費税増税には大反対です。皆さん誤魔化されないでください。福祉予算の拡大に合わせ、増税必須という説明は大嘘です。消費税率を挙げた途端、もろもろの支出が突っ込まれます。新幹線整備なんかが典型です。増税により、財政規律はむしろ壊されるのです。

 こういったことは、我々国民ひとりひとりが注視しなければいけません。
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七百五拾   五輪エンブレム最終案(2016/4/9)
 東京オリンピックエンブレムの最終候補案が公表されました。いずれも佐野案と違い、オリジナリティが込められています。
 どれがいいか、ネット界隈では喧しいことです。こうやって、国民的議論に晒されるのはよいことです。で、私も考えてみました。

 消去法で考察します。

● B案(つなぐ輪、広がる和)
● D案(晴れやかな顔、花咲く)
 この両者はグラデーションを使っているのが問題かと思います。“リオ”が使っているのもよろしくないでしょう。シンボルは、あくまで色面の強さで表現すべきです。
 “リレハンメル”“ソウル”“ロサンゼルス”は、諧調が欲しいところをグラデーションに依らず処理しています。
 この点からは、今のデザイナーの方々がIllustratorで制作し、安易に走る傾向が看て取れます。

● C案(超える人)
 風神・雷神を模した聞くと、なるほどです。ただ、“リオ”やら“長野”やらと同じ手法を採っており、さらに自治体のシンボルにも同種のスタイルが腐るほどあり、見飽きました。
 こういうのは、もういいです。

● A案(組市松紋)
 すると、これが残ります。“ミュンヘン”と同タイプで、これでいいんじゃないでしょうか。ここから、より単純化のリファインを施し、強い訴求力を生めば、ものになるんじゃないでしょうか。
 ただ、コンセプトというか、能書きに工夫がほしいところです。いえ、私はデザインやらアートやらの能書きは嫌いです。しかし、公募ともなれば、世間を納得させるための強い説得力が必要です。A案は少しコンセプトが弱いかと思います。

 昨年の騒ぎのとき、スペイン在住のデザイナーが提案した、“扇”モチーフのシンボルが気に入っています。あの艶やかさ、和の佇まい、ハレの場に相応しい高揚感、素晴らしいデザインです。しかも、完成度の高さは、今回の候補作品の上をいっているでしょう。
 あの扇シンボルなら、2020年五輪が世界に存在感を示すことができるのにと残念です。
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七百四拾九  軽自動車で十分か(2016/4/3)
 昨日、待ちに待ったミラが納車されました。
 さっそく走り回り、感触を確かめました。走りに関しては、間違いなく必要にして十分です。乗り心地はこんなものでしょう。安いショックで、滑らかさを達成するのは無理です。
 あと、静粛性も仕方ないところです。なにせ、ベーシックモデルですからないものねだりをしても仕方ありません。

 ガソリンも満タンにし、次の燃費計測が楽しみです。20km/L超え目指しています。はたしてどんなものでしょうか。

 ブレーキは貧弱です。あんまり無理はできませんね。ABS付なので、おとなしく走っているかぎり問題ないでしょう。

 一方で、今の車は凄いですね。最底辺に位置する軽自動車−しかもベースモデルでありながら、必須装備をすべて標準で備えています。
 エアコン、オーディオシステム、パワーウィンドウなど、かつてであればオプションだったものです。
 私がオプションで入れたのは、Panasonicの一番安い一体型ナビシステムです。ナビ、オーディオ、地デジTVなど至れり尽くせりです。

 昨日今日と、ナビの学習を促進するため、あちこち走り回りました。初めてのナビですけど、精度が上がっていますね。私もあと少しで退職隠居です。軽自動車を選択したのは、隠居後のある計画のためです。その際に、ナビが役立つ予定です。

 その計画というのが、このサイトの次期目玉になる予定です。それと、新しいデジカメも必要になります。そのときに備え、ひとつづつ準備を整えなくては。
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七百四拾八  防衛大学校わけわからん(2016/3/26)
 4日前の毎日新聞のNetニュースから

 防衛大の卒業式で卒業生の帽子が一斉に宙を舞ったその時、任官拒否した男子学生の1人は式場ではなく、校内の別の場にいた。任官拒否者は式に出席できない。

 livedoorニュースから
 「平成25(2013)年度の卒業生から、任官を辞退した学生(任官拒否者)は卒業式には参加しておりません。卒業式前日に校長室で卒業証書を授与されます。卒業式では私服に着替えて任官した同期生の見送りをして学校を後にする人が多い」(防大広報)

 ありえんでしょう。防衛大学の関係者って、本当に浮世離れしています。卒業生が黙っているから済んでいますけど、訴訟を起こされたら負け確実でしょう。出席拒否について、なんの根拠も示すことができないんじゃないですか。
 内部健闘の際、反対意見を表明した方はいないのでしょうか。きっといたことでしょう。でも、頭の固い、あるいは老害の先輩に押し切られたのかな。自分で自分の頸を絞めていることに気づかないのですかね。普通にありえんわ。

 国費やら県費やら、多額の公的補助を受け、特定の職種への人材供給を目指す学校は数多あります。で、修了後にそれ以外の進路を選択する学生さんは必ずいます。そのときにあって、「けしからん、卒業式に、出席なんぞさせん」なんて判断は皆無です。多分、防衛大だけです。
 他の施設だと、当該の学生が「申しわけないので、式への出席は遠慮します」と申し出ても、「それとこれとは違う、参列の権利は当然ある。堂々と出てきなさい」と促しますよ。
 その普通の感覚を持ちあわせていない、あるいは失っているのが防衛大学校です。本当に浮世離れしています。私は国防シンパだけに、余計に腹が立つのです。
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七百四拾七  新車購入(2016/3/19)
 17年間乗ったカリブを捨てることに決めました。すでに19万キロ近く走り、ついにクラッチの滑りがひどくなたのです。アクセルを踏んでも、回転ばかり上がり、駆動力が伝わらない状況にまで至ってます。
 クラッチ板を交換すれば済む話しながら、その先のエンジンまで終わっているので未練もありません。オイル上がりがひどく、オイルの継ぎ足しで走るという、まるで2サイクルのようなどうしようもなさです。もう十分に元を取ったでしょう。惜しくありません。

 次は軽自動車にしました。で、悩ましいのがミッションです。MTがほとんど存在しません。
 完全スポーツのS660とワークスを除くと、今やミラとアルトの基本モデルに1車種ずつ用意されているだけです。

 比較すると、ミラの方が若干ギア比が高いので、こちらにしました。車重そのものはアルトの方が100kg近く軽いので、本来であればアルトこそがギアを高くすべきなのです。現に、アルトの旧モデルは、コンパクトカーに近いくらいのギア比だったのですがねえ。

 ミラで充分です。室内容量に文句はないし、貧弱なタイヤも我慢します。きっと、タイヤなりの大人しい運転に変貌するんじゃないかと想像しています。

 長距離をのんびり、あるいはブイブイいわせる際には、ソアラが控えています。今年28年目の旧車で、今もハイレベルな雰囲気を伝えてくれます。
 この2代目ソアラと初代セルシオだけは、品質感が他車と異次元と言っていいくらい隔絶しています。今後も、数年間は満足感を味あわせてくれるものと期待しています。

 近所の整備工場で購入したもので、店頭にはあのアルト・ワークスが鎮座していました。エンケイのホイール、カヤバの高品質なショック、レカロのシート、ハイグリップタイヤと欲しい装備がすべて標準で備わってました。欲しいけど、ギア比が低いんだなあ。これでギアがもっと高ければ、迷わず判子を押してたのに。
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七百四拾六  AI囲碁の革命(2016/3/13)
YAHOO! ニュースから
<囲碁:人間vs人工知能>神秘の領域
アルファ碁が5000年間続いてきた囲碁の原理を根本から書き換えつつある。核心は中央攻略だ。かつて人間が「厚み」と命名して神秘の領域として残してきた空間を、アルファ碁はついに精密な計算力で征服し遂げている。


 凄いことになりました。AI囲碁がトッププロに3連勝です。チェスや将棋で優位に立ったのは記憶に新しいところですが、ついに囲碁までもが攻略されました。
 さすがに囲碁が内包する曖昧さや大局観をコンピュータが克服するには、まだまだ先の話だろうと考えられていたのが、一気に征服段階にまで到達しました。

 “中央の厚み”を駆使するAIなら、ここは武宮正樹氏の宇宙流で対応していただきましょう。中央の厚みに対する考察は、武宮氏こそが第一人者ですから。しかし、勝てるかどうか怪しくて仕方ないです。

 記事中、韓国棋院副総裁がいみじくも語っています。

「プロ棋士も中央に置くことを躊躇するのは、自身が置く手がどれほどのものなのか、どんな価値なのか分からないためだ。それで漠然と『厚み』と表現するだけだ。だがアルファ碁はこれをすべて数値化できるように見えた」

 さらに記事の最後でよい総括が為されています。
囲碁独特の世界観である“勢い”“勝負の呼吸”“判断力”など、人間の直観力をアルファ碁が数値管理で実現した瞬間であったかと思います。

 こうなると、やはり井山氏との対戦が待ち望まれます。井山氏の碁は柔軟性がありますし、局面考察が抜きんでています。きっと伯仲するでしょう。
 ただ、AI対戦碁は典型的な早碁の模様です。早碁だと井山氏の持ち味が発揮されないかもしれません。二日間くらいかける本格的な試合形式でないとね。もっとも、井山氏は七冠目前ですから、それどころじゃないでしょうけど。

 などと書いている中、第4戦が行われています。私には形勢の良し悪しが判りません。しかしながら、AIさんの方が確実ですね。どうやら4連敗の模様です。

追記
 白石(李)を飲み込み、中地を大きく囲って圧倒的に優勢な状況から、わけのわからない悪手を打って投了しました。
 李さん、起死回生とばかり中地に突入したところ、黒石(DeepMind)が、まったくの無駄手を打ち始めてボロボロになりました。そのあたりでの局面では、もうまるで三流ソフトの趣でした。形勢の悪い終盤でも、無駄手を打っていました。

 プロでさえ、ときに致命的な悪手を打って乱れることがあります。そんな人間らしさが感じられました。実のところは、バグレベルの低精度部分なのでしょう。今回の件から、多方面を絡めた複雑な局面にすると、部分的な対処に集中してしまう様子が窺われました。
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七百四拾五  春の夜長のミステリー(2016/3/6)
 今年に入り、待望の文庫群が出版されました。

 スティーブン・キング 『悪霊の島』 文春文庫
 ロバート・ハインライン 『輪廻の蛇』 ハヤカワ文庫
 マイクル・コナリ― 『証言拒否』 講談社文庫
 ケン・フォレット 『永遠の始まり』 CB文庫

 また、昨年中に出版されていたのを知らず、最近購入したのもあります。
 ロバート・ゴダート 『欺きの家』 講談社文庫
 ピエール・メルカート 『悲しみのイレーヌ』 文春文庫

 もうね、嬉しくなっちゃいます。まだ読書中で、この喜びは当分続きます。
 今も『証言拒否』を読んでいるところで、幸せを味わっています。リンカーン弁護士シリーズの第4弾です。このシリーズは私の好きなリーガルサスペンスです。法廷ものは数多読みましたが、さすがのコナリ―です。

 全4作すべて、これまでにないプロット構成です。法廷ものは、現役法曹関係者による兼業が多いのですが、コナリ―は純粋な作家です。そこに他の法廷作家との差があり、また大きな差なのです。

 法曹・司法の専門家には、もっと頑張っていただきたいです。法律の専門家でないコナリ―でさえ、こんな盲点を活写しているのですからね。

 あと、世間の方々に注目してもらいたいのは、ケン・フォレットの百年三部作です。
 以前にも六百七拾七    巨編『凍てつく世界』(2014/10/26) で触れました。『巨人たちの落日』を出発点とし、第二部『凍てつく世界』、そして第三部である本作です。

 20世紀を横断する大河小説は、ジェフリー・アーチャーに幾作もがあります。こちらも素晴らしいのですが、アーチャーとフォレットではタイプが違います。フォレット作は、歴史そのものに深くコミットさせています。

 第一次世界大戦前夜から戦後まで、第二次世界大戦前夜から戦後まで、そして戦後の冷戦構造と、リアル・ポリテックスをテーマとしています。ここに、創作の人間を多数配し、世界を動かせています。

 物語の舞台と主人公たちの国籍は、イギリス、ドイツ、ロシア、アメリカと世界を網羅しています。さらに時代によって、オーストリア、フランス、スペインなども舞台になります。

 歴史好きには是非とも読んでいただきたい傑作です。フォレット自身もライフワークと位置づけています。
 さらにフォレットさん、あの『大聖堂』の続々編を構想しているみたいです。これはもう、今から待ち遠しいです。
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七百四拾四  最近の世相(2016/2/28)
 YAHOO!ニュースから引用します。
 辺野古遅れ「グアム移転に影響」と米司令官 報道官は発言修正との証言です。米軍事委員会は、海兵隊のグアム移転について、以前から厳しい目を向けてきました。事前評価や見積もりの杜撰さを指摘し、予算を凍結さえしました。ハリス米太平洋軍司令官にしてみれば、なんとか追及をかわし、責任を問われないよう腐心しているのでしょう。

 その腹づもりから、日本を悪役に仕立て、丸く収めようとの意図からなのでしょう。もちろん、ハリス氏の証言は出鱈目です。なにせ、論理破綻していて根本的に変なのです。

 辺野古基地は、他との連携が難しい構造となっています。軍港はないし、大型輸送機の運用は困難だそうですし。とすると、現状の普天間の方がグアムとの連携がスムースでしょう。
 辺野古移転の遅れがグアム移転の阻害要因になる理由が説明できないじゃないですか。むしろ、普天間を運用している現況で以って、グアム移転が進捗するというべきでしょう。理屈が変なのです。

 想像ですが、グアムの整備がうまくいっていないのでしょう。狭い島で、インフラも十分でなかったとあって、もともと難しい話だったのです。そこを、日本側は盗人に追い銭とばかり、移転費も負担しているのです。あげくに、移転の遅れを辺野古基地建設遅れのせいにし、日本側に責任を押しつけようとしているものと考えています。

 ネトウヨな方々は不思議なメンタリティです。こういう状況を捉えてさえ、アメリカ側の言い分を信じ込み、グアム移転が進まないのは辺野古工事の遅れの故だと喚きます。


共和党候補ドナルド・トランンプ氏

 さて、どうなんでしょう。クルーズ氏は完全に飲み込まれましたね。同じ保守強硬派なので、割を食った形です。
 本来であれば、このあたりでルビオ氏に票が流れなきゃならんですが、伸びが芳しくないです。ニュース解説などによると、ルビオ氏の主張に魅力がないとのことで、有権者にアピールできないそうです。
 そしてトランプ氏です。なにせ、ラテン系移民に対して厳しい発言を繰り返しながら、そのラテン系からも最大の支持を得ているのですから、もう手がつけられません。

 トランプ氏の対日強硬発言を危惧する解説を多々見かけますが、あんまり心配はいらないと思います。
 これは従前から繰り返されてきたパターンです。日米安保の重要性と、日本の貢献がいかにアメリカの世界戦略に貢献しているかを、就任後にレクを受けて認識を新たにするものです。
 日米安保見直しは、むしろ日本側こそ望むところです。外務省は、そうは思っていないでしょうが。外務省はむしろ日本のガンになりつつあります。もっとやるべきことをやっていただきたいです。そのために、特権的といってもいい待遇を与えているのですから。
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七百四拾参  MB訴訟は環境浄化推進の核心となるか(2016/2/21)
 先週は更新をさぼってしまいました。サイトを開始して15年、3度目のサボりとなりました。年度末には余計な仕事が入り、土日がつぶれてしまいました。

 気になる記事がありました。YAHOO!ニュース「メルセデス・ベンツにも排ガス不正疑惑、米国で集団訴訟」です。

 メルセデスは自社のディーゼル技術「BlueTEC(ブルーテック)」について「世界一クリーン」とうたっているが、訴状はこれを「虚偽でまやかし」だと批判。実際には、気温が摂氏10度を下回るとNOx低減装置のスイッチが切れるようプログラムされており、結果的に米環境基準を19倍も上回るNOxが大気に排出されると述べている。NOx排出量が基準値の65倍に上る事例もあったとしている。

 これはありそうな話です。以前、「七百弐拾六  ディーゼルがんばって(2015/10/12)」にも書いたとおり、排ガス検査測定モード以外での走行パターンでは、CO、HC、MOxの垂れ流しが普通に行われています。ただし、これは違法ではありません。VWのデフィート・デバイスとはまったく違った話です。

 ディーゼルのみならず、ガソリン車にも当てはまります。この件に関しては、むしろ程度問題で捉えるべきです。ただ、そのさじ加減程度について、メーカー間の差が大きいのです。
 早い話がよく走る、アクセルレスポンスがよいなどの車は、排ガス浄化を抑えている故なのです。ガソリン車は問題が少な目です。三元触媒を活かすため、理論空燃比維持が基本ですから。

 メーカー間の排ガス処理に差が大きいのはディーゼルです。VWの件で、アメリカの環境保護局(EPA)がいろいろなデータを発表した際にも明らかになりましたね。
 VWは論外としても、BMWとホンダの有害物質の排出量がMBやマツダのそれを大きく上回っていました。馬鹿というか、恥知らずな自動車評論家が書いていました。BMWのディーゼルは素晴らしい、日本メーカーも見習うべしとね。有害物質をもっと垂れ流してもいいから、パワーレスポンスをよくしろと主張しているわけです。

 で、あのMBもが怪しくなってきました。もし、温度キャンセルをやっていたなら、これは大騒動となるでしょう。そして、現行測定モードの見直しにも繋がるかもしれません。
 以前にも書きましたが、もっと実走行に沿ったモードに変更していただきたいです。特に、パフォーマンスモードともいうべき、アクセルベタ踏みの加速モードが必須かと思います。これを入れない限り、メーカーは必ずやらかすでしょう。
 今回のMBの件を奇禍とし、世界的な見直しが為されることを祈っています。
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七百四拾弐  アメリカ大統領選は国民的イベント(2016/2/7)
 アメリカ大統領の予備選が始まりました。全米を股にかけ、半年以上にわたる選挙戦です。いえ、予備選にこぎつけるまで、すでに2年前から始まっていたと言うべきでしょう。

 取りあえずは両党の指名者争いで、その初戦としてアイオワ州の開票が行われました。両党ともに、興味深い結果でした。

 共和党はトランプ氏がまさかの2位で、トランプ氏以上の極右が1位となりました。で、従来の共和党のポジションにあるルビオ氏が3位となりました。
 この3氏以外は予想以上の低迷ぶりで、当初、最有力候補だったブッシュ氏も同様です。この3氏以外が脱落すると、その支援はルビオ氏に向かうかと思います。今後はルビオ氏に期待できるのかな。

 民主党も意外や意外、サンダース氏がほぼ同率となりました。クリントン氏の全米人気の前には駄目だろうとの意見が多いのですが、予想外の展開に至る可能性もあるでしょう。
 次のニューハンプシャーでサンダース氏が優位に立てば、その勢いが他州に伝播することも考えられます。そのような状況の変化は、これまで何度もあったことですから。
 ただ、次で負けたらお終いでしょうけど。

 アメリカの選挙戦の長さに対し、批判的な向きもあります。長いと経費が巨額になり、資金力がものをいう点です。しかし、直接民主制を標榜すると、こうならざるを得ないかと思います。全米での支援が必要ですし、全国民に政策を訴える必要もあります。手間暇がかかるのも仕方ないのでしょう。
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七百四拾壱  日本刀稼働初め(2016/1/31)
 元旦に入手した日本刀は、早々と所有権移転も済ませており、完全に自分のものとして好きにできます。で、ぼちぼちと振り回し始めています。

 ガキの頃に練習した模擬刀は、二尺ほどの短いものです。ですから、今回購入した二尺三寸の刀には、未だ身体が適合できません。そこで、ガキの頃に買った別の模擬刀を引っ張り出して、予行演習の練習に利用しています。
 昔買った模擬刀は、二尺、二尺二寸、二尺四寸の3タイプです。真ん中の二尺二寸タイプが最も適当です。まずはこれで身体を馴染まそうと考え、先々週から練習を開始しています。

 やはり年齢を感じます。加えて、私自身の意欲も減退気味です。ガキの頃は、刀に触っているだけで幸せなくらいでした。TVを観ながら、本を読みながらも手許に置いた刀を抜き差ししていたくらいです。
 おかげで、箸を扱うくらいに習熟しました。皆さん、箸を使うときに意識というか、意図を巡らせるなんてことはないでしょう。ご飯やら、おかずやらを、ケースバイケースで無意識に使いこなしていることと思います。刺す、切る、ほぐす、挟む、乗せるなどの動作を、状況に合わせ、自然に箸を動かせているはずです。

 刀も同じで、箸のように無意識のうちに扱うことが可能になるのです。昔練習した二尺の刀が、私にとっての箸なのです。今回の二尺三寸だと、もうまったく勝手が違うのです。
 二尺のように扱えるまでには、相当な練習を積む必要があります。そこが問題で、そこまでの練習にのめり込む意欲が湧かないのです。

 子供というか、青年時期のピュアな感覚を取り戻すのは無理でしょう。まあ、無理をせず、老後の楽しみくらいのつもりで気長に向き合っていこうと考えています。
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