建白TOPへ

八百弐拾   連休の映画三昧(2017/9/25)
八百拾九   世代交代U(2017/9/17)
八百拾八   私事いろいろ(2017/9/9)
八百拾七   ガソリンエンジンの革命(2017/9/2)
八百拾六   初の大腸検査(2017/8/26)
八百拾五   内臓チェック(2017/8/20)
八百拾四   白内障手術成功(2017/8/14)
八百拾参   NHKの勘違い(2017/8/5)
八百拾弐   世代交代(2017/7/31)
八百拾壱   居合の稽古快調(2017/7/24)
八百拾    三浦選手もここまで(2017/7/16)
八百九    ロバート・ゴダートはもうたくさん(2017/7/9)
八百八    ル・マン総括(2017/7/1)
八百七    私事いろいろ(2017/6/24)
八百六    白内障だってさ(2017/6/19)
八百五    最近の世相(2017/6/10)
八百四    スピーカー再セッティング(2017/6/3)
八百参    ぶっ飛び漫画『Back Street Girls 〜ゴクドルズ〜』(2017/5/28)
八百弐    WBAミドル級世界戦のすったもんだ(2017/5/23)
八百壱    新コンテンツ「地方の消えゆく風景」(2017/5/17)




八百弐拾   連休の映画三昧(2017/9/25)
 この時期は読書に最適の時候ですが、残念ながら眼のピントが近距離で合っていないため、読書は敬遠しています。そこで、9月の連休を中心にいろいろな映画をレンタルして楽しみました。
 傑作もあれば、期待外れもあり、その辺りを整理してみます。

『パッセンジャー』
 これは傑作であり、今年観た映画の中では最高でした。
 日本映画低調の理由として、予算の少なさを嘆く方々が多いものです。しかし、本作を観れば、金額は関係ないとの考えが説得力を持ちます。面白い映画に必要なのは、ドラマチックなシナリオ、よい演技、確かな演出であることが伝わってきます。

 本作の主な登場人物は3名のみです。アンドロイドを含めても4名です。舞台は宇宙空間を進む大型ロケット内です。となると、低予算でも十分に制作できます。必要なのは上記要件のみです。
 かつての日本映画が縦横無尽に作り出した映像空間を、今は外国でしか制作できない模様です。本作からは圧倒的な孤独、焦燥、疎外、絶望の感情が引き出されます。日本映画関係者にも発奮していただきたいです。同じような映画を創り出す条件は、すでに揃っているじゃないですか。足りないのは、アイデアとスキルだけです。

『グレートウォール』
 タイトルは長城のことです。宋代、都(開封)を襲う怪物群から、長城を盾に精兵たちが国を守っています。そこへ辿り着いた二人の旅人が、怪物退治に協力する物語です。旅人は、実は火薬を入手する密命を帯び、欧州から東征してきた兵士です。
 スパイの嫌疑を怪物撃退の功績で覆い隠し、火薬を入手するものの、浪花節的に宋を救うために怪物との戦いに身を投じてゆきます。
 ハリウッドらしいお馬鹿話です。細かいことを端折って、とにかくストーリーを展開させる手法です。頭を空っぽにすれば、それなりに楽しめるって寸法です。

『セル』
 参百弐拾九  スティーブン・キングの「セル」(2007/12/9)に書いたキングの長編を映画化したものです。もう期待して観たのですが、ラストがアレッてなものでした。もう10年前に読んだ小説なので、細部は忘れています。ですから、ストーリーも新味のある映画として楽しめたのです。
 しかし、ラストってあんなのでしたっけ。念のために原作を確認すると、全然違っていました。原作の方も、あんまり釈然としないラストなのですが、映画はもう別物です。あれこれ言っても仕方ないです。

『パージ 大統領令』
 本作のプロットには思わず唸らされました。年に一度、12時間だけあらゆる犯罪が許される“パージ法”下のアメリカが舞台です。私は知らなかったのですが、本作は第3弾だそうです。で、本作では、パージ法反対の先鋒である上院議員を殺害するため、為政者たちは要人保護の特例を廃止し、その日を迎えたという設定です。
 もうまるで『バトルロワイヤル』の世界です。バトルロワイヤルは選別者による殺し合いですが、こちらは世人すべてが該当者です。
 上院議員はボディガードを雇い、そのボディガード、自分の店を武装して護ろうとする元軍人、為政者たちへの反撃を企図する武装グループたちと協力して闘います。一方の為政者たちは、腕利きの傭兵で以って議員殺害を図ります。
 その両者が無政府状態の夜を、生き残りをかけて闘うという優れものの映画です。噂では、第2弾の出来がよいとのことなので、機会があれば視聴したいと考えています。

『ミス・ペレグリンと奇妙なこどもたち』
 この映画は、入り組んだ設定に、凝った小道具を散りばめ、その多彩で意外性に満ちた内容を映像化するための金もかかっています。十分楽しめるのですが、若干子供騙しの面があり、その辺りが気になりました。
 といっても、子供向けなのでしょうから、私が文句を言う筋合いじゃないですね。」

 いずれも観て損のない映画です。特に『パッセンジャー』は、SF映画史に書き記す資格があるかと思います。
目次




八百拾九   世代交代U(2017/9/17)
 日本人スター選手の引退が相次ぎました。それ以外にも、意外な試合結果がもたらされました。
 先週10日、カリフォルニアで“SUPER_FLY”と銘打たれた興業が開催され、現在のS.フライ級頂上に位置する6選手が一堂に会しました。
 WBC王者:シーサケット・ソールンビサイ(タイ)
 4階級制覇:ローマン・ゴンサレス(ニカラグア)
 2階級制覇WBO王者:井上尚弥(大橋)
 元WBC王者:カルロス・クアドラス(メキシコ)
 元フライ級王者:ファン・フランシスコ・エストラーダ(メキシコ)
 2階級制覇:ブライアン・ビロリア(米国)

 一年前、PFP最強ボクサーの称号は、上記ローマン・ゴンザレス選手とライト・ヘビー級のセルゲイ・コバレフ選手が担っていました。その後、奇しくもこの両選手が2連敗で陥落するという予想外の展開となりました。

 当日のメインイベント、シーサケットvsゴンザレス戦は衝撃的でした。ゴンザレス選手がまさかの4RKO敗を喫したのです。やはり4階級目は厳しかったのでしょう。なんといっても身体の大きさが違っていました。しかし、敗戦理由はそれだけではないかとも思うのです。
 ゴンザレス選手の強さの根源は、多彩なコンビネーションと防御の上手さでしょう。連打というだけでなく、そのパンチが的確でした。そして、連打と防御が両立できているのは、上体の動きが巧みであるからでしょう。固いブロッキングに加え、上体を動かしてパンチを外すわけですが、その上体の動きとパンチとを連動させているのです。
 ゴンザレスが上体を沈めたり、倒したり、傾けた場合、必ずその反動でパンチを打ち出していました。この攻防一体具合が、憎らしいまでに巧みであったかと思います。ところが、シーサケット再戦でのゴンザレス選手は、ほとんど上体が立ちっぱなしで打ち合っていたかと思います。ちょうど先月の山中選手と同じです。さすがに山中選手の芸のない突っ立ち具合と一緒にしてはいけないのでしょうけど。
 でもね、共通点があるんですよ。今回のゴンザレス選手は、帝拳で練習したそうです。帝拳のらしさ満点じゃないですか。他にも亀海選手といい、三浦選手といい、今夏に負けた選手はすべて帝拳であり、上体の動きがない(少ない)という共通点があるのです。
 ゴンザレス選手は再起するそうですが、トレーニングに関しては帝拳に係らない方が本人のためかとも思います。


 井上選手は取りあえず圧倒的な強さをアピールできました。対戦相手は一方的に打たれまくり、なにもできないとあって、6R終了後に棄権しました。
 今後、シーサケットvsエストラーデ戦が組まれるでしょうから、井上選手はその後を待ちましょう。待つ間にもクアドラス選手かビロリア選手と闘い、世界を納得させましょう。
 そうなればよいのですが、多分どうでもいいような国内試合を組んで、無駄な時間を浪費する引きこもり路線を選択するのでしょうね。


 帝拳ジムの悪口を書いてしましたが、真正ジムも相当なものです。9月3日、京都でWBA世界スーパーバンタム王者の久保隼選手が同級2位のダニエル・ローマン選手と闘い、9回TKO負けで陥落しました。
 途中でパンチを効かされ、凌ぐ展開の中で、解説していた先輩の長谷川穂積氏が衝撃的なことを語りました。クリンチで攻撃を避けるべきとき、クリンチの練習をやっていないからできないとか言ったのです。視聴者は誰もが耳を疑ったでしょう。仮にも世界に挑み、王者にもなって防衛線を行う選手がクリンチの練習をしたことがないなんて信じられないでしょう。日本のボクシングジムって、一体なんなのでしょうか。


 今月13日、大阪でWBOL.フライ級王者 田中恒成vs14位パランポン・CPフレッシュマート(タイ)が行われ、田中選手が9回TKOで勝ちました。
 田中選手はいい子です。勝利者インタビューに感心しました。まずなにより相手選手の健闘を称えたのです。いえ、そんなの当たり前のことです。それなのに、対戦相手が外人の場合、その当たり前のことができない選手が多いのです。また、TV局が外人選手に対して一切の敬意を払わないという外道なんです。田中選手はTV局の外人無視演出に乗らず、きちんと払うべき敬意に配慮してみせました。立派なものです。
目次




八百拾八   私事いろいろ(2017/9/9)
 先週書いたマツダの次世代エンジンについて、さらに情報が出てきました。開発中のエンジンを搭載した実験車輛の試乗を実施したそうです。
 圧縮比は16:1だそうで、先月の技術解説中の20:1に比べてまともというか、現実的な数字です。現在のSKYACTIVの圧縮比も14:1を実現しています。ガソリンだけでなくディーゼルも14:1近辺であり、ディーゼルでの圧縮着火の経験と研究成果が活かせる数字です。
 混合比は36.8:1で、この数字は技術解説と同じものです。現行の理論空燃比14.7:1に比して2.5倍の希薄ガスです。これで良好なドライバビリティが得られるものなら、どこまでの低燃費が実現するか見当もつきません。ディーゼル並の低燃費とか聞こえてきますが、むしろ超えても不思議じゃないでしょう。


 眼病手術1か月後の検査を終えました。若干の皺が生じているとかで治療を受けました。なんかレーザーで灼いたみたいです。正面、左、右、上、下と四方に眼球を向け、それぞれの面にレーザ照射を受けました。
 先生曰く、「これで少し見やすくなるでしょう」とのことでした。あんまり違いは分かりませんが、すっきりした感はあります。

 目薬の変更があり、新しい2種を1日に4回注すよう指示されました。次の検査は3か月後で、それまでの処方ということで5個ずつ頂きました。
 ゴーグル着用も済み、リラックス生活を送れています。洗髪洗顔も問題なしとのことで、面倒なやりくりからも解放されました。

 汗をかいても問題ないだろうと、今週から居合も再開しました。怪我もあって、ほぼ1か月ぶりの稽古です。老いが哀しいです。腕力、足腰、背筋すべてが弱りきっていました。若い頃でもトレーニングを1か月サボれば劣化します。ただ、劣化の意味合いが違います。若い頃なら性能が少し下がるくらいのものです。
 今回は老いを感じさせる劣化なのです。元の状態まで取り戻すのはなかなか大変です。日々の継続が大切というのが、よく理解できます。

 禁煙5か月弱となり、もはや喫煙欲求は極めて軽微なものとなっています。禁煙すれば、体調がよくなると期待していたものの、期待外れがままあります。
・朝の歯磨き時のえずきから解放されず
 これはきっと習慣なのでしょう。歯ブラシが口内にあると、反射的にえずくようプログラムされちゃったものと諦めました。
・呼気にタール臭
 もはや5か月も煙草を喫っていないのに、未だに呼気中にタール臭があります。肺がタールまみれなのでしょう。肺からの排気に、そのタール成分が混じってのことなのでしょう。私の肺はタールで朽ち果てていますから、死ぬまでタール臭から逃れられないでしょう。
 仕方ないですね。40年余、チェーンスモーカーとして煙草を喫い続けてきたのですから。以前にも言いましたが、後悔はしていません。
目次




八百拾七   ガソリンエンジンの革命(2017/9/2)
 七百八拾六  ガソリンエンジンこそが面白い(2017/1/15)に書いた次世代エンジンについて、マツダが詳細な技術解説を公にしました。

 HCCIと称される自己圧縮着火方式のエンジンで、以前は2018年末での販売とかアナウンスしていました。その時点では、仕組みについて疑問だらけでした。日産も同じ技術を開発していて、サイトに概要が記載されているものの、やはり詳細は不明でした。

 先月8日、マツダが2019年での次世代エンジンの導入を発表しました。同時に技術情報がリリースされ、疑問が明らかになりました。その内容の凄まじさに驚くばかりで、その凄さを皆様にも知っていただきたいです。

 圧縮着火ということで圧縮比が高く、旧式ディーゼル並みの20:1くらいだそうです。当然、膨張比も巨大ですから最大30%のトルクアップも納得できます。また、36:1の極端なリーンバーンが最大の謎でした。ここまで薄いガスなら、そりゃあ燃費がよいのも頷けます。しかし、そこまで希薄だとNOx過多となり、排ガス浄化に無理がきます。日産のサイトには低温燃焼でNOxが出ないとか記されていますが、高圧縮だと高温燃焼となりますから矛盾に思えました。

 で、今回のマツダの解説で納得しました。プラグ着火の火炎伝播と異なり、圧縮着火だと全域(多点)同時燃焼なので、短時間で燃焼を終えるそうです。熱総量が少なくなるので、NOxが僅少で済む理屈かと想像します。文系素人なので、適当な想像ですけど。

 問題は、圧縮着火のコントロールが極めて難しい点です。マツダはコロンブスの卵式に、プラグ着火で圧縮着火をコントロールする逆転の発想です。
 画期的な次世代ガソリンエンジンであるのは間違いないです。2019年にマツダが、次いで日産の導入が予想されます。圧倒的な低燃費、トルク大幅アップ、CO2とNOx排出量が根本的に少ないという夢のようなエンジンです。

 EVについては、将来展望が見えにくい面があります。中国のように登録許可のコントロールを行えば、EV唱道も可能でしょう。VWのEV生産計画も中国での市場獲得を前提にしたものでしょうしね。でも、中国以外では難しいことでしょう。
 EVの使用台数が多くなったら、電力需要増大の問題が顕わになります。EUでの原発新規建設はないでしょうし、フランスも原発を3割だか削減予定のはずです。そんな中で電力供給拡大を目指すとなると、火力を無視できません。
 はたしてEVがトータルでCO2削減に貢献するものであるか、根本的な議論が再燃するかもしれません。また、先進国以外では、充電インフラ整備なんて論外でしょうしね。

 圧縮着火エンジンが実現すれば、ガソリンエンジンが低炭素時代の有望株として再評価されるかもしれません。しかも、これをモーターと組み合わせるHVが計画されており、決定版とも考えられます。
 ガソリンエンジンの燃焼効率追求こそが、エコの王道と確信している私としては、期待値最大です。今後数年間、内燃機関の変革が楽しみです。
目次




八百拾六   初の大腸検査(2017/8/26)
 大腸検査は準備が大変です。内視鏡による腸壁視認のためには、内壁がクリアでなければいけません。で、便を事前に完璧に洗い流す必要があります。

 近所の医院の場合、1週間前から便を柔らかくする薬を服用し、前日の食事については「クリアスルー」という専用のレトルト食品を指定されました。昼夜2食分で、朝食については、流動食を指定されました。

 大変なのは、その夕食後からの下剤服用と水分補給です。「ニコプレップ」という2回に分けて服用するタイプで、夕食後と当日早朝です。前日服用後には1,250ml(250ml*5)以上、当日服用後には750ml(250ml*3)以上の水を時間を空けて飲むよう指示されています。併せて2L以上となるところ、私は念を入れて2.75Lほど飲みました。

 下剤服用後3時間で便通が始まり、排便を繰り返すごとに便が薄くなってゆきます。当日朝4時半指定の下剤服用が仕上げです。便なしの薄黄色までクリアにすることができました。本当は無色透明を目指したものの時間切れとなり、来院の催促の電話を受けて諦めました。

 お尻側に開口がある診察服に着替え、エビ様に丸まって点滴を受けました。多分、点滴薬剤に麻酔薬が含まれていたのでしょう。点滴を受けてすぐに記憶を失くしました。昨夜は4時間ほどしか寝ていなくて、内視鏡検査をまったく憶えていません。

 看護師さんの呼びかけで気がつくと、すべて終了していて、すぐに先生から説明を受けました。見せられた写真によると、私の大腸はきれいなものでした。先生からも健康の太鼓判を押していただきました。
 また、2週間前に受けたピロリ菌有無の検査結果も出ていて、これまた除菌に完全成功していました。取りあえず、私の消化器系はまったくの健康ということで安心しました。


 近距離に焦点が合わないことに我慢ができず、遠視用眼鏡を拵えました。早い話が読書に不便していたのです。以前に作ったものは、70cm〜1m辺りでピントが合います。読書は30cm〜40cmですから、既存眼鏡ではピントが合わないのです。

 昨日、近所の行きつけの眼鏡屋を訪ねて適正レンズを調べ、先ほど仕上がった眼鏡を受け取りました。30cm〜40cmにピントが合うようにしています。これで読書は問題なしです。やっと、私本来の生活パターンを取り戻せました。
 本当に眼って大切です。皆さんも、私のようにいらん苦労をしなくて済むよう、眼を労いながら使ってあげてね。
目次




八百拾五   内臓チェック(2017/8/20)
 白内障手術を挟んで、他にもいろいろありました。手術の一週間前、刀を扱う中で指を傷つけてしまいました。
 もともと鯉口の締りが悪く、常に鞘から滑り出す状態だったのです。鍔元の刃を巻いている金物をハバキと呼び、このハバキが鞘の空隙を突っ張って固定する役目を果たします。私の刀はハバキが厚すぎるため、鞘に収まらず固定されないのです。
 ですから刀を扱う際、刀身が鞘から滑り出すのを前提にして、刀身側と鞘側の両方を抑えなければいけません。それをついつい迂闊にも、右手だけで鞘を掴もうとして、抜け出た刀身の方を掴んでしまったのです。

 しまったと思った時は遅く、指がスパッと切れました。致命的だったのは1指だけで、2指は皮が少し切れた程度でした。その1指が問題で、深く切れたため傷の根元を縛って血止めし、すぐに近所の病院を訪ねました。2針縫って、1週間後の抜糸の段取りとなりました。

 病院の待合で医療関係パンフレット類を手に取っていると、ピロリ菌のQ&Aがありました。実は数年前にピロリ菌の除菌を行いました。人間ドックで引っかかって指示されたためです。
 除菌時、検査のために胃カメラを飲んで八倒しました。除菌終了後、胃カメラで検査の必要があったものの、前回の苦痛の記憶もあって拒否しました。先生も知っていたのであえて勧めず、「7〜8割の確率で成功しているだろうから、多分大丈夫でしょう」と放置していました。

 人間ドックの担当医師からは、以後も検査チェックをするよう繰り返し慫慂されていたのです。それもあって、指の治療の際に相談すると、「明日、検査しましょう。朝から胃に何も入れずに来てください」となりました。
 翌日、人間ドックの担当医師から預かっていた紹介状を渡しました。で、思い出しました。紹介状はピロリ菌のことでなく、便に混じった潜血の話でした。紹介状を読んだ先生から、大腸の検査を勧められました。
 私「潜血は、痔のせいです」
 先生「その可能性はあります。しかし、大腸癌の可能性も捨てきれません。検査して安心しませんか」
 私「お願いします」
 ということで、今週の大腸検査が予定されています。昨年までは仕事を抱えていたとあって、ついついパスしてきました。今や時間だけは十分ありますから、健康にも留意しようと考えています。というか、これまであまりに放置が過ぎていたんですけどね。
目次




八百拾四   白内障手術成功(2017/8/14)
 今週7日、台風が最接近する中、白内障の手術を受けました。15年前にレーシック手術を受けた、当地では眼病に定評のある聖母眼科です。

 サイト内の白内障手術に関する頁をご覧ください。治療方法及び眼内レンズの種別が判ります。
 以前にも書いたように、3焦点で乱視補正が効くFine Visionを当初選定していたものの、術前の詳細な検査の中で、乱視が軽微とあってMini Wellを薦められました。Mini Wellの乱視補正が効かないタイプで、グレアやピント面で優位の模様です。先生方も迷っていました。私に適否は判りませんから、先生の判断にすべて従いました。

 手術は怖かったです。片目5〜10分程度と聞かされていたものの、20分くらいかかりました。両目で40分ですよ。
 水晶体をレーザーで粉砕して吸引します。その後、別の機器でレンズを眼内に落とし込みます。これが怖くて怖くて。レーシック手術の際には、緑だったかの光点を見つめ続ければよかったのです。ところが、白内障手術の場合には、そのような光点がなく、「下を向いてください」「正面を見続けてください」とか指示されるんですよ。でもね、厳密な正面方向なんか判りませんよ。作業用の照明光点が見えるものの、これは結構動きます。眼球が動くと危険ですから、動かさないよう気を使うんですよ。

 手術後、30分間安静にし、その後解散という実にあっさりした流れです。20数年前、私の祖母が白内障手術を受けた際には、片目ずつ日を置いて一泊入院で処置しました。医療技術の進歩なのでしょう。

 手術後の視界は素晴らしいものです。濁りのない透明な視界はいつ以来でしょうか。また、中間距離のピントが結構合っていました。ただ、近距離のピントがまったく合いません。新聞やPC作業は諦めました。

 翌日の術後検査では、近距離でも長めの距離なら見えるようになっていました。中距離や遠距離はもうばっちりで、中距離視力はなんと1.5が出ていたそうです。近距離へのピントは、徐々に馴染んでいくだろうとのことでした。
 遠くまできっちり見通せることに感動しきりです。多分、小学校低学年時代の再現かと思います。小学3年時に1.2、高学年時にはすでに仮性近視でしたから、半世紀ぶりの視力を取り戻したのです。まさに復活の日、生き返った思いです。

 近距離の見えについて、ピントが合うには相当な日数がかかるかと思われます。その上、私の読書距離やPC作業距離に合う保証はありません。最終的には、遠視用眼鏡が必要になるものと覚悟しています。

 後は合併症を起こさないよう、あるいはダメージを受けないよう、必ずゴーグルを着けています。レーシックの術後も細心の注意を払って問題を起こさないよう配慮しました。術後メンテナンスを手抜きすると、一生悔やむ羽目になりかねません。
 不便を忍んでゴーグルの世話になっています。部屋内で一週間、外出時に一か月の着用が課せられています。また、3種の目薬を一日4回、3か月間注さなければなりません。
 術後検診も18か月先まで予定されており、長い闘いとなりそうです。近距離を見るための遠視用眼鏡を作製するのも、3か月くらい経って見えが収束するのを待たなければなりません。幸いなことにレーシック時に作製した遠視用眼鏡があり、これである程度のピント合わせができています。それにしても、見え過ぎなんですよ。

 ところで、手術の様子を撮影したDVDを注文しています。でも、観るのが怖くて、きっとお蔵入りとなるでしょう。

平成29年8月14日追記
 本日、術後1週間目の検診を受けました。
 視力の加減は変わらずでした。先生の説明によると、未だレンズが浮遊状態で、付着固定には日数がかかるそうです。経過は順調とのことで、次の検診は3週間後です。目薬をたっぷり頂きまして、メンテに配慮するばかりです。
 近距離にピントが合いづらいので、本格的読書ができないのだけが玉に瑕です。とにかく我慢の日々です。
目次




八百拾参   NHKの勘違い(2017/8/5)
 昨夜、NHKでトヨタとマツダのEV開発に向けた提携を伝えるニュースがありました。で、これが少しばかり演出過多で、世間の誤解を招くものでした。
 ・英仏が2040年に内燃機関搭載車禁止を計画していること
 ・VWが今後20年でEVを30車種計画していること
 ・ボルボが全車電化を予定していること
 ・中国がNEV規制によって強引にEV路線を進めていること

 これらに触れ、まるでEVへの舵取りが明日の世界トレンドであるかのような報道内容でした。あの番組構成を見ると、いろいろ勘違いする方も多いでしょう。事実誤認やら曲解やらが満載でした。

 昨年、ドイツでの自動車生産台数は554万台で、うちHVは約5.5万台、EVは約5万台です。残りをガソリンとディーゼルがおよそ半々で占めています。仮に2040年あたりの英仏で内燃機関が禁止されるとしても、それまでメーカーは内燃機関の車を大量生産して生きてゆかなければなりません。それまで、EVはニッチです。
 ボルボは電化と言ってるのであって、EV車とは言っていません。電化の意味するところは、マイルドHVまで幅広く対象にしています。多分、NHKの記者はそのことを知らないんじゃないかと思います。

 また、テスラの昨年販売台数も8万台強で、微々たるものです。モデル3の受注40万台だったかをこなすため、大規模な設備投資が必要でしょう。きつそうですね。
 ちなみにトヨタはテスラとの提携解消に伴う株売却で500億円ほど儲けています。

 トヨタは昨年約140万台のHVを売ったそうです。ドイツ国内でのHV、EV生産量やテスラの生産量と比較すると、違いが歴然としています。ただ、北米でのHV販売は減少傾向です。ガソリン価格低落による省燃費需要が後退したためです。おかげで豪華SUVが大人気で、EV需要なんて小さな話です。

 一方で、中国のEV人気は本物です。大気汚染が大問題なので、EV車の登録を優先し、内燃機関搭載車の登録を制限する政策を採っています。
 でも、中国市場でEV車の開発販売競争はやらない方が正解かと思います。液晶TVと同様の不毛な競争に晒されるんじゃないでしょうか。

 EV開発は焦る必要ないでしょう。将来を見据えた長期的視点での対応を進めるべきです。EUメーカーだって同じ考えです。
 トヨタはむしろ、HV → PHVの進捗を優先すべきです。なお、新型カムリは世界戦略車の位置づけで、リキが入っています。ガソリンエンジンの燃焼効率が41%達成とかで、こちらも進歩が見られます。


 ところで、ドイツメーカーが力を入れているディーゼルについても考察してみます。
 世界的に燃費測定方法の統一が図られ、その測定モードがより実走行に近いものとなります。すでにマツダが新しい測定方法による燃費を発表しています。この燃費測定と同時に、CO2排出量も測定します。
 加えてEUは、市街地実走行のテストも導入するかもしれません。

 これらはディーゼルに対して、厳しい状況を招来します。従来、測定モードから外れた走行パターンにおいては、有害物を垂れ流していました。ディーゼル、ガソリンともに、パワーやレスポンスを良好にするには、ここのところに加減を加えなければいけません。ただし、メーカーによって匙加減が異なっています。

 ディーゼル車が実走行で排出するNOxが典型です。調査ごとに数字が異なっているので、単純に言い切れないのですが、メーカーや車種によって悪質なケースがあります。VWは論外として、BMWも結構な垂れ流しデータがあります。
 某自動車評論家が「日本メーカーもBMWのディーゼルエンジンの高レスポンスをお手本にすべし」と宣っていました。BMWの実走行でのNOx排出データが悪質だったにもかかわらずです。

 測定モードの変更や市街地走行による測定が導入されると、ディーゼルには厳しいこととなり、必然的にドライバビリティ低下を招きます。それでもEUにおいては、変わらずディーゼルが一定数使用されるでしょう。そして逆に、一定数は電化路線に転換するものと考えられます。その転換先として、HV、PHV、EVが選択されるのでしょう。
目次




八百拾弐   世代交代(2017/7/31)
 今月16日、WBC王者ミゲル・ベルチェルに敗れた元WBC世界S.フェザー級王者三浦隆司氏が引退を表明しました。また、元WBA世界S.フェザー級スーパー王者の内山高志氏も引退を表明しました。

 三浦氏は一昨年にアメリカでも高評価を得たものの、先日の試合で地にまで落ちました。いい頃合いでしょう。
 内山氏は文句なしの強さを誇りながらも、結局世界の注目を集める活躍はできませんでした。日本のファンたちがどれほど悔しかったことか。内山氏が一番悔しかったとの見方もあるでしょうが、内山氏自身がリスクを取らなかった事情もあり、なんか情けないです。

 その一方で、若いボクサーがのし上がってきました。
 23日、東京でIBFミニマム級タイトルマッチが開催され、9位の京口紘人(ワタナベ)選手がホセ・アルグメド(メキシコ)選手から王座を奪取しました。判定ながら、文句なしの戴冠です。プロデビューから1年3か月、8戦目での戴冠は辰吉選手以来の快挙です。
 思い切りよく強打を振るう王者相手に、怯むことなく逆にカウンターでダウンまで奪いました。今後の成長が楽しみな選手です。

 同日、WBA世界L.フライ級王者の田口良一選手も1位のロベルト・バレラ(コロンビ)選手を9回TKOで下しました。
 田口選手の成長ぶりもまた目を見張るものがありました。積極的にコンビネーションを放ち、しかも必ずボディへの攻撃を加えていました。実に力強い印象で、これまでのひ弱なイメージを払拭してくれました。このボディ攻撃が有効で、挑戦者は確実に削られ、鈍っていきました。

 そして、月末28日にビッグなニュースが飛び込んできました。上海で開催されたWBOフライ級タイトルマッチで、7位の木村翔(青木)選手がゾウ・シミン(中国)選手に挑みました。
 結果は誰もが予想しなかった11回KO勝利です。木村選手、まったくの無名で、「誰なの」状態でした。ですから、誰も期待していなかったのです。きっとシミン選手にポイントアウトされるだろうと予想していました。

 試合内容も見事で、足を使って躱すシミン選手に対して、ボディ中心の攻撃をしつこく加え、疲労とダメージを加えました。なんかシミン選手の調子が悪いのかとも思わせる内容でした。聞くところによると、プロモート契約を変えたり、トレーナーを変えたりで、環境変化も敗因の一因であったかと思われます。

 それでも、10回までの採点は、94−96、97−93、96−94でシミン選手が勝っていました。よくぞKOで決着したものです。

 最近の日本人選手の試合ぶりを見ていると、右脇腹への攻撃が重視されています。誰の影響なのかな。きっとWOWOWのおかげでしょう。世界の第一線の試合を毎週放映してくれるので、よいお手本となっているのでしょう。
目次




八百拾壱   居合の稽古快調(2017/7/24)
 昨年元旦に届いた日本刀は、その後の習熟訓練の甲斐あって、今や箸のように身体の一部に馴染んでいます。簡単な抜き収め中心の練習は、1年強を経て終了としました。
 今春から、本格的な居合の稽古にかかっています。今はよきお手本が You Tube に数多掲載されています。おかげで大助かりです。ガキの頃の居合の練習は、テキスト本を読み込み、写真を参考にするばかりでした。そうやって稽古を重ね、自分の練習スタイルの正否は、たまにTVで放映される武道映像で確認しました。

 You Tube 映像で確認すると、大まかには正しいものの、間違った動作が細部に結構ありました。私が学んでいる流派は、最大人口を抱える中心的な流派です。おかげでアップされている動画も最大です。
 で、気になるのは、モデルを務めている先生によって、僅かな差異が認められる点です。どの先生の動作に倣うべきか、お手本を探し続けました。

 最終的に気に入ったのは、下記動画です。この先生の動作や刀の扱いは、私がガキの頃に修練した動きに一番近いものです。
 専心會道場 無雙直傳英信流居合道「Kimura Sensei」

 今は毎日この木村先生の演武を繰り返し見て、その後で実際に真剣による稽古を重ねています。毎日僅かな時間ながら、欠かさず続けているところです。

 最近、恐れていたことが起きました。居合を続けていると、必ずや柄紐が切れてしまうのです。今まで扱った模造刀すべてで起きたことです。今回はさすが品質の良い真剣とあって、よく持ったかと思います。糸が切れかけたところで、上から包帯でぐるぐる巻きの養生を施し、破損がこれ以上進まぬよう処置しました。

 これで安心して居合を続けることができます。というか、高級美術品である真剣を居合に使うのが、そもそも間違っているんですけどね。日本刀ファンが聞いたら怒るでしょうね。
目次




八百拾    三浦選手もここまで(2017/7/16)
 本日、ロサンゼルスでWBC世界S.フェザー級タイトルマッチが行われ、ミゲル・ベルチェル(メキシコ)選手に1位の三浦隆司(帝拳)選手が挑みました。
 結果は、119−108、120−109、116−111の大差判定負けでした。

 このタイトルは、三浦→バルガス→ベルチェルと移ったもので、一昨年行われた三浦vsバルガス戦は年間最高試合に選ばれるほどの激戦で、三浦選手のファイトスタイルはアメリカでも話題となりました。今回の挑戦権をかけた試合でも、2位のミゲル・ローマン選手を圧倒的な豪打で打ち倒して評価を高めました。

 そのような三浦選手ですから、今回の試合に対する期待も高いものでした。で、期待は見事に裏切られました。
 ベルチェル選手は三浦選手の強打を警戒し、アウトボクシングに徹しました。前に出る三浦選手をフットワークで捌きながら、軽いパンチを当ててポイントを重ねます。1Rにダウンも奪って余裕のボクシングでした。
 一方の三浦選手は前に出るばかりで、肝心の手が出ず、ポイントを失うばかりでした。たまに出すパンチは単発の大振りで、当たるわけもありません。

 勝つために三浦選手がやるべき準備は、コンビネーションの練習です。でもね、そのような練習を重ねた跡が見られません。そんなので勝とうとか考えていたのでしょうか。ちょっと厚かましいです。
 三浦選手がボンバーとか強打をアピールするたびに嫌な予感がしていました。きっと自分が打ちたいようにパンチを打つ練習ばかりやっていたのでしょう。「長所を伸ばす」とか聞こえはいいけど、自分に都合のよい戯言です。対戦相手は、そのようなボクシングをさせぬよう作戦を練ってくるのですから。

 今回の試合で、三浦選手に対する期待とか願望が霧消してしまいました。あまりに低いレベルに呆れてしまいました。もう、ええです。


 セミは、WBA世界S.フェザー級の(スーパー)タイトルマッチで、ジェスレル・コラレス(パナマ)選手に10位のロビンソン・カステジャノス(メキシコ)選手が挑んだ試合でした。結果は10回負傷判定により、コラレス選手が僅差の判定勝ちでした。

 こちらの試合の方が、レベルの高いものでした。内山選手に連勝したコラレス選手の強さは本物です。強打でありながら、ハンドスピードもあり、しかも連打が効くという抜群の攻撃力を持っています。しかも、ステップインが速く、瞬間的な身のこなしも鮮やかです。

 対戦相手のカステジャノス選手は、5月にガンボア選手にTKO勝ちしており、隙のない実力者です。さすがのコラレス選手も手を焼き、ダウンも喫しました。判定はまさに僅差で、再戦した方がいいんじゃねとか思いました。
 いずれにしても、現在のS.フェザー級でロマチェンコの相手になれそうなのは、コラレス選手くらいしかいません。やれば、ロマチェンコ選手が勝つでしょうけど。
目次




八百九    ロバート・ゴダートはもうたくさん(2017/7/9)
 ゴダートの新作は大長編です。第一次世界大戦後の戦後処理を背景にした“1919年三部作”と称する大作です。
 『@ 謀略の都(上下)』1月刊行
 『A 灰色の密命(上下)』3月刊行
 『B 宿命の地(上下)』5月刊行
 大作とか大長編とかは、内容が面白ければ大歓迎です。しかし、つまらない大長編ほど苦痛なものはありません。上記“1919年三部作”がまさに苦痛をもたらす典型でした。

 近年のゴダートの作品は、いずれももうひとつ及ばないものばかりでした。いいかげんにゴダートを読むのを止めようと思うものの、パブロフの犬ばりに惰性で読み続けてきました。でもね、今回の大作のおかげでついに突き放せそうです。
 つまらない小説を読むのは苦痛です。今回のような大長編だと、その苦痛を長く味わわなくてはいけません。本当に苦しかったです。読み終えたときには、解放感に包まれました。傑作を読んでいるときは、いつまでも終わりが来なけりゃいいとか思うものです。で、これが駄作の場合だと、逆に一刻も早く解放してくれと結末を心待ちにします。

 これでゴダートと縁を切ります。かつて、パトリシア・コーンウェルの検視官シリーズを愛読していたとき、だんだんつまらなくなり、読むのをいつ止めようかと悩んでいました。
 そのときもパブロフの犬よろしく、もう止めようと思いながら、新作が刊行されると買ってしまいました。それが、コーンウェルの暴挙によって洗脳が解けました。死んだ人間を、実は生きていたと再登場させたのです。さらに決定的だったのは、主人公の年齢をいきなり10歳ほど若返らせたことです。主人公をモテ女にしておきたい故の禁じ手です。こんな無茶をやってくれれば、突き放すのに迷いはありません。

 ゴダートにも同様の迷いがあったものを、本作が突き放してくれました。もうこれで、新作が刊行されても買わずに済みそうです。喜んでいいのか、悲しむべきなのか複雑な気分です。
目次




八百八    ル・マン総括(2017/7/1)
 すでに2週間前のことになりました。トヨタのル・マン挑戦は残念な結果に終わりました。昨年に続き、まさに悲運としか言いようがありません。
 昨年はレース終了の3分前にエンジンストップというドラマチックな結果でした。で、今年は事故処理のための停止中、関係ない人間による走行指示を間違って受け取ったために走行を開始し、やはり間違いということで停止しました。この停止、走行、停止後の本番再始動ができずにリタイヤとなりました。
 トヨタにしてみれば、茫然自失の出来ごとだったでしょうね。

 当日、レースはトヨタとポルシェの総合優勝争いでした。4時間経過時点だったかでの順位は期待の高まるものでした。
 1位:7号車トヨタ
 2位:1号車ポルシェ
 3位:8号車トヨタ
 4位:9号車トヨタ
 88号車ポルシェはガードレールにクラッシュし、2号車ポルシェは、フロントアクスルのトラブルでピットインし、トヨタ優勢の状況だったのです。

 ところが、この後レースは変転します。上で書いたように、7号車はシステムの不具合でリタイア。9号車はタイヤバーストでリタイヤ。8号車は走行しているものの、長いピット修理のため、大幅周回遅れです。

 このような経緯で今年の挑戦は終わりました。やはり、ル・マンで勝つことの難しさは格別です。
 27年前にマツダがロータリー最終年で優勝しました。あの感動を再び味わえるかと、一時は期待しました。で、結局、ぬか喜びに終わったのです。でもね、これにめげず、来年も挑戦してねトヨタさん。

 ル・マンで総合優勝を達成するのは本当に困難です。総合優勝を目指すとなると、性能限界ギリギリでの勝負が求められます。もちろん、稀に余裕の総合優勝もありました。そういうときには、圧倒的な性能差があったのでしょう。そうでないかぎり、ル・マンの24時間で何が起こるか分かったものじゃありません。

 長い間国産マシンの挑戦を見てきた身としては、国産マシンも安定してきたかと思います。90年代まで、ミッション、デフ、ドライブシャフトなどの故障でリタイヤするのを幾度も見ました。駆動系のストレスが異次元なのでしょう。国産車は市販車では信頼性を勝ち得ていましたが、耐久マシンの世界では、まだまだ世界に及んでいないと毎年思い知らされました。その時代を知る者としては、ずいぶん安定してきたと感心しています。

 一方で、HVの制御系という新しい課題が立ち塞がってきました。耐久レースという極限状況に挑むことによって、いろいろな問題を洗い出したり、技術的な課題をクリアするなど意義深いかと思います。

 ただ、優勝時のマツダだけは信頼性抜群でした。ペリフェラル・ポートとターボによるコンビパワーは世界を圧していました。また、耐久レースに何度も挑んでブラッシュアップしたマシンの信頼性もまた世界最高でした、
 加えて、ジャッキー・イクスをチーム総監督に迎えて万全の態勢で臨んだレースでした。それほどの優勝候補でありながらも、ル・マンに棲む魔物がなにかを仕出かさないかと冷や冷やしたものです。

 今年は終わりました。日本メーカーの二度目の優勝は、来年以降のお楽しみにしましょう。
目次




八百七    私事いろいろ(2017/6/24)
白内障手術
 一昨日、院長先生の検査を受け、眼の手術内容が確定しました。
 レンズは、遠中近の3焦点で、Fine Visionタイプに決定です。このタイプは夜間グレアや円形縞模様が映じるなどの問題が報告されています。そのような欠点を克服した新しいタイプもありますが、それは乱視補正が効きません。補正のためには、別途レーシックを併用しなければいけません。すでに私は強度のレーシック手術を行っているので、これは避けます。

 で、Fine Vision タイプを選択しました。レーシック手術においても、グレア効果を経験しています。これは時間の経過とともに緩和するものです。
 3焦点タイプは高額で、手術代は両眼併せて110万円也です。痛いけど、利便性に代えられません。保険適用の単焦点レンズを選択すれば、自己負担額は10万円ほどでしょうか。大変な差異ではありますが、もう眼で苦労するのはたくさんです。50年間の桎梏から逃れることができるなら安いものです。

カラーラ購入
 数年前から気になっていたカラーラをついに購入しました。数年前の人間ドックで肝脂肪を指摘され、油脂を控えるように食事指導されました。油抜きの生活を1年間送ると、脂肪値は大きく下がって安全圏に収まりました。
 ただ、以後も油を控えるよう心掛けています。すると、大好きな揚げ物も控えなければならず、辛い思いをしていました、そんな中、この商品を知って本当によいものなら購入したいと考えてきました。

 で、先々週のこと購読紙にカラーラの広告が載っていて、思い切って注文を入れました。本体にすべてのオプション(丸型ナベ+ラック+オイルスプレー+レシピ)を加え、送料込みで26,000円ほどです。

 カラーラは油を使わすに熱風だけで仕上げるもので、オーブンに近いものでしょうか。下拵えした揚げ物にオイルをスプレーし、スイッチを入れるだけで同じような仕上がりが得られます。もちろん、油で揚げたものに敵いません。しかし、似たような味と雰囲気が味わえるなら、健康面を考慮すると貴重な商品です

 今はどんな具合に仕上がるか、お試し最中です。冷凍食品を買ってきて、カラーラでの蒸し焼き具合を試しています。冷凍食品であっても、電子レンジやオーブンに勝った味わいです。
 難点は、オイルをスプレーして、僅かな油分で焦げ目を演出するのですが、やはり油で揚げたキツネ色の衣を再現できないのです。ですから、見た目が物足りません。味そのものは文句なしなのですが、見た目というのは味にも関係してきますね。こればっかしは仕方ないです。
目次




八百六    白内障だってさ(2017/6/19)
 近所の贔屓にしている眼鏡屋からコンピュータを利用した精細な視力検査の案内がありました。無料とのことで、暇つぶしがてら訪ねました。訪問には次のような事情がありました。
 両目ともに視力が大きく落ちているのは承知しています。15年前にレーシック手術を受けた経緯は、弐拾四  LASIK手術成功 (2002/5/12)に記しています。手術後、視力も落ち着き、一時期は0.8〜0.9あたりをクリアしていました。
 その後、事務仕事に異動となり、否応もなく眼を酷使して視力は下がり続けました。そして、4年ほど前、視力の大幅低下に気づいて愕然としました。特に左目の落ち込みが大きく、しかも二重になり、加えて左右差も無視できなくなったのです。

 多彩なメニューで、眼の抱える問題点を徐々に洗い出してくれました。とにかく左目の問題が大きく、手術をした病院で術後のメンテを含めた検査を勧められました。

 で、本日、某眼科を訪ねて検査と相談を受けた次第です。覚悟はしていたものの、勤務の先生に叱られました。
 「いつから見え辛くなったの」→「4年ほど前からです」
 「で、診察は受けたの」→「いいえ」
 「そんな視力じゃ日常生活に支障があるはず」→「‥‥」
 「車の運転もできないはずよ」→「運転用眼鏡を車に置いてます」
 「その眼鏡を調べないと始まらないのよ」→「‥‥」

 左目に白内障があり、手術で除かなければならないとされ、必然的にレンズをはめ込まなければならないと伝えられました。これを聞いてラッキーと喜びました。
 実は、視力の低下を克服するには、レンズ導入しか手がないと考えていたのです。図らずも、否応もなくレンズ導入が一本道として示されたのです。

 そこで先生から段取り説明と導入レンズについてのレクを受けました。
 ・保険適用:1焦点レンズが対象なので、遠近いずれかの眼鏡が必要
 ・保険適用外:遠近の2焦点、遠中近の3焦点、当然3焦点が高額
 ・多焦点のレンズにも2種あり、私は夜間グレアが生じる方を選びました。乱視矯正にも対応していて、グレアには慣れるものと考えられるからです。高額なのは、覚悟の上というか、金には代えられない話ですから。

 まずは、週末に院長先生の診察を受け、手術の可否判断を相談します。私としては、もうやる気満々です。50年来の近視による見えない世界から見える世界に生まれ変わるのです。
目次




八百五    最近の世相(2017/6/10)
加計問題
 とにかくよく分からない問題です。いえ、なにが問題なんだってことですけど。
 とても興味が持てないので、内容や経緯をあんまり把握していません。で、しょむない感想しかありません。第一次安倍政権時代から、成長戦略に取り組んでいました。そのときの路線は、政権交代を経ながらも継続してきたことと思います。

 特区対象の獣医学部増設もそのひとつで、これのなにが問題なんですかね。前のめりな政権側の意思を示したメモが問題とされています。え〜なんで、です。安倍政権は成長戦略に挙げられた項目を推進するようハッパをかけていることでしょう。それって当然のことです。
 重点政策の実行を慫慂するのは当然じゃないですか。それのどこが問題なのでしょうか。そりゃあ、政治力行使に伴って収賄案件があれば犯罪です。七百九拾四  森友学園狂想曲(2017/3/25)に書いたように、森友のケースと同類です。まして、加計の場合は、虚偽記載などの違法行為もないのでしょう。また、愛媛県と今治市もバックアップする地方再生案件でもあるのでしょう。
 野党はもちろんですが、マスコミの報道姿勢も腑に落ちません。森友以上の筋悪だろうに、メディアはずいぶんな印象報道をやってくれます。

 前川前事務次官の件には、笑っちゃいました。デートクラブへの出入りを貧困調査などと堂々と宣う神経は理解不能です。いえ、そうとしか言い訳のしようもなかったのでしょうね。
 出会い系は、トラブルによる殺人まで起こっているし、金銭授受によるトラブル、売春の巣窟などの問題が指摘されています。もし、現役次官が出会い系を利用していたことが公になれば、本来なら大騒動です。マスメディアは文科省を総攻撃したことでしょう。

 ところが、今回ときたらマスメディアは見事にだんまりです。前川前次官を政権攻撃に利用するため、無謬性を確保しておきたいのでしょう。マスメディアのご都合主義をまざまざと見せつけられています。

北朝鮮ミサイル
 ミサイル技術を確実に進歩させています。距離の延伸も着実に実現しています。つい先日には、迎撃実験まで行ったとされています。また、対艦巡航ミサイルの試射にも成功したと発表しました。
 北の発表を鵜呑みにできないものの、映像からは燃焼や制御がコントロールできていることを窺わせます。いずれ大気圏再突入にも成功し、アメリカをも投射圏内に収めることでしょう。もうどうしようもないというか、ここまできたら一本道です。

 日本にしろアメリカにしろ、もう覚悟を決めて将来のつき合い方を構想すべきです。中国はどこまでいっても許容姿勢でしょう。韓国も同族意識で許容するんじゃないですか。というか、韓国は北の通常火力の前にさえ無力ですから、諦観路線でしょう。

 日本のスタンスとしては、暴力団排除路線でいきましょう。排除といっても実力行使なんてできません。ひたすら敬して遠ざける塩梅で、つき合いを永遠に途絶しましょう。
目次




八百四    スピーカー再セッティング(2017/6/3)
 我が家を棲家にしている燕夫婦が、今年は独自に新居を構えました。七百五拾四   ツバメさん、ごめんなさい(2016/5/7)  に書いたように、巣づくりの土台を新設したものの、燕は嫌って近寄りもしませんでした。多分、高さが低いこととアクセスし易すそうと避けられたのでしょう。燕が一番恐れるのは蛇です。蛇が伝ってくるのを恐れ、絶対に侵入されない場所を選びます。

 ところが、今年になって燕夫婦は、元の根太に土台なしの状態から巣を拵えました。それが下図です、



 土台がありませんから、危なっかしそうです。しかし、燕の巣というものは、本来このようなものなのでしょう。燕が本能でつくり上げたものなのですから、これがあるべき相かとも思います。

 この燕の営為に触発され、スピーカーセッティングを見直しました。これまでの設置は、弐百参拾五 SPセッティング奥の手 (2006/3/4) に記したとおりです。
 前面バッフルを延長拡大する手法を採っており、低域を下限方向に延伸する狙いです。この狙いは当たり、超低域方向の伸びが心地よい鳴り方です。ただ、問題も感じていました。スピーカーが高くなるので、ツィータが耳より高くに位置していました。老齢による耳の劣化もあり、高域の聴き取りに問題を抱えていました。

 ツィータの高さを耳に合わせるべきと考えながらも、面倒くさいのとウーファが床に近づくことによってバランスが拙くなることを危惧していました。
 で、燕の健闘を間近に見て、人間も頑張らにゃとばかり再設定を試みたのが下図です。



 確かに変化はあります。ただ、微妙な程度の違いです。高調波の響きが僅かにリッチになります。そこで、スーパーツィータのレベルを少し下げました。
 ウーファの高さとブロック面積が変わったので、低音も僅かに変化しました。言われなければ気づかない程度ですけど。
 ウーファが床に近づいたので、低域の音量が増しています。スィーブ信号で確かめるのは面倒なので、感覚的な感想ですが、50Hz辺りがリッチになったやに思われます。一方で、超低域への伸びやかさが減ったように感じられます。

 ツィータの位置を耳の高さに合わせるのは大切です。しかし、私の場合はウーファの高さにも考慮すべき点がありました。両立するなら椅子に座って聴くべきです。それは分かっていたのですが、読書し辛くなるので避けてきました。
 結局、ツィータ位置優先で、ウーファを床に近づけることにしたわけです。これでいいんじゃないかと妥協路線です。あとは、塗装で以って見映えをよくして完了です。
目次




八百参    ぶっ飛び漫画『Back Street Girls 〜ゴクドルズ〜』(2017/5/28)
 Windows Vistaのサポート終了を受け、Core2マシンを処分しました。また、Vista廃棄に伴って、スキャナとデジカメも処分しました。ドライバーがVistaまでしか対応していないので、捨てるしかありません。
 デジカメについては、15年前の品とあって性能差も大きくて惜しくもありません。ただ、スキャナは惜しいです、EPSONのGT-S650を購入しましたが、捨てた18年前のGT-9700Fの方が性能は上です。

 ところで、タイトルに挙げた漫画『Back Street Girls 〜ゴクドルズ〜』に嵌っています。
 凄まじいまでのぶっ飛び感性です。オタクも、萌え志向も、アイドル追っかけさんたちも、みんなまとめて面倒みてくれます。
 週刊「ヤング マガジン」に連載されている短編読み切りギャグ漫画で、コミックスは短編集として7巻まで出ています。濃いネタの連続で、これでもかとばかりの強烈なギャグ満載です。また、ひねりの効いた台詞のオンパレードで、大笑いさせられること請け合いです。
 知る人ぞ知るギャグ漫画で、すでに40万部を売り上げています。やはり、世間の方々も本当に面白い漫画を理解しているということでしょう。

 タイトルの「Back Street Girls」は、「地下アイドル」に並ぶ「路地裏アイドル」のことで、主人公たちの立ち位置を表しています。しかし、元極道ということで、むしろ「裏街道アイドル」というのがフィットします。

 私のように不純というか、邪な人間であっても、この漫画の持つアイロニーには心動かされます。そして、元極道たちが必死にアイドルを努める姿には、結構感動させられ、また可愛い姿に癒されもします。
 タイプは違えど、半沢直樹以来の爽快癒しキャラです。でもね、さすがにアニメ化とかドラマ実写化は不可能でしょう。理由は読めば分かります。
 なお、作者については、その一切が不詳となっています。そらあ、この内容だとプロフィールを明らかにすることはできないでしょう。どこの誰かは知りませんが、洒落た感性の持ち主です。
目次




八百弐    WBAミドル級世界戦のすったもんだ(2017/5/23)
 WBAミドル級王者ダニエル・ジェイコブス選手とその上に君臨するスーパー王者のゲンナジー・ゴロフキン選手が統一戦を行い、ゴロフキン選手が勝ったため、正規王者が空位となりました。これを埋めるタイトルマッチが行われ、帝拳の村田選手は惜しくも判定で敗れました。

 判定負けを受け、帝拳ジムの本田会長が怒りまくっていました。「誰に聞いたって(村田の)勝ちだ」とかね。
 本田会長の剣幕に恐れをなしたWBAのメンドーサ会長が、謝罪したうえ再戦を指示しました。採点に対する批判を受け、団体側が再試合を指示することはままあります。しかし、WBA会長が自己採点をアピールしてまでして反省の弁を述べるのは異例中の異例です。多分、帝拳の本田会長に気を使ったというか、本田会長の怒りの大きさに、これは拙いとばかり最大限の配慮をして見せたのでしょう。

 帝拳ジム関係者も怒るなら、対応を誤った自身にこそ怒りを向けるべきです。私も負けはないだろうと思っていました。しかし同時に、あんな闘い方だと、倒しきらずに判定になった場合、なにが起こるか分からないとも危惧していました。

 TV観戦で受ける印象の危うさは、村田選手が打ち込んだ際の会場の歓声です。あの歓声を無視して冷静に見れば、相手がポイントを取っていることにも納得がいきます。
 とにかくパンチ数が違いすぎます。しかも村田選手は単調な攻撃に終始していました。残念だったのは、左フックをほとんど打たなかったことです。これはリスクを恐れてのことでしょう。ボディへのフックもほとんど右でした。もっと左フックを打っていれば、試合を終わらせることも可能であったかと思います。
 結局、相手の右クロスを被弾することを恐れて安全運転に終始し、しかも手数が少なかったので、負けるべくして負けたともいえます。

 観戦中にレナードvsハグラー戦が重なりました。エンダム選手がレナードで、村田選手がハグラーです。ハグラーも前半は余裕を演出して、手数が少なく、ポイントを失いました。しかし、後半のハグラーは挽回するため、なりふり構わず攻めに出ました。
 村田選手にはポイント挽回の攻めもなく、最後まで抑制的なボクシングでした。この場合の‘抑制的’に褒め要素はありません。何かを得ようとするなら、リスクも取らなきゃ駄目です。

 もちろん、村田選手が勝ちとする見方もありです。同時に負けとした判定もありです。あの内容であれば、どちらであっても受け入れなければ駄目です。幸い、村田選手が粛々と受け入れていたのが救いでした。ちょっと彼のことを見直しましたよ。


 ところで、翌日の井上尚弥選手がS.フライ級戦で同級2位のロドリゲス選手を3RKOしたのは見事でした。
 彼の強さは、もうただごとではありません。井上選手と互角に闘えるのは、ローマン・ゴンザレス選手だけだとか思っていましたが、ロマゴンでももう圧倒されるでしょう。

 日本のTV局との関係を解消し、アメリカを舞台にすれば、第二のパッキャオにもなれますよ。ボクシングスタイルがパッキャオと同じで、常に相手を倒しにいくものです。こういうのは世界中のボクシングファンに好まれるものです。そして、期待どおりにKOシーンを演じるのが憎いところです。
 もう日本じゃなく、アメリカで闘うべきです。勿体ない話です。
目次




八百壱    新コンテンツ「地方の消えゆく風景」(2017/5/17)
 本日より、サイトをリニューアルします。
 まず、アート作品の頁と書評の頁を削除しました。今後内容を更新することもないでしょうから、用済みです。

 替わって、数年前から構想していた「地方の消えゆく風景」の頁をつくりました。
 日本の人口減はドラスティックに進みます。2040年での人口動態予測は、結構正確なものでしょう。それを待たなくとも、すでに地方の衰退は顕著で、地方のさらに山間部などではすでに村落が消滅しています。また、近い将来での消滅を待つばかりの集落も数多存在します。

 そのような限界集落を記録したいとの思いが強くあり、隠居に合わせて行動を起こし始めたところです。昨年買い換えた軽自動車も、この目的を想定してのことです。鄙びた田舎を訪ねるとなると、二輪が適切です。車なら、せめて軽自動車を用意すべきですからね。ナビを導入したのも、見知らぬ土地を訪ねるために必携と考えられるからです。

 また、記録するためのデジカメが必要となります。年初に購入したSONYのコンデジは、この撮影のために奢ったものです。

 まずは近場から始め、県外、そして遠方にまで足を延ばす計画です。なにぶん面倒くさがりなので、遠くにまで取材を敢行するのは相当先の話でしょう。我ながら、見当もつきません。

 取りあえずは、新しい頁の頭に、意図やきっかけなどを書き連ねてみます。将来的には、少子化問題とリンクした日本最大の問題として、大きく立ち塞がる課題です。今から取り組むべきことであり、私も現地を眺めながら、少しでも考察を進めてみます。
目次