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南北朝 その1                               中国書道史トップページに移動

                                 
南北朝

 東晋の劉裕が420年に宋王朝を興し、魏の太武帝が439年に華北を統一して南北朝が始まった。

 隋王朝が589年に南北を統一するまでの約150年間を南北朝時代という。


南朝

 南朝は、宋(420-479)、斉せい(479-502)、梁りょう(502-537)、陳ちん(557-588)の四王朝が興亡

 をくり返した。南朝では豊かな経済力を背景に、貴族文化が花開いた。


南朝の碑石

 南朝の書の資料では、碑石が少ない。それは魏晋以来「立碑の禁」が出たことに原因がある。資料と

 しては、宋の「爨龍顔碑」が有名だが、「爨宝子碑」と書風が似ていて、特徴は楷書の中に隷意を含ん

 でいる。

爨宝子(さんぽうし)碑(東晋405)
爨龍顔(さんりゅうがん)碑(宋458)

北朝

  三代目武帝が439年に華北を統一し、南朝と対峙したことに始まる。


北朝の書

  北朝の書道資料は豊富で、@碑、A造像記、B墓誌、C摩崖、D写経に分けられる。

  @碑では「中岳崇高霊廟碑」「」張猛龍碑「高貞碑」などがある。

中岳崇高霊廟碑(北魏・456)
牛?造像記(北魏・495)

龍門石窟
始平公造像記(朱義章)
臨書を石に刻してタイルとして車庫に貼りつけたもの



    龍仙の自宅のガレージには、タイル代わりに

    始平公造像記を全臨したものを張りつめてあります
龍門造像記のなかでは、陽刻であることと、書者朱義章と撰文者孟達の記名があることで珍しい

龍門石屈内部



龍門造像記のある古陽洞龍門石屈群


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